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嫌いな8の字巻き

長いケーブルを巻くときに必要になる技術。8の字巻。
実際はTOP画像のように地面に置いて本当に8の字を描くように巻く方法(有名な言い方は「じはち」)、そして、100mまでしか無理ですが、片手に巻き溜めて行く方法(よく「てはち」とか言いますね)があります。
どちらも、「次に使う時」にスムーズに出てくるための巻き方ですね。
もう、私がその解説をする必要のないくらい世間で知られたものですが、地8の解説は少ないので少々記しておこうかな、と思います。

こう言ったものはその会社ごとの方法、先輩ごとの信念などもありますので、参考までに留めて頂き、「ビビッドがこう言ってたモン!」とか主張しますと、私の立場も良くなくなりますのでご容赦くださいませませ。

まず、地8に適したケーブルですが、映像関係では光電気複合カメラケーブルなどが良く使われます。昔ならトライアックスですね。
私の持論ですが、BNC(5CFW)くらいなら100mは手で巻いてよ、と思っております。同軸が地8になっていたら驚愕です。
そして今や100m以上に伸ばせることもないので、100m同軸まではスイスイ手8で巻けるようになってください。

可能なら私の意見でしかないですが、光の100mも出来れば手8でお願いしますと。
大規模プロダクションさんなら、ケーブル巻く時、延ばす時、ともに複数名でやるでしょうけど、小規模プロダクションは人員がいません。
巻くのも延ばすのも、1人でやるなら絶対手8で巻いてあるほうが有利です。
地8で巻いてあると、結局延ばす時にケーブルが巻きの下を潜ってしまい、その都度介錯に移動して、ってかなり面倒になります。やってみないと解らない事なので、やってみてください。

では、巻いてみましょう。
とその前にその200m、どうやってここまで(自分の手元まで)来たのか?

例えばゴルフ中継など、200mを何本も使う時、そのケーブルを地8で巻いてきながら中継車に戻ってくる訳ありません。地面に巻いているのですから。
となると、回収しながら、まずは手8で巻いてきて70mくらいすると片腕の危機を感じるので助手に渡して、その続きから巻き取ってきて中継車に戻ってきます。
そう、地8をする前には必ず、どーにかこーにか、その付近まで大きな「巻き」が戻ってきているのです。
だから、私は100mくらいなら辛いけど、頑張れるギリギリのラインなので、手8で巻いてきて、と思うのです。綺麗に手8で巻いてあれば、100ならそのまま収納して積載できてしまいます。
それをまた中継車脇で巻き直すのは、結構しんどい話です。

前おきが長くなってしまいましたが、ビビッド流のやり方です。

スタートのコネクタ部をどこにするか?これも各社やり方があります。
私はこの位にしています。どっちに巻いていくか?も会社ごとで合わせないと、怖いパイセンから「使えねぇ認定」されてしまいます。巻き径も先達に合わせないと、それこそ巻き直せと言われます。

でひたすら8の字を描いていきます。

徐々に増えてくると、センターの山(X字に、両サイドの倍の量のケーブルが交差してる)が高くなってきて崩れて苛立ちます。
時折手で丸部分を整形してあげるといいです。
この時、溜まりのほうから繰り出すのを補助してくれる人がいると早いです。

できました!200m、1人で約10分。このくらいならこれ以上早さを競う必要はないと思います。
(個人的感想ですが、例の音声ケーブルを巻く大会、扱いが雑だな〜と思うこともあり)


そしたら、3箇所をヒモで縛ります。
ここで、たまに縛らずに半分にペタンとやってしまった8の字ケーブルを見掛ける事がありますが、これはもう地獄と化します。
なので先に必ず縛ってください。
あと、何故か1巻きだけ残して縛ってあったりする事が有りますが、ケーブルが痛みやすくなりますので、しっかり縛りましょう!で、真ん中は緩めに縛ります。
それはこれから半分に折り畳むのに、真ん中がキツく縛ってあると折り畳めなくなるためです。
(人によっては真ん中を縛らずに折り畳む人もいます。間違いではないです。

持ち上げます。
すると真ん中で縛っていたヒモがユルユルになるので、半分に畳んでから再度キツく縛ります。

こんな感じになりました!

さて、ここからケーブルを出すとき、焦って、畳んであるのを戻す前にヒモを全部引き抜いてはダメですよ!?
そんな事した日にゃ、パイセンから帰れ!と怒鳴られますから!

お気に召して頂けましたら、サポート頂けますと、やる気モリモリになります!よろしくお願い致します。