自分で考えろと言われてその通り実行したら機嫌を損ねられた質問者への回答

Peingで表題の質問をいただきました。長くなるので、こちらで回答します。

職場の先輩に仕事の質問をして、自分で考えるのが仕事という回答をいただき、自身のみでした作業がありました。
後日、先輩になぜ相談しなかったと言われ、話しかけるのも躊躇うほど機嫌を損ねてしまいました。
謝罪はしましたが許してもらえず、次の最善はどうすればいいでしょうか。
https://peing.net/ja/q/2d025bc5-51fd-4191-b4c0-cc283f75c330 より引用

詳細の状況が分かりませんが、おそらく、「自分で案(計画)を考えた上で、それでよいかを確認(相談)してから、OKが出れば実行する」ことを求められていたのではないでしょうか。それに対して質問者さんは、(1)どうすればよいかを質問したところ、自分で考えろと言われた、(2)自分で考えた方法で確認を得ないまま実行して機嫌を損ねられた、というように質問文からは読み取れました。

ところで、質問者さん。Peingに頂く質問の大半がそうではあるのですが、頂いた情報だけでは漠然としていて、適切な回答はできないのですよ。適切な回答を得るためには、まず適切な質問をしなければいけません。回答する人に過不足ない情報を伝える必要があるわけです。

このため、頂いた質問だけからの印象で言ってしまいますと、質問者さんの質問能力には課題があるんじゃないかと思うわけです。
これをもっときつい言い方をするとコミュニケーション能力不足ということになるのですが、この回答を考えていて、能力もさることながら、「コミュニケーションに対する熱意」みたいなものが足りないような気がしたのですよね。短い質問1つで決めつけるような言い方をしてごめんなさい。

比較のために、鴻上尚史さんの人気コラム「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」から回答ではなく質問を1つ紹介しますが、質問文の文字数が1142文字です。これに対して、質問者さんの質問は131文字です。9倍近い開きがあるわけです。

【相談53】中学校の教員ですが、声の大きい先生の意見がまかりとおってしまい窮屈です(26歳 女性 ゆき)
 私は公立の中学校で教員をしています。先日の校則についての回答(【相談47】「日本の校則はなぜ厳しいのか」19歳の問いに鴻上尚史が明かした高校時代の闘争)を読みました。そして、…

文字数だけで熱意を測ることはできませんが、内容も含めて、質問に対する熱意、切実さがぜんぜん違うわけです。質問者さんの方は、こう言ってはなんですが、「自分の言いたいことを一方的に伝えている」ように見えます。これではコミュニケーションはうまくいかないわけですよ。

ですけどね、「だからコミュニケーションにもっと熱意を持つべきだ」とまでは言えないと思うんです。それはあなたの生き方ですからね。他人がとやかく口出しできるものではなく、あなた自身が決めることだと思うのです。

もしも質問者さんがコミュニケーションの問題で生きにくさを感じているのであれば、コミュニケーションの方法を改善して、もう少し自分の意図が伝わるように努力されたらどうでしょうか。そのためには、まず自分の方から歩み寄って、自分の伝えたいことを的確に分かりやすく伝えること、相手に何が伝わっていないかを把握し、誤解を解いていくようにしようとすることが重要ではないかと思います。日常の生活から、誤解を与えにくい明確な物言いをするといいと思います。そういう喋り方をすると、副作用で「偉そう」とか言われちゃう場合もありますが、その辺は別途気をつけるとして。

セキュリティの研究を仕事と趣味でやっていて、趣味の研究結果をブログ記事などで公開しています。研究にあたり、ドメイン名取得や、VPS、AWS等の継続的な費用がかかりますので、支援をいただければ幸いです。 https://twitter.com/ockeghem