箱根仙石原の別荘 竣工
解体が始まってからちょうど丸一年、家具まで入り綺麗なかたちで竣工を迎えることができました。
先日無事に施主検査を終え、ほっと一息ついているところです。
元々の手の込んだ数寄屋風の建物の意匠性を継承しつつ、なじませるような仕上げの選定を行い、できるだけ既存の間取りを残しながら大胆な場所性の変換を試みたプロジェクトでした。
玄関入って正面の坪庭が、室内に雨水を呼び込んでしまう場所になっており、草木も少し元気がないような寂しい庭になっていて、この場所をまずはなんとかしたいというのが改修工事の依頼を受けたときの大きなテーマでした。
ここを思い切って、ガラス越しのアート作品としてあえて無機質な外部空間とすることで、取り巻く空間も巻き込みながら一気に全体の改修方針やデザインが決まっていったように思います。個人的にはさまざまな仕上げや素材に出会えたことも大きな収穫でした。
恥ずかしながら設計を続けてきて初めて出会えた仕上げや素材そのままの美しさにすっかり魅了されてしまいました。
オーナーが何代かに渡って変わっているため、その経緯もあり不思議な改修工事が行われて洋間化していたリビング空間は、不要なディテールを消して極めてシンプルな仕上げとし、素材感のあるインテリアで空間を彩るような設計となっています。
このような貴重な仕事の機会を与えてくれた施主さま、設計パートナーとして声をかけてくださった彦根明さんにはとても感謝しています。
あらためて完成写真などはホームページのworksにアップする予定ですので、そちらもぜひご覧ください。
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