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Hack Kanji

↑これ便利よ。
↓以前FBでHack Kanjiを紹介するついでに書いたやつ

文字の発展の方向性は様々だけれども、
複雑性の観点から分類すりゃ、
時代とともに簡略化してく場合と、
荘厳になってく場合がある。

前者の例は、地球でズバ抜けて解読者の多いLATIN文字。以下のような系譜を持つとされる。(諸説有り)
ヒエログリフ?→原シナイ文字?→原カナン文字→フェニキア文字→ギリシア文字→ラテン文字
表語文字(音との結び付きが強い表意文字)から表音文字が生まれたっちゅう点で、漢字から仮名が派生したのと似てる。

後者は、敢えて芸術点狙いに行っただろとしか思えんような文字。
下にブラーフミー文字、デーヴァナーガリー、シンハラ文字、クメール文字を並べたんで、見比べてみて欲しい。子や孫の文字が、親であるブラーフミー文字より複雑になってるように見える。少なくとも私の目には。
𑀓 𑀔 𑀕 𑀖 𑀗
क ख ग घ ङ
කඛගඝඞ
ក ខ គ ឃ ង
よく視力検査の丸いヤツとか言われてるモン・ビルマ文字は、姉妹達の中では比較的()親に忠実かも。
𑀓 𑀔 𑀕 𑀖 𑀗
က ခ ဂ ဃ င

こっから漢字の話。
漢字も元来卜占に使われてた記号が政(「祀り事」)や商いに転用されたもんだろうから、もろ権威の象徴であって、パンピーによる習得が難しけりゃ難しい程、お上の特権を維持し易かったわけである。
文字そのものが宗教や権威と密接に繋がるというのは、日本人が読み書きできずとも「かっけぇ」、「なんか呪力が有りそう」と言って飾っちゃう梵字を見るとイメージが湧くかもしれない。(勿論、お寺や研究機関等には読み書きできる日本人もいらっしゃる)

※ちなみにこれがお馴染みの梵字。普通の毛筆と、朴筆(刷毛)で書いたもので印象が結構違う。

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魯迅先生が「漢字不滅、中國必亡」と説くまでに問題視した漢字であるが、未だ滅びてない。
滅びるどころか、その使用人口はアラビア文字を抑えて世界二位となっている。
大陸の識字率については信頼できる統計を知らんので何とも言えんけど、少なくとも日本と台湾では100%近くに達している。
ということは、どうやら漢字は小学から何年か学習すりゃ誰でも身に付けられるらしい。私は漢字が苦手だが、国民教育制度がまあまあそこそこ整った東アジアから漢字が姿を消すことは無かろう。
ただ、漢字圏の国や地域が、労働人口の縮小分を外国人材で間に合わせる道を突き進むんであれば、自国民以外に向けた言語教育にも一層、創意工夫を凝らさにゃなるまい。


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