3.発達心理学

1.発達の規定要因について

人間の心や能力の発達は、遺伝によるものなのか環境によるものなのかという論争が長く繰り広げられた。たとえば、「人間の行動や知覚は、生まれつき内在する遺伝的なものが自律的に発現したもの」とするゲゼルの遺伝説(成熟優位説)や、「人間の行動や知覚は、環境の影響を受けながら漸成的に形成される」とするワトソンの環境説(学習優位説)が論争を繰り広げた。その後、「心的発達は全体としてはもとより、遺伝的要因のみによるものでもなく、環境的要因のみによるものでもなく、両者の輻輳によって理解されるべきものである」というシュテルンの輻輳説が生まれたが、現在では、「遺伝要因と環境要因が互いに影響し合っており、環境が相当悪くても遺伝的に持っているものが比較的そのまま発現しやすい資質と、環境が十分整ってはじめて生まれ持っているものが発現する遺伝的資質がある」とする相互作用説が有意な立場をとっている。

2.生理的早産について

スイスの動物学者であるポルトマンが主張した概念である。哺乳類の動物を、生まれた時点である程度発達している離巣性動物と、生まれてから発達する就巣性動物に分類したが、ヒトは感覚器はよく発達しているが運動能力が未熟で、そのどちらにもあてはまらない。ヒトは本来21か月で生まれるべきと考えられたが、胎児の身体的成長に限界があり、大脳発達を優先するなどの理由から、ヒトは他の動物が胎内で発達する部分も、生まれてから発達するという点で二次的就巣性を持つ。これらのことから、ヒトは生理的早産の動物であるとポルトマンは表現した。

3.エリクソンの発達段階について

エリクソンは、性的なものを重視するフロイトの心理・性的発達理論を拡張し、社会的なものを重視する独自の発達理論である心理・社会的発達理論を構築した。彼は、心理・社会的な観点から人生を8つの発達段階に分け、各時期に達成しなければならない発達課題を設定した。そして、その課題が達成されることによって生じるポジティブな面と、達成されないことによって生じるネガティブな面を対に示した。この理論の中で最も有名なのは、青年期のアイデンティティの確立である。ただ、彼の理論では、これを達成するには、青年期の前の段階である児童期に「勤勉性」を獲得することが必要条件となっている。小学校時代にしっかり学び、自分に自信が持てれば、青年期の発達課題も順当に達成できる。

4.発達課題について

発達課題とは、人生をいくつかの発達段階に分けたときに、各段階で達成しなければならない課題で、ハヴィガーストにより提唱された。身体の成熟などの生物学的課題、個人的な認知・価値判断などの精神的課題、しつけなどの社会文化的課題等が含まれている。ひとつの発達段階にひとつの発達課題を順々に達成していくことで、次の段階にスムーズに移行して、健全で幸福な発達が達成できるとされる。一方で、発達課題は時代、文化、宗教などによって内容の理解が異なる上、障害児では達成できないこともあるなど、取扱いには十分な配慮が必要である。

5.スキャモンの発育曲線における、4種類の発育の様子について

スキャモンの発育曲線では、20歳の発育量を100%として、生まれてから20歳までの身体の発育の様子を示した。脳・神経などの神経型は発達が最も早く、乳幼児期に顕著である。生殖器などの生殖型は発達が遅く、思春期以降に急激な発育過程を示す。リンパ腺などのリンパ型は、独特の発育カーブを描き、12歳ごろまでに成人の2倍近くに発育した後、減少する。筋肉・骨などの一般型は、乳幼児期前半と思春期に急激な発育を示す。

6.発達加速現象について

発達加速現象とは、世代が新しくなるにつれて、身体的発達が促進される現象である。この現象には、身長・体重などの量的側面が加速化する成長加速現象と、初潮・精通などの性的成熟や質的変化が早期化する成熟前傾現象の2つの側面がある。要因としては、栄養状態の改善、都市化や工業化などの刺激による神経生理学的な影響などが挙げられる。また、発達加速現象は、青年期の開始を早め、児童期の短縮と青年期の長期化をもたらす一要因であると考えられている。この現象により、身体と精神とのアンバランスさが生じ、性やアイデンティティの問題などが増加することも考えられる。

7.スキャフォールディングについて

ヴィゴツキーの「発達の最近接領域」を、ブルーナーが実験などで発展させた理論で、足場作り理論とも言われる。大人が子どもの発達にどのようにかかわり、援助するかに関する理論である。この理論の機能として、大人は子どもの学習課題に対する興味を喚起し、課題に参加することを促す働きかけを行う。そして、課題に取り組む子どもの様子を見ながら、子どもが問題解決に失敗した場合は、課題を単純化したり、落胆の気持ちをコントロールして、子どもの課題への動機づけを維持する。子どもの発達に伴い、大人の援助は直接的なものから間接的なものへ、そして子どもが求める場合に限られていき、最終的には子どもがひとりで課題ができるようになることを目指している。

8.発達の最近接領域について

発達の社会文化理論を創設したヴィゴツキーの主要概念のひとつである。発達には、子どもが現在、自力で課題解決できる発達水準と、他者との協同や援助により解決可能な発達水準が存在し、この二つに囲まれた領域のことを発達の最近接領域という。社会的文化理論では、本来の学びは社会的な関わり合い、他者との相互作用の中で行われるもので、人間の発達も社会的文脈の中で進むとした。つまり、他者とのやりとりや、他の子どもとの協同を通してしかできなかったことが、次には独力ででいるよういなる領域があり、この2段階を経て思考などの精神活動は発達するという考えである。教育の役割は、この領域に働きかけることで、現時点での発達水準を引き上げるとともに、潜在的な発達水準を広げることであるとされた。

9.直感的思考期の思考の特徴について

直感的思考期とは、ピアジェの発生的認識論の中で述べられた、前操作的段階後半にあたる時期である。この時期は、無生物にも命があるように考えるアニミズムや、三山課題に代表されるように、自分の視点でしか物事を考えることができない自己中心性が特徴である。また、見かけ上変化しても数や量などの特性は変化しないという「保存」の概念が成立しておらず、見かけに判断が左右される。

10.記憶方略について

記憶方略とは、覚えるべき情報を覚えるための工夫に対する総称である。覚える対象を何度も言葉で反復する「リハーサル」と、対象をグループ化することによって記憶する「体制化」がある。フラベルらによると、リハーサルが記憶方略として自発的に出現するのは7歳くらいであり、オーンスタインらによると、7歳から年齢が高くになるについてリハーサルできる単語の数が増えていく。また、モーリらの実験から、記憶の体制化方略が使われるのは9~10歳頃で、りハーサルの出現より遅いということが明らかとなっている。

11.コンピテンスcompetenceについて

コンビテンスとは、言語心理学や認知心理学では、深層構造にある言語能力といった潜在能力を示すものであり、発達心理学では、人にすでに備わっている潜在能力と、環境に能動的に働きかけて、自らの有能さを追求しようとする動機づけを、一体のものとして捉える力動的な概念を指すものである。特に、White, R.W.は、この環境との相互作用を通して得られる満足感を効力感と呼び、これを求める行為を通じてコンピテンスが獲得されるとした。また、彼は特にエフェクタンスという用語を用いて、コンピテンスを志向する動機づけの側面を強調している。エフェクタンスへの動機づけの力は、餓えや性への動機づけに比べるとそれほど強くないが、持続的で、さまざまな試行的態度を生むとみなされている。

12.第一反抗期について

第一反抗期とは、2~4歳頃の子どもが、大人の言うことに反抗的な態度を示す時期のことである。このころの子どもは、養育者との情緒的一体感から独立して、自我が芽生えると言われる。また、運動能力や生活習慣を獲得・習得し、有能感や好奇心が芽生えるようになり、自分のできることは自分でやろうとする。養育者からの要求と自分のやりたいことの不一致から、養育者と異なる欲求や情緒の持ち主としての自分を認識していくのである。第一反抗期の欠如は、その後意志薄弱や自己の弱さといった形で、思春期頃に現れることが多い。

13.ストレンジ・シチュエーション法について

ストレンジ・シチュエーション法とは、ボウルヴィの愛着理論に基づき、エインズワースらによって開発された、子どもの母親への愛着を測る観察法である。母親と子どもが個室で遊んでいるところに、見知らぬ女性が入室し、母親が出ていき、子どもと女性が過ごす時間を作る。そして養育者が戻ってきて再会したときなど、場面一連の子どもの反応を観察する。エインズワースはこの結果をもとに、子どもの愛着のタイプを、母子分離時に混乱を示さず再会時は親を避けようとするA群、母子分離時に感情的な行動をとり、再会時に落ち着くB群、分離すると激しく泣き、再会してもなかなか機嫌が直らないC群の3つに分類した。

14.社会的情報処理理論について

社会的情報処理理論は、対人的相互作用場面において、そこから得られた手がかりを個人がどのように処理、理解し、より良い、または悪い行動を生起させる決断に至るかという情報処理についての理論である。Dodgeは、これをはじめ5段階に分け、のちにCrick & Dodgeによって6段階に分けた円環モデルとして提示し、攻撃性の発動は、情報処理のある段階でのエラーや歪みによって引き起こされるとした。その段階とは、手がかりの符号化、手がかりの解釈、目標の明確化、反応検索または構成、反応の決定、行動の実行から成る。

15.客観的責任概念と主観的責任概念について

ピアジェによる道徳判断の発達の概念である。子どもたちに、ある子どもがお手伝いをしていてたくさんのお皿を割ってしまったというように、中立的な動機から大きな被害をもたらしたエピソードAと、つまみ食いをしようとして1枚のお皿を割ってしまったというように、良くない動機から生じたが小さな被害で済んだエピソードBを呈示し、どちらが悪いか判断してもらった。そして、子どもの反応を、皿を何枚割ったかというように、客観的な結果から善悪を判断する客観的責任概念と、主観的な動機で善悪を判断する主観的責任概念とに分類した。前者は後者に先行する発達傾向があり、およそ7歳ごろから客観的責任概念から主観的責任概念への移行が始まって、10歳以降の子どもには客観的責任概念は見られるなくなることが示されている。

16.ベビーXの実験

大人が子どもの性別によって態度・行動を明らかにしたシーベイらの実験である。子どもを持たない学生に、人形、小さいフットボール、おしゃぶりの3つを用意した部屋で、黄色いベビー服を着た生後3カ月の赤ちゃんと3分間遊んでもらい、赤ちゃんの性別の情報によって参加者が選ぶおもちゃに違いがあるかを検討した。赤ちゃんが女児と紹介されたときは、男児に比べて人形が選ばれることが多かった。小さいフットボールは、3か月の赤ちゃんには不向きと考えたのか、選択されることは少なかった。性別が告げられなかった場合は、参加者が男性ならおしゃぶり、女性なら人形が選ばれた。この結果から、大人は性別情報によって赤ちゃんへの対応を決定していること、特に女児に対しては、男児に対するよりもステレオタイプ的な対応を取りやすいことが示された。

17.生涯発達心理学

Baletesにより提唱された学。人の誕生から死に至るまでの生涯過程にどのような個人内の変化と安定性・連続性が存在するのかを、そして、そこにいかなる個人間の同異があるのかを記述し、最適化をはかるもの。ピアジェに代表される従来の発達心理学が「大人になるまで」を対象にしてきたのに対し、発達段階の特徴や移行を全生涯的な発達の中で見直そうという考え方が反映されている。

18.マターナル・デプリベーション(母性剥奪)

発達初期における母子相互作用の欠如のことである。ボウルヴィにより、母性の喪失の問題として体系化された。母子相互作用とは、発達初期における母子間のやりとりで、乳児はこれを通して母子の絆を確立する。これは愛着形成に重要で、母親にとっても母性を確立するために重要である。母性剥奪は愛着不全をもたらすと考えられる。また、孤児院の乳幼児の罹患率が高く発達が遅い(ホスピタリズム)理由としても指摘している。

19.愛着理論

愛着とは、人や動物が特定の対象に形成する情愛の絆である。愛着理論は、ボウルヴィが提唱したもので、愛着は4つの段階を経て発達すると述べた。生後2か月頃までは①非弁別的社会的反応段階、生後2~6か月頃は母親に対して弁別反応を示す②愛着形成段階、生後半年~2,3歳は③愛着対象への能動的近接維持段階で、愛着行動が活発になり、母親以外の対象にも愛着が形成され始める。3歳以降は④目標修正的なパートナー形成の段階で、愛着対象と基本的な信頼感が形成され、対象を安全基地として行動範囲を拡大することができる。

20.心理的離乳

ホリングワースが提唱した概念。青年期に、それまでの両親への依存から離脱し、一人前の人間として自我を確立しようとする心の動きである。この時期は第二次反抗期にあたるとされる。保護、干渉しようとする親に対して、自己主張や反抗が現れるが、心理的には未熟な状態で、親離れは情緒的混乱を引き起こす。親に依存せずこの時期を乗り越えることで、、その後成人として一人前になる一歩を踏み出せる。

21.ライフサイクル論

エリクソンにより提唱された発達段階の理論である。人間は生まれてから死ぬまで発達する存在だと捉え、フロイトの心理性発達段階に生涯発達の観点を取り入れた。一生は、乳児期、幼児前期、幼児期後期、児童期、青年期、前成人期、成人期、老年期の8つの段階に分けられる。そして、それぞれの発達段階において、乗り越えるべき発達課題があり、それを達成できないと心理的危機の状態に陥るとした。発達課題は青年期の「アイデンティティの確立 対 アイデンティティの拡散」というように対になって設定される。発達課題との関わり方によって、正負関わらず大きな影響があるとされている。

22.内的作業モデル

ボウルヴィの提唱した概念で、発達初期の、養育者との関係の中で形成される認知的枠組みで、あらゆる対人関係での出来事を解釈し、処理するものである。親との相互交流の経験から、自分の要求に親がよく応じてくれたかどうかをもとに形成されると同時に、自己が保護されるべき存在なのかという主観的信念も形成されていく。幼児期の精神分析から発展してきた考え方で、安定型・不安型、不安型はさらに両価型、回避型、混乱型に分かれ、世代間伝達することが指摘されている。

23.アイデンティティ・ステイタス

マーシャにより提唱されたもので、青年期の発達課題であるアイデンティティの確立に向けて、どのように対処し克服しようとしているかの行動類型である。アイデンティティ確立のためには、「自分が何者であるのか迷い、何をしたいのかを探索する①危機(クライシス)」を体験し、「具体的な目標を定めて、努力する②積極的関与(コミットメント)」の2つが必要であるとする。したがって、①②ともに有りの場「達成」が目指される。①がなく②がある場合は「早期完了」といい、他者の基準に基づいて自分の生き方を選択してしまい、不全感が残りやすい。①があり②がない場合は「モラトリアム」、特に人生を模索している場合「積極的モラトリアム」という。①②ともに無い場合が「拡散」さらに「消極的モラトリアム」ともいい、何がやりたいのかわからず、実際的な行動が出来ていない状態である。

24.自己概念

個人が自分の身体、能力、性格、社会的役割などの諸属性について持っているイメージが体制化された総体である。生涯を通じて形成、変容を繰り返す。発達段階によって構造に違いが見られ、小さな子供は些細な出来事で自己概念が肯定的・否定的に揺れ動く。青年期頃から頑健になっていく。肯定的な自己概念を育むことが、抑うつや不安症状の緩和につながるが、それを維持高揚することが目的化すると、困難を避けるようになり、失敗から学ぼうとする姿勢を失うため注意が必要である。

25.心の理論

相手が何を知っているのか、どのような行動をするのかなど、他者の心的状態について、イメージしたり、推論したりする能力を言う。プリマックが提唱した。一般に4歳前後で獲得される。サリーとアンの課題に代表される誤信念課題で測定される。また、スマーティ課題では、他者の誤信念だけでなく、自分がどのような信念を抱いていたかも測定することができる。自分の表象の変化の理解も、3~5歳にかけて上昇する。自閉症児は通過するのが難しいことが知られている。

26.共感性の発達

他者のポジティブ及びネガティブな経験について、推測して理解し、反応へ至る心的傾向及び認知能力のことである。共感性には「他者の視点に立って物事を考える」といった認知的側面と、「悲しんでいる他者をかわいそうだと思う」といった感情的側面の2つが含まれる。ホフマンは、共感性の発達の理論を提唱している。生後直後から「反応的泣き」という、他者の苦痛を目撃して共感的苦痛を経験する①全体的共感が見られる。1歳半頃から、他者の内的状態を自分と同じであると仮定する②自己中心的共感が起こる。鏡映的自己が理解できるようになる2歳半頃から、他者の感情を自身のものと区別して共感する③他者感情への共感、他者の人生経験に対しても喜びや苦しみを感じることを理解して共感する④他者の人生への共感という段階を経る。

27.三項関係

「子ども」が「他者」と何らかの「対象」への経験をともにするという関係のことで、1歳頃に成立する。成立するには共同注視や間主観性が手がかりとなる。三項関係が成立すると、人を介してものごとと関わったり、物事を対して人とかかわったりすることが可能になる。また、徐々に時間的・空間的制限を超えても成立するようになり、象徴機能として「言葉」を用いるための重要なステップである。

*共同注意:他者の視線やしぐさをてがかりに、他者の注目している対象に注意が向けられること

28.原子反射

誕生から生後1、2か月頃までにみられる新生児特有の反射で、外界に適応するための生得的なものである。口唇周辺に物が触れるとその方向に向く口唇探索反射、急な音などに対して抱きつくように両手を交叉するモロー反射、手のひらに触れると握りしめる把握反射などがある。原子反射は①新生児が自らの生存を守るための仕組みであると同時に、②運動発達のための姿勢コントロールや移動運動、操作運動への連結という2つの意味を持つ。

29.自然概念の獲得

自然概念とは、野菜や果物といった名義的属性の事である。ロッシュによると、日常場面では、概念の中心となる典型的な事例であるプロトタイプ(もっとも野菜らしいもの、果物らしいものなど)との類似性や、事例間の類似性に基づいて、概念を形成していく。つまり、子どもは日々の生活の中でさまざまな事物に接し、繰り返し何度も見るという経験を通じて、自然概念を身に着ける。自然概念は、基礎レベル、上位レベル、下位レベルといった階層構造を形成している。自然概念の獲得に関与する幼児の認知型として「分析型―非分析型」が挙げられる。前者は、知覚的な規準によって、後者は自然概念によってカテゴリー化するものである。

30.馴化―脱馴化法

乳児の知覚や認知を研究する方法である。乳児は新しい刺激を注視するなど「定位反応」を示す。その刺激を強化を伴わないで反復すると、刺激に対してほとんど反応しなくなる馴化が生じる。そこで、新しい刺激を与えると再び反応は喚起される。これが脱馴化である。これを利用し、先に与えられた刺激と、後に与えられた刺激が弁別できているかを測定する。