4.桜草

何も出来事が起きてない曲ナンバーワンではないか?

なんとなく塞ぎ込んで憂鬱な作中主体が、外の世界の眩しさに圧倒されつつも憧れ、少しずつ踏み出そうとしている。欠損した自身の何かを補おうとする。だけどもうまくいかなくて…。

「傷つくことはなかったけど心が腐ったよ」は名フレーズではないか。精神的な痛みや抑うつ気分にも理由が求められる、揺らぎの余地の少ない、ギチギチの、メトロノーム的な風潮がきつくなっているような時代に。よく言ってくれたと思っている(偉そうにすみません)。心の支えになっている。ありがとう後藤さん。

しかし寂しくなったときに名を呼ぶほどの「君」がいるのか。たとえ結ばれた存在でなくても、遠い憧れの人、昔の偉人、なんであれ支柱となりうる存在がいる。

それすら失っている時、ひとは……

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