サプリメントについてのグローバルトレンド

Glanbia Nutritionals社が米国・英国・中国消費者トレンドを調査したところ(対象者は各国18-70歳男女で、毎日もしくはそれに近い頻度でサプリメントを使用している層)、各地域を通じてgeneral helth(全般的な健康)カテゴリーが最も重要と回答した。

北米代表としての米国、欧州代表としての英国、アジア代表として中国での消費者トレンドを調査。
対象者は各国の18~70歳男女となり、毎日もしくはそれに近い頻度でサプリメントを常用している層。
各地域通じてgeneral health(全般的な健康)カテゴリーが最も重要と回答した。

米国では55%が同general healthと回答したのに次ぎ、37%が心臓健康、32%がアンチエイジング、と回答。 

英国は48%のgeneral healthに次ぎ、関節系健康が33%、メンタルヘルスが29%。
中国ではgeneral health(26%)と並んで、心臓健康27%、安眠26%、という結果に。
中国に代表されるアジアは相対的に過労傾向にあることから安眠カテゴリーが上位にランクインしていると分析している。
又、英国ではオーソドックスな関節系カテゴリーが長年上位を占めており、その他カテゴリーの啓蒙が遅れているとの見解。
全地域の総計としてはgeneral healthで43%、心臓健康で31%、アンチエイジングで25%、となり、メンタルヘルスが24%と猛追している。

年齢別に見てみると、18~34歳の若年層メンタルヘルス、認知(brain/congnitive health)、安眠カテゴリーへの関心が高く、米国及び英国ではメンタルヘルスが最優先カテゴリーとなっている。一方で中国は消化促進カテゴリーがトップで、メンタルヘルスは5番手に留まっている。

35~54歳を見てみると、米国・英国アンチエイジング、心臓健康カテゴリーに関心が高いのに対して、中国では骨健康、消化促進、目の健康カテゴリーへの関心がもっとも高い。55~70歳では、アンチエイジング、安眠カテゴリーが全地域通じて関心がもっとも高い。
  地域差が出ている部分としては、米国・英国が認知系(brain/congnitive health)とメンタルヘルスにも関心が高いのに対して、中国では心臓健康、骨健康、general healthに興味度が高い。
商品群で見てみると、ビタミンC/D、カルシウムにもっとも需要が高い事が分かった。しかし一方でビタミンD及びカルシウムが効果を示す骨健康カテゴリーは7位となっている。消費者の商品認知度が低いのか?もしくは消費者としてはgeneral healthの一環として同商品を購入しているか?消費者行動を分析するにあたっての面白みがある。

コエンザイムQ10やビタミンK2、コリン、ビオチン、などは消費者の興味自体は高いものの、消費者の商品理解度は低い事が分かった。
消費者の心臓健康への関心は高いものの、効果あるコエンザイムQ10やビタミンK2に対する商品理解度は低い。
その他にも、54%の消費者がクルクニンへの興味を占めているものの、その内14%のみが定期的に購買している事、同様にコラーゲンについても、57%の消費者が興味をもちつつも、定期的に摂取しているのは13%のみ、との統計も見られた。


日本では薬事法により、サプリメント素材の効果効能を謳うことに規制がある。行き過ぎた表現を抑制する一方、結局何に効くのかよく分からないという印象を与える側面もある。消費者リテラシーが問われているのかもしれない。