2022年7月。安倍さんが亡くなった日のこと。
私はその日、リラクゼーションの仕事に出勤していた。
朝からなんだか調子がよろしくなく、施術していても変な感じで、先輩にも「大丈夫〜?」と声をかけてもらった。
側から見てもおかしかったみたい。
めまいに耐えつつなんとかお仕事終わって、タイマッサージに駆け込んだ。
首こり過ぎたかな?
ウェアに着替えていたら、タイマッサージのママがシャっとカーテン掴んで話しかけてきた。
「ネェ。オネエサンニュース見た!?」
!?
ママ。私、着替えてるよ。。パンイチだよ。
どしたよ。。。
「シンゾー撃たれたよ。撃たれたんだよ。シンゾー。安倍さん!!総理大臣!!」
なんのことだかよくわからなかった。
そんなばかな。と、あたまが受け入れ拒否して、冗談とか、ドラマとか、映画とかみたいに見えた。9.11の映像をニュースで見てた時の感覚を思い出した。
うけとめられないまま、しっかり施術してもらった帰り道。
カーラジオから、安倍さんが亡くなったとの知らせ。
テレビのニュースごしに、怒ったり、笑ったりしながら眺めていた人が亡くなった。
涙がたくさん出た。
悲しかったのかな。「お疲れ様でした」という気持ちだったのかな。
ともかく涙がたくさん出た。
しばらくして、犯人は統一教会の元二世信者である旨の続報が入った。
どんな語彙だったかは忘れてしまったのだけど、その時、急にニュースの距離がぐんと近くなった。
「あ。。。」
そうか。やってしまったのか。
他の二世の皆さんもおっしゃる通り、その行為は決して肯定できるものではない。
でも、わたし、その気持ち、知ってる。
ぞわっとした。
他人事とは思えなかった。
その後も1ヶ月ほど体調が悪かったので、ニュースを追う元気もなくただただ自分を生きるのに精一杯だったのだけど、
ちょっと回復してニュースを見た頃、宗教二世の方々が、震える手でマイクを握るのを見た。
また、涙がたくさん出た。
すごいな。かっこいいな。強いな。と思った。
私は具合悪くて泣いてるばっかだな。と。
ともかくは、私が元気にならねば何にもできないからと、元気になろうと頑張っていた。