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夫、家に帰れなくなる。

喧嘩じゃありません。
単なる事故です。

が、我が家史に残る大事件でした。

夫の身に何が?
そして、その時嫁は何をしていた?

包み隠さずお話します。

序章

我が家には男の子が2人います。
彼らのブームは「鍵」

鍵を開け、閉める。

我々には当たり前のこの動作が、
彼らにはカッコ良いことなのでしょう。

私から鍵を奪い、自分たちで玄関を開け…
みんなが家に入ってから鍵を閉める。

気づけば我が家の施錠は彼らの仕事。
きっちり仕事をこなす姿はまるで夫のよう。

誰も教えてないのに…
ドアガード(鍵の上についてるアレ)まで完璧に閉めてくれます。

「カチャカチャ…ガゴンっ

夫の帰宅までガードすることもありました。
そういう時は私にSOSの電話が来ます。

「これまで閉めないように言わないとね」
「僕、閉め出されちゃうよ。ははは…」

なんて言ってたんです。

事件前夜の悪夢

私、たまに予知夢を見ます。
人はそれを「寝ぼけ」とも言います。

あの夜も…
不思議な夢を見たんです。

夜中に鳴り響く電話の音。
携帯に表示される夫の文字。

応答しても夫の声は聞こえません。
何度呼びかけても聞こえてくるのは風の音。

焦りと共に暗闇に襲われ…
いつの間にか飲み込まれてしまいました。

イヤな気分で目を覚まし、電話を見ると…

メンヘラ女子並みの着信履歴。
全部夫からです。

そして最後に綴られていたメッセージは

「もうホテルで寝ます。。。」

地獄のはじまり

私は歩くネガティブ思考です。
考えるほど想像は悪い方へ進みます。

それでも…
名探偵コナンのように推理してみました。

まず、「ホテル」とはなんでしょう。
ビジネスホテルでしょうか。
歌舞伎町奥のレジャーホテルでしょうか。

夫、変な人にモテます。
鬼電は夜中の2時前。

あぁ、わかった。
どっかの飲み屋さんで綺麗なお姉さんに捕まったんです。

「もう寝ます。。。」とはなんでしょう。

私の経験上、これ、夫は拗ねています。

私が悪いことでもしたのでしょうか。
日頃のクズっぷりに嫌気がさしたのでしょうか。

「もうホテルで寝ます。。。」

ここから名探偵・嫁が導き出した答えは…

私がイヤになりヤケ酒し、
そこで出会ったお姉さんとの浮気宣言です。

ちなみに夫、決してそんな人ではありません。

でも、私のネガティブ思考は
闘牛のように加速します。

改めて連絡しても繋がらず。
夫は何らかの事情で電話の傍にいない…

となると、もう答えはひとつ。
緊縛です。
怖いお兄さんに縛られてホテルに監禁されているんです。

夫が歌舞伎町で泥酔し、美人局にひっかかり、
パンツ一丁でぐるぐるに縛られているんです。

「パパまだ帰ってこないの?」

無邪気な子供たちの問いと共に浮かぶ夫の緊縛姿。
気づけばあまりの恐怖と悲しみに大泣きww

だって夫が歌舞伎町のどこかで縛られているんです。
夫が売り飛ばされたらどうしましょう。

コロナで悪い人たちのビジネスも困窮しているはず。
坊主でちょっとお腹が出てる中年でも需要はあります。

しかし子供たちには言えません。
パパが売り飛ばされようとしているなんて…

何とか言葉を濁し…
私は夫の携帯電話を持っているであろう犯人に向けてメッセージを送りました。

「昼12時までに連絡がなかったら警察に行きます」

感涙の再会と事件の真相

速攻電話がかかってきました。
犯人からです、私は勝ったんです!

おそるおそる電話に出るといつも通りの夫の声。

「もしもしー?どうしたの?」

安心して涙腺崩壊。
夫とまともに会話できません。

安全を確認し、警察には連絡せず。
祈るように夫の帰りを待ちました。

その夜、夫から話を聞いて愕然としました。

犯人は…
幼い我が家の鍵担当だったんです。

当日、夫はどこにも寄らずに帰宅しました。

「カチャカチャ…ガゴンっ

あぁ…またか。
そう思い、嫁に電話するも応答はなし。

夫の焦りは募ります。

出てくれ…出てくれ…
祈るようにピンポンを鳴らしまくっても沈黙が続きます。

嫁、爆睡。
夫、絶望。

「もうホテルで寝ます。。。」の「。。。」は、
目の前が家なのに帰れない夫の絶望を示すものだったんです。

私が見た悪夢は…
夫のSOSに反応し損ねた「寝ぼけ」だったんです。

その後、夫は近所のアパホテルで一泊。
ホテルに割箸がなく、パスタをプラスチックマドラーで食べたそうです。

マドラー

引用:モノタロウ

そう、夫は窮地に追いやられても対処できる人なんです。
そして締め出されてもいつものピカピカ笑顔で帰ってくる人なんです。

それをすっかり忘れていた私。
歌舞伎町でパンツ一丁姿にしか想像できませんでした。

その後、玄関にて家族会議を開き、
ドアガードは絶対に閉めないことが決まりました。

「カチャカチャ…ガゴンっ

次にこの音が聞こえた時はドアガード撤去が決まっています。

皆々さま。
特に鍵好きのお子さんをお持ちのお父さまお母さま。

どうか、どうか。
ドアガードにはお気をつけください。

しかし、この一件で痛感しました。
いかに夫が大切な存在かを。

我々はドアガードで繋がる夫婦です。

小さな犯人よ、ありがとう。
ドアガードよ、ありがとう。

これからも夫を大切にしようと思います。
皆さまもぜひ、我が夫を大切にしてやってください。

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