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裸でいたい男VS服を着せたい男

ついに緊急事態宣言が発令されましたね。
飲食店経営者の夫もバタバタしてきました。

しかし、いつまでも不安に心を支配されている場合ではありません。

人生は一度きり。
何をしたって時間は流れていきます。

前を向いて、今できることをやらなければ。
楽しいことに目を向けなければ。

という訳で、今回は我が家が起きた事件を綴ります。
私がひっくり返って笑った「夫と次男の戦い」です。

夫VS次男

我が家の子育ては飴と鞭です。

私が鞭。
釘付きの鞭です。

そして夫が飴、いや…キャラメルです。
小粒で、歯が溶けるくらい激甘で、中毒性高めです。

長男は夫にベッタリです。
が…何故か次男と夫はやたらと衝突します。

ご飯を食べる食べない
保育園に行く行かない

些細なことでぶつかり合い、
次男はめちゃくちゃ叱られます。

そう…
あの日も些細で愚かな意見の相違で終わるはずだったんです。

江頭2:50と化した次男

ある日。
テレワークをする私のzoomに上裸の男が写り込みました。

さっきまで服を着ていたはずの次男が服を脱ぎだしたんです。

私は大慌て。
同僚は困惑。
今は冬。

お構いなしに次男は上裸でくるくる回ります。

「寒くなったら着るだろう」

放置しても、次男は上裸で踊り狂います。
1時間…2時間…3時間…次男は上裸です。

「次男、服着ないと風邪ひいちゃうよ?」
「今はコロナが心配だから服を着てくれる?」

すぐに雷を落とすことなく、夫は優しく次男に問いかけます。
えぇ、キャラメルが炸裂です。

私ならワンアウトで雷を落とすのに、夫はじわじわと攻めます。

「ねぇ、着なよ」
「聞いてる?」

キャラメルは熱を入れ続けると激苦になります。
そう…夫は本気で叱ると信じられないくらい怖いんです。

まさに龍の逆鱗。
森羅万象も夫の怒りに震え上がるでしょう。

しかし、学ばないのが4歳児。
上裸で舞い、夫を挑発し続けます。

夫の神経を逆なでし続け…夜の帳が降りました。
聞こえないゴングが我が家に響き渡ったのです。

開戦

「夜ご飯は服を着せて食べたい」

夫はそう心に決めていたのでしょう。
次男のご飯の前に夫が立ちはだかります。

次男「お腹空いたよー」
夫 「服を着なさい」
次男「イヤだ!着ない!」
夫 「暑いの?」
次男「イヤだ!うううあああああ」

さぁ、裸でいたい男VS服を着せたい男の戦いが火蓋を切りました!
ここからの実況・解説は、ヨメ・コウナルトミルシカナイがお送りします。

次男、さっそく【必殺・大きな声】で仕掛けましたね。

親の言うことを無視して、自分の感情でどうにかする戦法です。
普通ならこれで3割は彼の主張が通ります。

アイスだったりお菓子だったり。
彼はこの戦法で数々欲しいもの手に入れてきました。

しかし、生きる年数が短い分、読みが甘いですね。
次男の頑固は父親譲りですから、これで夫がひるむはずありません。

後攻の夫、【殺傷レベル1・ご飯を上げない作戦】執行です。

夫「じゃあ、今日のご飯はなしね。食べるなら服着て」

次男、これは非常にキツい。
くるくる回ってお腹も空いているのにコレはきついぞ…

おっと、次男の顔が歪み始めた!
出るのか…出るのか…

次男「う゛う゛わ゛ああああああ」

涙が出てしまったー!
降参か、大人しく服を着るのか…?

次男「(ダダダダ)え゛い゛え゛いぃぃぃぃい」

きたー!!
伝家の宝刀【ウルバリンの爪】だぁああ!

自分はウルバリンだと信じて疑わない次男。
周りを威嚇する時に右手を振りかざし、
ウルバリンが爪で攻撃する真似をするのです!

この攻撃は即効性と遅効性を伴いますからね。
今も夫の顔にこないだのひっかき傷が残っているほどです。

ここであっさり出してしまうとは…
次男、もう出せる攻撃が少なくなってきたのでしょう。

実に浅はか、実に幼稚です!
しかし、確実に夫の心を揺さぶっているぞ…
これはめちゃくちゃ叱られるぞ…

おもむろに夜ご飯のホットドッグが乗ったお皿を持った夫。
何をするんだ、何を繰り出すんだ…

夫「服着ないなら、今日はここでご飯ね」

あぁ、ドアを開けて玄関にお皿を置いてしまった…!
禁じ手炸裂に嫁の心の中のギャラリーは大荒れです!

嫁「何でそこなの?w」
夫「寒い場所なら服を着るかなと思って」

キタ━(゚∀゚)━!
北風と太陽作戦です!

室内の温度差を味方につけるとは…
風邪を引くと注意していた数時間前の自分を裏切るとは…

残酷すぎる…まさに死闘、死闘です!

重い攻撃の連打に、次男がついにゾーンに突入してしまいました!
(泣きすぎて何で泣いているか忘れてしまうこと)

夫はその瞬間を見逃しません!
ここぞとばかりに理詰めで畳みかけます!

夫 「ご飯を食べさせないとは言ってないよ」
次男「う゛ぅぅぅぅう゛」
夫 「どっちか選んでっていってるの」
次男「う゛ぅぅぅぅう゛」
夫 「ダディは次男が風邪引くのがイヤなの」
次男「う゛ぅぅぅぅう゛」
夫 「てか、何で服着ないのよ」
次男「う゛ぅぅぅぅう゛」
夫 「ご飯終わったら服着てくれる?」
次男「う゛ぅぅぅぅう゛」
夫 「ダディさ、どんだけ譲歩してるかわかってる?」
次男「う゛ぅぅぅぅう゛」

言葉を忘れた次男、何故かお姉さん座りで淡々と語りかける夫。
リングは居間から玄関に移り、狭い空間で濃密な戦いは続きます。

玄関で、上裸の幼児とナイスミドルは何をやっているのでしょう。
たかが服一枚で彼らは何分やりあっているのでしょう。

彼らが真剣になるほど面白ポイントは上がります。

居間でひっくり返って笑う嫁。
我関せずとひたすらゲームを続ける長男。

あの時ほど我が家が混沌としていた瞬間はないでしょう。
本気で笑い死ぬかと思いました。

ほどなくして夫に居間へ連行される小さな宇宙人。
いや、上裸でどんぐり頭の次男が戻ってきました。

開口一番何を言い出すか…
固唾を呑んで見守っていると…

次男「やっほうい♪ホットドッグたーべよ♪」

まるで小一時間の争いなど忘れたように、
あさってへぶん投げた服を着てご飯を食べる次男。

…こ、これは…!
夫の粘り勝ちです!!

あぁ良かった。
夫、お姉さん座りで語り続けた甲斐がありました。

納豆以上山芋未満の粘りで勝利を決めた夫。
飲食店経営者として多くの困難を乗り越えてきただけあります。

玄関でしっかり冷やされカッチカチのホットドッグを口へ放り込む夫。
勝利の味を噛み締めたことでしょう。

彼は何を思っていたのでしょうか。
何もせずひっくり返って笑っていた嫁を見て何を感じたのでしょうか。

ホットドッグを食べる夫が男らしく見えたのは言うまでもありません。

あーあ、めっちゃ面白かった。
と言っても、私も愚かなことでガン切れするので人のことは言えません。

寝室の壁をマニキュアでお絵描きされた時は死ぬほど怒りました。
いただきますの前にから揚げを食べられて火を噴いたこともあります。

第三者からすると「え、そんなこと?」ってことに
スイッチ入っちゃうんですよね。

それが子育てってヤツでしょうか。
はー、難しい。

てか、医療の最前線で頑張る人もいるのに何してるのって話です。
お医者さん看護師さん保健師さん、いつも本当にありがとうございます。

何が起こっても我が家は相変わらずです。
緊急事態宣言が解除され、状況が落ち着いたらまたお会いしましょう。

それまでは引き続きnoteにお付き合いください。

あ、次男は風邪もひかず元気にやっています。
ちゃんと服を着てご飯を食べるようになりました。

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