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おばけパズルと小国町(おぐにまち)

おばけパズルと小国杉との出会い

 東京都が主催しているモクコレというイベント(東京は木材を消費するから、各地の生産者さんとつなげるというイベント)があり、2016年にそのイベントに行ったよ。

 おばけパズルは当時まだ販売もしていなくて、ただ様々な木でおばけパズルを作ってみたいと思っていたから、パズルを持って展示を歩きながら見て回っていたんだ。

 建築材料としての木材は多かったけど、小物を作っているようなブースはほとんどなく、間違ったところに来たかも...と思ったりしたけど
 遠目から見てもとてもきれいな木目が並んでいるなあと思って立ち寄った小国町森林組合さんのブースだったんだ。

 小国杉で作ったトレイみたいなものがブースの壁に展示されていて、それがきれいだったよ。
 その場で小国町森林組合の方にパズルも体験していただいたりして、難しい!とか言っていただいて、これなら作れると思います!やりましょう!と言ってもらって、小国杉でパズルを作っていただく話が進んだんだ。

 そうして出来たのが、はがきサイズの小国杉のパズル!

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小国町に到着

 パズルを作っていただいてから1年くらい。。2018年5月に小国町に来たよ!
 とにかく山がきれい。250年森を整備してきた、ということを裏付けるような深い緑できれいな三角形が整然と並んだ杉の森・山が印象的。

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町中を走っているトラックが杉の木を運んでたよ。

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 三角形がたくさん立っているような杉の森は、小国町のそこかしこで見られるよ。
 単純に等間隔で斜面に木を植えていくだけでもどれだけの手間かわからないほどだけど、それを数十年、百年の単位で丁寧に管理しているっていうのはちょっと想像がつかないくらいの山の広さと木の量だよ。

小国町森林組合の視察研修申込

小国町森林組合では、
 小国林業、森林組合の近年の取組、造林関係、原木市場見学、小国杉伐採見学、小国杉建築物群見学、岳の湯地熱乾燥施設の視察・見学のコースを用意しており、随時受け付けていて、団体で申し込むことが出来るんだ。
https://ogunisugi.com/inquiry これに申し込んで参加したよ。

 あとはおばけパズルは加工をレーザーカッターで切ってもらっているんだけど、ファブラボ小国βさんにも伺ったよ。

小国町森林組合

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ちょっと雨模様・・

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森林組合の建物は、杉のトラス構造で支えられている。

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森林組合の会議室は杉がたくさん

 現在はショールームが整備され、おばけパズルシリーズもいるよ!

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杉の伐採

 山の一番外側の木は枝を切り落とさないで育てるんだって。
それによって台風が来たときにも雨や風を受け流す役割になっていて、森の中の木々が、やがて伐採されるまで倒れたり傷つきにくくしているんだって。
それで小国杉は木目がきれいなんだね・・・
 この日は伐採見学も申し込んでいたんだけど、本当は雨の日は作業しないんだけど、といってわざわざ伐採作業をみせてもらったんだ。

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 伐採っていうと、チェーンソーでウィーーーーーンって切っていくんだと思ってた。でも結構違う。

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 伐採してくれたのは河津さん。
確かにチェーンソーで切り込みを入れるんだけど、とその前に上を見てみて。

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 相当な高さ。30mくらいある?とにかく高い
ものっすごい高い。そしてまっすぐ。途中に枝がないこんなに高い木を見たことって実はないかもしれない。
倒れてきてその下にいたら、完全に即死でおばけになっちゃう・・・

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 ある程度切ってから、くさびを打ち込んでいく
木の幹の倒れる側(画面右手)と、くさびを入れる側(画面左手)とチェーンソーで数十秒切り込みを入れた後、くさびを打ち込んでいく。
写真の、木に突き刺さっている黄色と青のが「くさび」。

 河津さんは簡単そうにカコン、カコン、と流れるようにハンマーを打ち付けて、「くさび」は木の幹のチェーンソーで入れた切り込みにすっと入っていくように見えるんだけど、たぶん全然簡単じゃないんだろうな、と思わせる動作だよ。

 くさびを3本入れた後に、河津さんが「ふう」、と一息ついたような気がして、あれ、休憩かな、って一瞬の静止と思考の後に

 メキメキメキメキって根本が割れる音がして、木がゆっくり倒れていく。
だんだん幹が地面に対して加速していく中で、枝葉が着いた木の上のほうが風の抵抗を受けて倒れるのが遅れ、しなっていく。風を切るすごい音がする。スーーービュオオオーーーーーーーー

 ドーーーーーーーン

 真ん中あたりが先に着地して、弓なりになった木が地面で1回跳ねるんだけど、その衝撃がすごい。地面が揺れる。

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 切り株。こんな風にカットしていたのか!
ビデオに撮ってもいたんだけど、後で見たらその迫力が1%も伝わらない。
この地面の揺れはちょっと体験しないとわからない。こんなに迫力があると思わなかった。

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倒れた後
倒れるときはあんなにしなっていたけど、全くびくともしない太い丸太。になって、しーんとしている。

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 なんだか立っていた時よりも、緑色に見える
たぶん横向きになったからと(曇っていたけど)日の光があたって、幹の色が全然違ってみえる。

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 葉っぱや枝は本当に上のほうにしかついていない。長い年月をかけて、まだ木が小さなころから枝を落としておくんだって。

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 杉の葉っぱ。花粉がない品種。
接ぎ木から生まれている小国町の杉は、ほとんどが花粉を持たない杉なんだって。こんなにもたくさんの杉の木があるけど、引っ越してくると花粉症の症状は改善される人が多いみたい。

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4mに「玉切り」して
一通り倒れた幹を見せてもらった後に、河津さんは腰に付けたメジャーを幹にひっかけて、4mを図って玉切り。玉切りって初めて聞いたけどね。規格サイズの丸太に切ることかな。

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 年輪のところにある茶色い筋は枝のあとで、茶色くなった時に枯れちゃったのかな、とのことだよ。樹齢50年くらいかな?
数えてみたらちょうど50だった。51かな?最後の表皮を入れると。
切る前はあまり太い木とは思っていなかったんだけど、たった数センチの丸太がとても重たい。もしかしたらうちで使っているスツールより重いかもしれない。

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丸太をプレゼントしてくれた
そしてこの丸太、もらったよ。うちに持ってかえったんだ。いい香りがする。

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もらった丸太
この時期は皮が簡単にはがれるんだ、ということで一周皮が手ではがせた。成長が早い時期なんだろうね。たぶん、皮と内側の年輪のあいだを水がたくさん流れていたんだろうと思う。皮をはがした側面は結構ぬれている。なんだか、何十年も生きていた木を今切ってしまったんだ、、と思ったよ。ごめんよ。
 伐採作業はこれでおしまい。ありがとうございました。
丸太は絶対割れるんです、と森林組合の渡邉さんに言われて、あきらめきれずにいろいろ調べて、持って帰った丸太をお風呂に1週間つけておいたんだ。

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木から出てくる茶色い汁でお風呂掃除が毎日結構大変だったけど!

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その後1週間外で乾かしたけど、まだ割れてないよ!

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と思ったら1ヶ月くらいしたら割れちゃった・・・・

原木市場

伐採された丸太の販売を行う市場だよ。
ここに丸太が集められて競りが行われるんだ。小国町森林組合のfacebookとかを見ていると、競りの日の様子なんかを見ることが出来るよ。

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樹齢150年~180年くらいの大木!

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この時期は剥がれるんです、とのこと。皮が水っぽくてやわらかく、手でもはげるんだ。

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ヤブククリと呼ばれる杉は年輪が茶色・黒っぽい。硬度があるんだって。

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これもヤブククリかな

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木の直径によって分類するマシン。

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皮がどんどんはがれるので、掃除メンテナンスが大変なんだって

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皮の山。こればっかりは使い道がないみたい。

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あんまりまっすぐでない木は、薪にされるんだ

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杉の葉っぱのアロマオイルも水蒸気蒸留法で作っているよ。表現が難しいけど、木の香りとも違う青っぽい香りがするよ!このオイルを使った虫除けとかもつくっているみたいだよ。

杉の乾燥:わいた温泉にある地熱乾燥施設

地熱を使った乾燥施設も見学したよ。ここはわいた温泉。町中の様々なところから上記が出ていて独特の雰囲気なんだ。

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地熱乾燥施設の周辺もいたるところから湯気。

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長いこと使われて、扉の色は褪せている。

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試験がうまくいって、今では10号室まで。

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扉をあけると製材が並んでいる

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蒸気をパイプ内に通過させてフィンで自然対流によって放熱させている仕組み。ゆるやかに乾燥させるので木材の色つやが残りやすく、天然乾燥よりは乾燥がはやいっていうメリットがあるんだって。なるほど。。

杉の加工:ファブラボ小国β

おばけパズルはFabLab oguniβで作られているんだ。

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こじんまりとしたスペースだよ。

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ここで作られたパズル。杉の木目がとてもやわらかくて、軽いんだ。
台座が沿ってしまうアクシデントもあって結構苦労しているんだよ!

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お世話になっている田代さん!

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入り口はこんなかんじ!なんどか試行錯誤して、今はパズルは台座を分厚くしているよ。それでも結構杉の木目の状況によってレーザー加工でかけちゃったりするので、それが「けがしたおばけマグネット」になったりしているよ!

小国ドーム

小国ドームの天井。杉のトラス構造で作られていてすごい景色!

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画像23小国町森林組合の 渡邉さん、簗瀬さん、入交さん ありがとうございました。

  森林組合のみなさまのおかげで、

小国町で買えるおばけパズル

 熊本県小国町 北里柴三郎記念館・木魂館・cafe KaNeL・南阿蘇ホリデーパーク・手打そば優心・黒川温泉/湯音などでおばけパズルを取り扱っていただいているよ。

小国町のふるさと納税返礼品に

 おばけパズルはふるさと納税返礼品への採択もしてもらっているんだ。

熊本県の中学校の技術・家庭科の教科書に 

熊本県の森林・林業・木材に関する副読本(中学校技術・家庭科用副読本・熊本県内すべての中学校へ配布)「木と暮らしと森」(2019,2020年度版)にも掲載されているよ!

小国町の観光:坂本善三美術館

坂本善三美術館は畳の美術館。杉で作られた和室で色々な展示を行っている。おばけパズルはいくつかの企画展に置かせてもらったよ。

2019/3/21~5/13 「木にまつわるエトセトラ」展
2020/3/20~5/17 「第3回おぐに木工展」

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 これはすぐ隣にある鉾納社の杉。樹齢700年と推定されている。。

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そこから見える「坂本善三美術館」。

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杉の梁がきれいな展示室。奥の空間もとても良いスペースになっているよ。

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 この美術館から車ですぐにはCMなどでも使われた鍋ヶ滝。滝の内側が洞窟のようになっていて入ることが出来るよ!

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小国町の観光:旧国鉄宮原線

小国町の中心エリアにある道の駅 小国 ゆうステーションに旧国鉄宮原線のリーフレットが置いてあって、そこから散歩を開始したよ。

ゆうステーションもやっぱり杉のトラスで作られているよ。

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 ゆうステーションから徒歩5分くらい、交差点付近から遊歩道がはじまる。入り口は舗装されているんだけど10mもするとこんな感じの道になって、だれもいないし緑に包まれているような道になるよ。

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 良く晴れた日曜日の午後だけど、誰もいない
 すぐに遠くのほうに宮原トンネルというトンネルが見えてくる。
自分でスイッチを押して電気をつけるんだ。トンネルの中はひやりとしていて、水がところどころ落ちてくる。電気を消すと、曲がっていて出口は見えなくて真っ暗になる。冒険している気分になるね。

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 宮原トンネル 電気をつけたところ
すこし歩きにくいから、スニーカーをおすすめするよ。
トンネルの電気を消すと一気にトンネルは真っ暗になるよ。

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 トンネルの上にも杉がたくさん生えている。
だんだん人里離れたような気分になってくるよ。少し湿り気のある場所があったり、小さな水の音もする。時々森の中から、がさっっていう音がする。おばけかもしれない。

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 道は有志の方々が整備しているみたいなんだけど、人がまるで居ないような雰囲気も同時にする。不思議なところだなあ。

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 苔むしているのは、常に水があるからかもしれないね。
看板が示している右上の道は消滅していて、リーフレット(2009年第2刷)に載っていた 幸野川橋周回コースがないんだ。最初はここからは遊歩道に入ろうとしていたんだけど全然入れなかったのはそれでだったんだね、、注意が必要だからみんな気をつけてね。

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歩いていたら、鹿と思われる大きな動物が2頭一瞬で横切って行った。すごい迫力だったよ。

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 のんびり20分くらい歩いていると、紅葉の木のトンネルになっているところを通過する。
このトンネルを越えるとそこからは結構開けていて、途中遠くに牛の声も聞こえる。車の音も時折聞こえる。しいたけの原木っぽいものもあったよ。

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 周りを見ると整備された杉の森があって、整備された、っていうのは森が明るいからそうなのかな、と思ったよ。草があまり生えていないので簡単に入って行けそうな雰囲気で実際入っていける。でも進んでいくと迷ってしまいそうだしやめておくよ。

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 日の光がたくさん入ってくる杉の森
のんびり30分くらい歩くと、幸野川橋梁に出る。ここは開けていて田んぼが見える。とてもわかりにくいけど、橋を渡り切ってから細い道を下ると国道に出ることも出来るよ。それから、橋の上からはきれいな杉の森が見える。

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 幸野川橋梁まで歩いて、引き返したよ。旧国鉄宮原線の散歩はここでおしまい。引き返した様子は12秒でまとめてみたから見てみてね。

小国町の観光:杖立温泉

 令和二年7月の豪雨災害を大きく受けてしまった温泉だけど、川沿いに町が展開されていて雰囲気のあるエリアになっているよ。

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ここもまちのあちこちから蒸気がでていて、「蒸し場」がそこかしこにある。卵とかお芋とかを蒸すことが出来るよ。

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後ろはやっぱり杉の森だね。

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川から少し離れても蒸気がでているよ。

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町のおしまいの方に橋があって、そこから町を見渡したり出来る。5月には大量の鯉のぼりが川の上を泳ぐことで有名なんだ。

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豪雨災害ではここが全部水で埋まって、大量の土砂がながれこんでしまったみたい。。

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小国町へのおばけパズルの寄付

こっちの記事にまとめたよ。

だいぶ長くなっちゃったけど、おばけパズルと小国町はこんなかんじだよ!

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