3人カタンにおける初期配置の検討(1)

皆様あけましておめでとうございます.
この記事ではボードゲームのカタン(通常版)での3人プレイにおいて印象的だった局の振り返り検討を行っています.皆様のカタンライフの参考にして頂ければと思います.
また,このnoteで示す戦法,戦略が決して正しい訳ではなく,サイコロ次第で大きく結果は変わると考えられます.このnoteで検討を行うのはあくまでも「勝ちやすい配置」への検討です.

図1 指了図

この局はかなりの接戦だったと記憶しています.自身は赤で出番順は赤→青→白です.それでは検討していきます.

1.初手への検討

図2 初期盤面

図2に示すのは初期盤面です.是非読んでいる方は御一考下さい.

当然先手番を貰えているので選択権がある訳ですが,考えるポイントは大きく分けて2つあり,資源量もしくは資源価値のいずれかです.特に先手番のプレイでは私は資源価値に重きを置いて配置しているつもりです.このいずれを重視するか,比重の割合が決められるのが先手番であり,後手番になるほどその決定権が失われます.一方で先手番の2手目は最終手番になるため,1手目の整合が取れない負け方が存在します.先後のどちらにも主張があるカタンは神ゲーであると言えます.

盤面検討に移ります.まず初めに盤面における全体の資源量を計算し,資源価値を検討します.

12周(36ターン)経過後のサイコロ出現期待値

木(4,6,8,12)→14回
レンガ(3,5,9)→10回
小麦(2,5,6,8)→15回
羊(3,9,10,11)→11回
石(4,10,11)→8回

計算により資源価値は石→レンガ→羊の順に高いことがわかります.次にタイル配置の観点から最適な配置を検討します.

この時羊に注目すると,9の目が盤面の端にあり,全体の羊の4/11を占める素晴らしい資源マスであることが分かります.これらを踏まえて初手を打ちました.

白2手目までの盤面

2.後手番の配置検討

前項で赤色の最適な初手を検討しましたが,その後出番が進み,現在は青の2手目の手番です.

青1手目は5,6,8で小麦2:1交換を見据えた配置で非常に強力です.しかしながら先手番の赤は2手目に確実に木とレンガで道を作る必要があり,自分の手番に残っていない場合先に道を引かれて負け濃厚です.従って先手番だからこそこの作戦は選ぶことができません.青は順番の理を生かした格好です.

続いて白は8,8,11と4,6,9に配置しました.この配置もまた好手で,白は全資材の目を確保しつつ青に初手の道作りを強要することができました.

青2手目までの盤面

青は1手目で小麦しか置いていないためこの手番で必ず木とレンガを得る必要があります.青は石を貰える4,5,11に配置しましたが,これは資源価値とのバランスを考慮した妥当な配置であると考えられます.3,4,10の羊を貰う配置も非常に有力ですが2:1の小麦貿易までにレンガは2枚必要なので難解です.個人的には後者の羊を貰える配置の方が若干の差ではありますが良いのではと考えています.

3.2手目への検討

さて,出番が回ってきた赤ですが,局面上置くところはほぼ確定しています.なぜならばそれよりも有力な場所にはもう他の色が配置されているからです.欠損しているレンガと小麦を取ることができるかつ出目の良い場所に配置するより他ありません.

ゲーム開始局面

4,5,8に配置してゲームが開始しました.資源価値の高い石も取れて好手であると言えます.開始時では若干青が開港と羊マスへの開拓地を急ぐ必要があり,忙しそうに見えますが,小麦の4:1交換も容易であるため五分であると言えます.
白は急所の木4を止めに行きたいですが羊が足りていません.赤からの騎士で白のレンガ9が何枚止められるかが鍵となる勝負になると予想されます.

以上となります.このnoteが皆様のプレイの参考になりましたら幸いでございます.良いお年を.


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