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アクセサリーブランド「アイマイナナメ」山田七生さん インタビュー 2/4

 アクセサリーブランド「アイマイナナメ」山田七生さんのインタビュー、第2回目。
 今回は、ヴィンテージパーツの仕入れと、山田さんのアクセサリー作りのきっかけについて伺いました。

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山田七生(やまだ-ななみ)
https://www.aimainaname.com/
https://twitter.com/aimainaname

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材料の仕入れはGoogle翻訳を使って

ー「アイマイナナメ」の作品たちは、ヨーロッパのヴィンテージビーズ、パーツを使って作られていますが、材料の仕入はどうやってされているんでしょうか。

ほぼほぼネットですね。

ー海外のサイトを見るんですか?

最近はそうですね。海外のものを使うようになったきっかけは、例えば日本のサイトで「ヴィンテージビーズ」で検索するとたくさん素材が出てくるんですけど、どこかで見たことがある感じのものばかりになってきちゃったんです。他の人の作っているアクセサリーを見ても、あ、この素材、あそこで売ってるやつだ、って分かるようになっちゃったんですね。これはちょっといかんなと思いまして。なので、最近は海外のサイトから探しています。

ーパッと見て分かってしまうくらい、日本の素材を極めてしまったんですね。

いやいや、極めたというか、同じ傾向のものが多くなってきているんだろうなと。でも、ヨーロッパのヴィンテージビーズを使われている日本の作家さんもネットショップでお見かけしますが、それもなんとなく傾向が偏るというか、似たり寄ったりのものが多い気がします。

ー前回のブランド名の由来のところでもおっしゃってましたが、「人とは違う」「この世に絶対ない」アクセサリーを作りたいという思いを、やはり強くお持ちなんですね。

そうですね。

ーでも……話が変わりますが、ヨーロッパのサイトだから色々な、日本語じゃない言葉で書いてあるわけですよね。日本語じゃない言葉で書かれている説明を読みながら買い物するんですよね。

なんとかっていう感じです。

ーそれって通貨の単位とかも最初わからなくないですか。

分からないです! なんとなくでカード決済にして(笑)。

ーわたし、日本語以外がまったく分からないので(日本語も時々分からない)、すごいと思います。

いやわたしも本当に本当に分からないんです(笑)! Googleで翻訳して、これ、絶対合っていないだろうな……と思いつつ、簡単なやり取りだけでなんとかやっている感じですね。

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アクセサリー作りのきっかけは、「これ、わたし作れる」

ー山田さんは、何年前くらいからアクセサリーを作られているんですか?

ちょうど10年前ぐらいからだと思います。最初は「アイマイナナメ」とは別の名前のハンドメイドブランドとして活動していたんですけど、そこで2、3年ぐらい活動した後、なにもしない期間があって、4、5年前からまた改めてやりはじめました。

ーアクセサリーを作り始めようと思ったきっかけは何かあるのでしょうか?

小さい頃からものを作ることはすごい好きでしたね。アクセサリー作りをはじめたきっかけは、当時すごい流行ってたヘアアクセサリーブランドがあったんですね。それをモデルの梨花さんがつけて大ブームになって。欲しかったけど、家の近くには取り扱ってるお店がないから、東京から取り寄せて。それで、ついにそれが届いたんです。箱から取り出したヘアアクセサリーを見た時に、何かこう……、がっかりしてしまって。これ、私作れるって。それで、まず真似して作ってみたんですよ。そしたら作れてしまって……。そこからヘアアクセサリーを作り始めました。買ったものと同じのを作ってもな、と思ったので、オリジナルのヘアアクセサリーを考えて、販売を始めました。

ー取り寄せて、「これ私でも作れる」って思った当時は、アクセサリー作りを始めてないまっさらな状態だったんですか。

はい。がっかりして。ああ、こんな感じなんだって思って。

ーすごい! それで思い出したんですが、私の祖母が洋服を作っていて、そのきっかけとちょっと似てるなと思って。祖母も「こんな服にお金出さなくても、自分で作れるわ」って、やってみたら作れちゃったという経験が、洋裁の道に進むきっかけだったと聞いています。

すごい。今も作られてるんですか。

ー80代になった今も作ってますね。本当に好きなんでしょうね。呆れちゃうくらい(笑)。でも、そういうところ、すごく尊敬してるんですよね。

すみません話が逸れました。山田さんは、お話いただいた「これ、わたしも作れる」という決定的な出来事の以前にも、何かアクセサリーのようなものを作られていたのでしょうか。

アクセサリーではないですけど、小学校の時、お裁縫道具のセットを使って、ブローチとか小物とか、いつも何かしら作ってたような気がします。

ーそれは誰かに勧められてではなく、自発的に?

母がミシンをしていたので、その影響は多少あるかも知れません。なんの変哲もない、ごく普通の家庭用ミシンなんですけどね。でも、誰から言われることもなく、自分から作ってましたね。特に布で何かを作るっていうのが好きでした。

ー小さい頃の山田さんは、外で遊ぶことよりも、ものを作ることが好きな子だったんでしょうか。

外で遊ぶことも、小さい頃はそれなりに好きだったとは思います。でも、一人っ子だったから、一人で遊んで楽しい方法を、自分なりに考え、覚えたんだと思います。

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画像は、山田さんの2017年の作品。

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 今回、一番印象的だったのは、「これ、私でも作れる」という言葉。
「自信がある人なんだ!」と思われる方もいらっしゃると思いますが、なんというか、これって、もっと、山田さんのたくさんの「まず作ってみよう」「自分でもやってみよう」という好奇心と行動に裏打ちされた、自然体で発される台詞なのだと思います。

 山田さんの喋り方は、すごく自然で、優しく、でも同じトーンで、時々すごく強く鋭い内容のことを話されるので、鈍いわたしは時間差でキャッ、と飛び跳ねます。
 次回は、そんな山田さんの魅力的な「内面」について伺おうと思います。お楽しみに!

つづく

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