EVERY .LIVE　みなおしてみた

　ちょっとあるライバーさんから今のライブ配信プラットフォームから他に移ることを検討していると相談があったのをきっかけで、複数のマイナー系なライブ配信を触ってみました。イチナナやPococha、Showroomなどのメジャー系はだいたいわかっているので。

　で５～６個くらいここ1年くらいで始まったライブ配信プラットフォームを1日程度使ってみた結果、私の中での結論は「EVERY.LIVEってまだまだメジャー達には及ばないけど、新鋭のライブ配信サービスの中ではかなりいいサービスなんだな」というものでした。

　ちょっとその感想に至った理由をまとめたいと思います。なお、個々のライブ配信をディスる気はないので比較対象として見たプラットフォームの名前は出しませんのでご了承ください。

①認証ライバーしか配信させないは正しい

　今、多くのライブ配信プラットフォームは「誰でもすぐに配信を始めて、すぐに収益化できます」みたいなことを謳っています。EVERY.LIVE以外の新しい配信サービスはそうです。EVERY.LIVEは認証ライバーしか配信を認めていません

　１７やPocochaもこれを謳ってライバーを集めてます。ただこれはメジャーとして元々多数の優良なライバーを事務所などと提携して確保しているなかで、そこに追加でライバーを増やそうとやってるわけです。
　ですからそこに多少変なのが紛れ込んでも目立たないし、自然と消えていくわけです。

　ちょっと見て回っただけでも他の配信サービスはひどい配信が多いなと感じました。ある配信サービスではコ〇ナワクチンのデマを発信してるライバーがいたり、芸能人らしききれいな女性のアイコンで来たリスナーに「つられやがったバーカ」っていうおっさんがいたり、明らかに宗教系なライバーがいたり、無人で長時間誰もいない枠があったり、もう高密度地雷原でした。
　監視もあまり機能していない印象。EVERY.LIVEでは規約違反の配信のバンや問題のあるリスナーのアカウント凍結とか運営がちゃんとしてくれてますけど、正直治安悪い配信が多くて、やってないんだろうな～という印象のサービスもいくつかありました。
　正直配信ランキングから配信見て回ってこれでは、他の配信を見ようという気がなくなりますよね。
　これじゃ自分のリスナーをつれて移動したらリスナーさんたちだって困惑してしまいますし、リスナーが動き回らなくなってしまうからライブ配信のプラットフォームとしては盛り上がらなくなってしまいます。(かつてのニコ生のようにカオス好き達は盛り上がるかもしれませんけど)

　１７やPocochaが始まったころ、そのころは「ライバー」というもの自体が知られてませんでした。でも今は違います。この状況で誰でもすぐに配信に頼って安易にライバー集めを考えているライブ配信は非常にリスキーだと感じました。

　EVERY.LIVEは認証しか配信認めないというライバーを増やすという点では困難な方法を選んでるわけですが、結果として配信の質の最低ラインなどはきちんと維持できていると感じます。

　一方でリスナーの中でライブ配信してみようかな？と興味を持った人には不満に感じるポイントでもあるとは思いますが。

②ライバー、リスナーが実は多い

　これは私も認識が間違っていたところでした。正直イチナナを少し前までメインにしていた私には、ライバーもリスナーも少ないな～と感じていました。
　ただ、今回いくつかの配信サービスを見て回ると、意外とEVERY.LIVEはリスナーもライバーも多い方です。1位ではないですけど。
　EVERY.LIVEより早く始まり某ライバーサイトでは「EVERY.LIVEなんて儲からないからXXXをやれ」と紹介されていたライブ配信サービスでも全然配信しているライバー数がEVERY.LIVEのより少なかったです。別の始まったばかりのライブ配信サービスも見ましたがライバー数がたぶん1月時点のEVERY.LIVEの半分以下くらい。。。
　イベントのランキングを見てもEVERY.LIVEの1/3くらいしか参加しているライバーがいなかったり、またギフト数も金額ベースでEVERY.LIVEの半額から1/3くらいで1位になっていたり、正直え～って感じる配信サービスもありました。
　リスナーも見てると注目上位の枠でも見れる情報の範囲では10人以下しかいないような枠がほとんどで、2～3人なんて枠もたくさん見受けられました。コメントしているリスナーは1人しかいないとか、コメント全くでない枠も。。。。

　①でも触れた「誰でも自由に配信」としない中で、ここまでライバーをそろえられているのは、EVERY.LIVEの運営は相当頑張っているんではないでしょうか？

③イベントがいい

　EVERY.LIVEはメジャー系のライブ配信と比べてもかなりいいイベントとプライズをそろえていると感じていました。ただ、「これってマイナーな配信だからライバー集めに必要だし、みんなやってるんでしょ？」と思ってました。
　あまかったです。反省してます。
　エブリのイベントのプライズは断トツによかったです。なんだよ、1位amazonギフトカード(メール)3万円とか。あるいはポイント(EVERY.LIVEで言えばダイヤ)をX千ポイントとか。リスナーをなめてんのか。

　またEVERY.LIVEはプライズ以外にもイベント自体のラインナップなどが常に見直されてプライズも毎回変更されて魅力的なイベントがどんどん増えています。

　魅力的なイベントがあって、ライバーやリスナーがいい物と思えるプライズがあって、ライバーさんがそれを欲しいと思う、そしてリスナーもそれをライバーに送りたいと思う。それが応援の原動力になるわけですよ。そこをこんな風にしょぼい物で適当にまわしてたら盛り上がれるものも盛り上がれないですよ。
　EVERY.LIVEは当初からかなりイチナナのイベントを意識したイベント構成になっていて、その辺はしっかり成功者の例をまねているということだと思います。イチナナはあのイベントこそが成功の原動力になった部分は多いと思ってます。

④ママさんライバーの効果

　ライブ配信って昼間がどうしても過疎りがちなんですよね。夜はどこも配信しているライバーさん多いですけど。これはマイナー系もおなじでやはり昼は配信が過疎になりがちで、下手すると誰もいない配信も。。。。そうするとリスナーも少なくなります。
　イチナナとかみたいにライバーがたくさんいればあえてそういう空いている時間に配信するというライバーも増えてき、全体が平準化されていきますが、ライバー総数が少ないマイナー系ではそうもいきません。
　そうするとその時間に配信を見に来たリスナーからすると人少ないなという印象を持たれる可能性があるわけです。EVERY.LIVEって結構その時間帯も配信は多いんです。これはママさんライバーへの支援なども行い主婦層などもライバーに取り込むことに成功している結果だと思います。
　ライバーが多ければリスナーも自然徐々に増えて行くので、他の配信と差別化で来てるポイントではないかと思います。
　これが結果としてママさんじゃないライバーにも恩恵があるのではないでしょうか。「普段夜だけど今日は夜に用事があるから昼過ぎに配信を」なんていう選択肢が増えればライバーさんの自由度があがりますよね。

⑤課金方法

　多くのメジャー配信サービスはアプリ内での課金とWebなどからの課金、二つの課金方法を持っています。EVERY.LIVEもアプリ内の課金とLineやWebからのEVERYチャージ両方に対応しています。
　アプリ内の課金は気軽に課金できる反面、AppleやGoogleに手数料が多く取られ、サービス提供側からすると有料ギフトの価格が高くなる要因にになります。２０％くらいGoogleやAppleに取られるといわれています。
　一方でWebなどの決済方式をとれば決済代行会社の手数料はかかりますが、大幅にコストを抑えることができ、その分多くの配信サービスではお得な課金メニューを提供しています。
　つまりＷｅｂなどでの課金は大口課金をするリスナー向け、アプリ内の課金はライトユーザ向けに必要な機能になってきます。
　私はこれはどんな配信でも基本的にはそろえてるもんだろうと思っていました。ところが、意外と片方しかないライブ配信も多いです。
　これはメジャーなライブ配信からライバーさんが移動する場合は注意がいる点だと思います。アプリ内課金はライトユーザには必要になってきますし、Web課金が無いと大口なギフターなどがいる場合にはストレスになる可能性もあります(損してる気分にさせるし、一回の課金額も制限されたりするので)。

⑥顔加工

　これも驚いたんですが、意外と機能がない配信サービスも多かったです。これって結構負荷の高い処理にはなるのでアプリを軽量化したりとかのために入れてないのだと思います。
　この機能自体は賛否の別れる機能だとは思いますが、やっぱりないときついです(笑)。
　あんまりいうとライバーさんに失礼になるかもしれませんが、やはり配信って顔がかなりアップに映りますし、化粧とかちゃんとできてないタイミングでの配信とかもあるでしょう。
　で、ある配信サービスを見たら日本時間の朝の時間ですけど、みんなラジオ配信だったりするわけですよ。これじゃ見て回る気になれないですね。
　ラジオ配信はライバーさんの側から見ればありがたいことなのかもしれませんが、リスナー側からみれば推しの配信であればそれでも行くけど、初見でラジオだったら見る気失せますよ。ここはリスナー側の視点で見れば、ラジオ配信を規制してるってのも良い点なんですよね(ライバー側には不満もあると思います)。
　そのためにもこの美肌などの顔加工って必須の機能だと思いますし、EVERY.LIVEには当然ありますよね。

　とまあ、ここまでEVERY.LIVEの良いとこを書いてみました。一応公平のために書くと、比較してみるとダメな点ってのもあって、それはやはりアプリそのものです。
　他の新規に始まったサービスと比べて、不具合の多さとかはそんなに長く使ってるわけではないので比較できませんが、機能では相当劣ると感じました。その辺は改善要望にもまとめてます。ここはEVERY.LIVEがもうひと踏ん張り必要な点だと思います。

　総評すると、EVERY.LIVEは人による運営部分(イベントやライバー獲得など)はかなり優れている、けどシステムの強化が弱いってのが今回いろいろな配信を見て回った感想です。
　ただシステムは別に時間と金をかければいくらでも強化できるけど、運用ルールとかにかかわるところって後から変えるってすごく難しいんですよね。たとえば認証無しで誰でも配信できますを謳ってる配信で認証制度導入しますといえば既存のライバーたちが反発するわけです。
　その点エブリライブはやや厳しめなルールで始まっているので緩めることはあとからいくらでもできるので、伸びしろのあるサービスだと感じました。

＜なんだか比較というよりはマイナー系ライブ配信を選ぶ時の注意点みたいなノートになってしまった。。。。＞