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東大で1年過ごしてみての振り返り

学士入学で東大文学部3年生に入学して1年が経った。

この1年、どんな感じだったか振り返ってみる。


・単位

卒業に必要なのは2年間で76単位。

これが教授からも、学士入学体験者からも、そして内部生からも結構大変と言われる…。

しかし、ここは多めに取って、4年次は卒論と院試の勉強に時間を割きたいところ。

かなり無理をして頑張った。

前期に30単位(15コマ分)、後期に28単位(14コマ分)

計58単位。

卒業までに必要なのは後18単位(9コマ分)。やったー!

ただ出席するだけじゃなく、できるだけベストを尽くせるように命を捧げながら頑張ったので(笑)成績もなんと優と優上に。


結果だけみれば大健闘ですが、

これに週1度の学内勉強会や月1度の学内勉強会、聴講で取った授業などもあり、

生活はかー---なり大変だった…。


毎回しっかり課題と予習をしないといけないものが6,7割で、

これをこなすために徹夜することもしばしば…寿命が縮まりました_(:3 」∠)_

やっと気兼ねなく安定して眠れる春休みがとても尊い…

忙しさのピーク時何度か、

「禿げるー-----十円ハゲできるー-----」

とか

「課題の終わりが見えない……私の人生、この授業に潰されるんだ……」

と鬱になりながら、徹夜続きで能率も下がった中、課題や予習をする日も。


思えば、2022年の始めに立てた今年の目標は、「極力徹夜をしないこと」でした。

そして、その目標を3日もしないうちに破って、徹夜で授業の発表準備をしたという…。


でもこれは「学士入学の至らない私だからこういう状況なんだ」と思いきや、

色んな授業で色んな人と交流するうちに、実は他の東大生たちも発表準備で徹夜したり、課題や予習の多さに体調を崩したりしている人が少なくないことが分かりました。

皆、結構己との戦いしてる…偉……

若い皆も頑張ってるから私も頑張ってついていこう(T_T)

と勝手に励まされて頑張った1年でした。


授業自体は学ぶことや考えさせられることが多くてとても面白かったです。

学生も吸収力半端ない人、理解力半端ない人、積極的な人、真面目な人が多くて、感心させられることが多かったです。


・学生生活

入学して知った学生生活は、休み時間がめっちゃ短い!死ぬ!

1つの授業の間の休み時間は10分しかなくて、お手洗いに行って戻ってきたらもう始まるとか、

対面授業だったらさっさと教室移動したらもう始まるとか、、もう休みじゃなくてただの移動時間かトイレ時間。

休み時間とは認めたくない。

なのに学生も先生も結構アクティブで質問が出たりして授業時間おすことも珍しくない。


昼食も50分のみなのに、例外なく授業時間がおして更に少なくなること多々。

さっさと食べないと死ぬ。


複数の授業を取っていると全然リフレッシュできなくて、

さっきまでロシア語の文献読む授業出てたと思いきや今度はギリシャ語、

その後は古典英語の文献を読む授業…

1日に扱うバリエーション広すぎて頭バグっちゃうよ!!!!な感じで、

17時にはゼーゼーしながら

「今日もなんとか生き延びた…。

うーんと、今日は何と何と何の授業に出て、何学んだんだっけ?

一番始めにやらないといけない課題はどれだっけ??

うーん、、、もう頭が回らないけど、とりあえず生きててよかった…」

みたいな感じでした。


前期は新しいことばかりやっていたので余計に

「新しい知識の洪水で頭がおかしくなっちゃう…」

と常に頭がSOS状態でしたが、

後期になるとやっとリズムも掴めて、

精神的にちょっと落ち着くようになりました(笑)

体力的には常に死んでいました。


反省として、こんなに授業を詰めなくても良かったんじゃないか、

もう少し4年次に回しても良かったんじゃないか、

そもそも、4年次に教授から取った方が良いと言われる授業取ったら

絶対に9コマ以上あって余計な単位出て来るぞ、という感じですが、

精神的にも時間的にも余裕を持って卒論と院試の準備をするには、

3年生の時にきついな、ぐらいの授業数を取っておいて良かったと感じています。

それにしても、春学期15コマは本当に頭も体もおかしくなりそうなので(笑)、

11、12コマくらいがベストなのかもしれません。


・教授との関係性

 東大文学部はどの専修課程も学生が少人数で少ないです。

所属によっては院生の方が数が多いことも。

なので、教授が数少ない学生のことを大切にしてくれて、

教授との距離が近いです。

また、先生、学生共に熱心な人が多いのか、長期休みに入ると誰かしら先生が学部生のための勉強会を開いてくれて、基礎知識の習得に力を貸してくれます。

そうして先生方が気にかけてくれるのが、

入学前には想像していなかった良い点でした。


・東大にある文献

 どの分野も文献の数が半端なく豊富と聞いていたのですが、東大には本郷の総合図書館と駒場の図書館、各専修課程の研究室の図書室など、実に様々に分かれていて、

欲しいと思った文献が駒場にしか無くて本郷の図書館まで取り寄せして何日か待ったり、研究室にしかなくて研究室に行ったり、史料編纂室とかいう謎のところに行ったり、

欲しい文献に合わせて文献の集め方が異なります。

特に研究室の書籍の場合には、コロナ禍で研究室がどこも通常より開いている時間が短かったり事前予約制だったりして、全然使えないー-ということが多くありました。

でも私の場合は研究室にしか無い文献を必要とする場合が結構多くて、

どうしても研究室の開いている時間に行けなくて都立中央図書館にわざわざ足を運んだり、

その文献は諦めて他の文献で何とかやりくりしたりと結構苦労しました。

コロナ前の通常時は研究室はもっと気軽な存在で、自由に入って自分の関心分野の文献を漁ったり、

院生の先輩に話を聞いてアドバイスをもらったりといったことができていたそうなので、

この点はコロナ禍の思わぬ大きな弊害でした。


・他の学生との交流

まず、学士入学者に出会うということはほとんどありませんでした。

先輩に学士入学した方がいましたが、

コロナ禍で雑談も気軽にできないご時世であまり話し込むこともできず…。

まして、同時期に学士入学した方にはまだ一人も遭遇していない状況です。


他のストレートできている学部生の同期や先輩とは勉強会を通して少し交流。

でもこちらもコロナ禍なのであまり長い立ち話をするという機会もなく、

友人と呼べるような人はできていません(T_T)

私は2度目の大学生活なのであまり気にしていませんが、

初めての大学生活の方々は、憧れのキャンパスライフのはずが、まともに人と雑談する時間もなく、オンラインメインで淡々と授業に参加する日々でモチベーション上がりづらいだろうな…と感じます。


・大学内での居場所

 学内で過ごす場所ですが、オンライン授業を受ける際は

ライブラリープラザという本郷キャンパスの総合図書館B1階にあるスペース

で授業を受けています。

図書館内はパソコンを開くことはOKでも、声を出すことが禁止されているのでオンライン授業を受けることができません。

ライブラリープラザであれば、オンライン授業であれば声を出しても良いとなっているので、

私は大学に出てきたときは、基本的にライブラリープラザで授業を受けています。

ライブラリープラザには電源もついています。


また、法文1号館?2号館?あたりでもいくつかの教室で授業を受けることが許されているのですが、そちらは空調が微妙で、コロナが気持ち落ち着いて、大学に出る用事が出てきた冬は法文の教室だと寒かったので、

ライブラリープラザにこもっていました。


お昼ご飯を食べる場所ですが、

学食やコンビニ、カフェなど色々あり、まだ開拓していないところが沢山あるのですが、

買ったものやお弁当などを食べる場所としては、

天気のいい日は総合図書館の前、

天気が微妙だったり寒い日は総合図書館の最上階のラウンジを利用していました。

最上階のラウンジは総合図書館内で唯一飲食が許されている場所で、

コロナ禍とあって学生が少なかったので、いつも一人でのんびり食べることができました。

また、学食でお弁当を持ち込んで食べている学生さんも結構見かけました。

でも私もまだあまりお弁当持ち込みスポットを知らないので、

他に良いところがあったら是非教えていただきたいです。


・zoom授業のあれこれ

コロナウィルスの影響で今年の授業は8割方オンラインでした。

東大では一律にzoomを導入してzoom授業をすることが主流でした。

私も職場ではzoomを使用していたのですが、zoomの使用中にやらかしたことが何度かありました(汗)。

最大にして2,3度もやらかしたのが、ミュートにし忘れて音声を入れてしまうこと…

独り言が漏れてしまい、先生に注意されたり苦笑いされたことがあり、

めっちゃ恥ずかしかったです。

また、windowsのアップデートをしたらマイクの具合が悪くなって全然自分の声が入らなくなったり、

wifiが調子悪くてあまり聞こえなかったり、

プレゼン発表しようとしたらリハーサルで録音した自分の声も流れてしまったり(これ死ぬほどはずかしかった)、

結構恥ずかしいことやらかしまくってました。

これが一度目の大学生活の20歳そこそこだったら、本当に恥ずかしすぎてもう大学行きたくないー--となりそうなレベルに引きずりますが、

もう若くないし、ネット最前線にはそう簡単にはついていけないな、な感じで開き直りました。。(笑)


歳取ってから大学入ったおかげで、

若さや体力でカバーしきれず、他の学生よりも苦労している部分はあるかもしれませんが、

トラブルや恥ずかしい事態にも短時間で開き直り、

先生方にも気軽に質問や理解に苦労していること、自分の考えていることなどを伝えて、

自分が必要としている補足の情報やフィードバックを沢山もらえるようになったので、

社会人を経てから学士入学してとてもよかったなと感じています。


ざっと今思い浮かぶ限りのことを振り返ってみました。

また何か思い出したら書いてみようと思います。

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