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「推し上長」って?

X(Twitter)に不定期に載せている「推し上長シリーズ」。
わたしが個人的に考える「こんな人と仕事がしたい」「こんな上司がいたら最高」
という願望を集めて誕生した架空の女性キャラ エピソード集です。

生成AI(おもにAdobe Firefly)を使って、思いついた日々のネタを自分好みのビジュアルで制作する読み切りポストが中心ですが、じつは微妙にわたしのリアル行動を反映していたりします。

以下設定です:

推上 エリ(Eri Oshiage)
・外資系某代理店勤務
・わたしに仕事を出してくれる
・バリバリ音がするぐらい有能
・クルマの運転が好きらしい
・背が高い(170cmくらい)
・黒髪ロングストレート
・30代半ば(?)
・基本的に顔は出さない

初投稿。この時はまだ「推し上長」という言葉はありませんでした。上からビシビシ言われたい個人的嗜好がダダ漏れです(誤字失礼)。


2回目。相変わらずちょっと冷たいビジネスライクな推上エリ。その時話題だった低緯度オーロラに触れています。


3回目。「わたし(オーベル)」との会話。ロケハンの砂浜ではしゃぐ推上エリ。わたしの週末出張、納品された某店のチラシに触れています。初ハッシュタグ。


銘菓「エリザベス」誕生秘話

by Officebohemian

これは遡ること数年前、“推し上長”こと推上エリが20代後半だった頃のエピソード。

当時の勤務先の大手広告代理店・通報堂で、彼女は若手としては異例の営業成績と問題解決力から「最強AE(アカウント・エグゼクティブ)」と呼ばれ、指名でのオファーも増えていた。
この案件もそのひとつだった。
とある地方の菓子メーカーからの
「観光地の売店に納めている土産用菓子が売れなくて困っている。流行りに乗れるようなファンシーでかわいいネーミングとゆるキャラ的なキャラクターを絡めて新商品を提案してほしい」
という依頼。

受注した推上エリは、さっそくファンシー系・ゆるキャラを得意とする女性デザイナーの事務所に制作を発注。
ところが要件を満たした提案にクライアントがなかなか首を縦に振らない。場当たり的なリテイクを何度も繰り返し、いつまでも要領を得ずグダグダとダメ出しするだけ。
伸ばしに伸ばしたスケジュールもいよいよ崖っぷちというところで、ついに推上エリは会議中に逆上。「ブチ切れる」というやつだ。

いい加減にしなさいよ! あんた達ホントに売る気あるの?

凍りついた会議室の空気。
「ろくに考えもせず丸投げのくせに、こっちが必死で作ってきたものに好き嫌いでダメ出ししてるだけ。いつまでもシケた田舎の土産物屋で終わりたいなら、そのへんの印刷屋にでも丸投げしたらどう? ウチの半値で尻尾振ってあんた達の言いなりでやってくれるでしょうね。じゃ、我々はこれで」

踵を返す推上エリのヒールの音に、菓子メーカー社長の声が重なった。

「待ってくれ! 済まなかった……だが我々にはこれが最後の砦なんだよ」
「我々も無い知恵をもっと絞る努力をする。なんとかもう少しお付き合いいただけないだろうか」

「……わかりました。じゃあ仕切り直ししましょう。ただし、」

「このプロジェクトには決定的な欠陥があります」
「まず……与件が生ぬる過ぎです。流行り? ゆるキャラ? これはあんた達……失礼、御社のぬるい覚悟がそのまんま露呈してるんですよ。もっとねえ、死ぬ気でアタックしてみなさいよ。売場に並んでるしょうもない有象無象のどうでもいいような土産物をぶっ飛ばすようなヤツを作ろうって気はないの? ファンシーとか言ってる場合じゃないんだよ、スパルタンだよ、これしかない。もうね、ネーミングもフワフワしたのはやめて……ほら、もっとこう女帝みたいな、『エリザベス』とか!(ハッ、また逆上して……何言ってるんだろう私)」

「……それだ」
菓子メーカー社長の眼が光った。さっきまでの狼狽ぶりが嘘のようだ。

「えっ……?」
逆上から一気に我に返った推上エリ。

「それでいこう、「エリザベス」で! いいよな? みんな」
「はい、社長!」
プロジェ○トXでもそうはならないだろ、という勢いで急速に一致団結する菓子メーカーの担当者たち。

「いや、ちょ………わかりました。では早急に新たなブレーンに手配します。3日後のスケジュールをあけておいてください」

東京に戻る車中で、推上エリはさっそく態勢立て直しに着手した。

──この案件、制作チームも白紙に戻さなければ。今これを任せられるのは「彼」しかいない──

「はいオーベルです」
「私よ。お願いしたいのはキャラクターのキーヴィジュアルと土産物菓子のパッケージ、販促キットのデザイン。詳細は今から高速ぶっ飛ばして夜にはそちらに行って話すわ。とりあえず明後日PDF出し。行けるでしょ?」

かくして、「わたし」を筆頭とした新制作チームの鼻血も凍るような突貫作業によって新スパルタン銘菓「エリザベス」のデザインは完成。
推上エリは24時間営業の出力センターでプリントした提案書の紙束を引っ掴むと営業車に飛び乗り、ハイヒールを助手席に放り投げてアクセルをブラジルまで踏み抜き、夜明け前のアウトバーンを全力疾走して菓子メーカーへ向かった。

会議室での再々々々……プレゼンが終わった瞬間、

「……これだ」


プ○ジェクトXでもそうはならないだろ、という勢いで一発OK、即商品化。
ここからのスピード感は凄かった。新スパルタン銘菓「エリザベス」シリーズの初年度総売上は同社旧製品比50,000%を達成、一躍全国展開に。
当時まだ20代だった推し上長の噂はたちどころに業界を駆け巡り……

推上エリとは腐れ縁の同業他社不良中年営業マン、中貫達人との酒の席。

「聞いてるよ推上ちゃん、凄いよな…… お前がエリザベスって感じだよ」
「ちょっとやめてよ、仕事は仕事、私は私よ」
「いいじゃん、エリザベス」
「やめなさいって」

かくして、謎の広域情報ネットワークをもつ中貫に端を発し「推上エリ=エリザベス」という通り名が業界内外へと伝播していくのに、そう時間はかからなかった。



4回目。「わたし(オーベル)」が出張先で見つけた「銘菓エリザベス」を推上の勤務先に届けた時のリアクション。Officebohemian氏による秀逸なパッケージイラスト公開。このころから推上のキャラに幅が出てきます。


5回目。推上エリと森ちゃんの関係とは? 後先考えず謎や伏線をばらまくスタイル(笑)。推上の意外な弱さ、森ちゃんの顔の広さと器のデカさのコントラスト。


6回目。推上エリの愛車登場。黒い新型クラウンのイメージでしたがちょっと違いますね(笑)。長身のパンツスーツの後ろ姿は自分好みになるまで細かく調整。運転中はもちろん靴を履き替えます。


7回目。やってみたかったキラキラ☆ 推上エリの業界うっかり発言。これもわたしのリアルとリンク。ちょっと茶髪すぎました(笑)。


8回目。運転中の推上エリが遭遇したハプニング。個人的に作ってみたかった画像とカット割です(笑)。


9回目。たとえディレクターでも現場では身体を張ります! の推上エリ。じつはこういうノリが嫌いじゃないらしい。


10回目。個人的理想をめいっぱい詰め込んだ画像。鬼レタッチ。今見直すと文章とのマッチングがイマイチです(笑)。


11回目。推上エリのプライベートを少し公開。どうしてこの映画を知ったのか、ちょっと興味ありますね(他人事


12回目。おつかれさま! な推上エリ。思った以上にセンシティブな印象になって少し反省。もっとサバサバした感じを出したかった。


13回目。生成したもののどうにも使い道がない暗〜い画像を供養。いつもバリバリ陽気で明るく悩みって何それ? みたいなキャラは好きじゃないんです(笑)。


現在までのポストをまとめてみました。
今後も楽しんでやっていきますので、「推し上長シリーズ・推上エリ」をどうぞよろしくお願いいたします!


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