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Hidenoriオリジナルギター製作中止のご報告と経緯説明

弊社代表である田村(以下、「Hidenori」)が、EXEM GUITARS様(メタル高橋/高橋 恵介様)にオーダーしていたオリジナルギターの製作は中止となりました。ギターの完成を楽しみにお待ちいただいていたファンの皆様及び関係者各位にお詫び申し上げます。

ギター製作が中止になった経緯について、本記事にてご説明いたします。

2021年5月19日、Hidenoriがオリジナルギター製作の企画を立ち上げ、Twitterにて製作者を募集いたしました。

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いくつかのギターメーカー・工房・クラフトマンの方々からご連絡をいただきましたが、最終的にEXEM GUITARS様(メタル高橋/高橋 恵介様)に製作をお願いする事となり、内金として8万円をお支払いしました。

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ところが、製作工程や進捗報告そのものが遅れる状態が続き、次第に高橋様の姿勢に疑問を感じざるを得ない状況となってしまいました。

契約締結以降のやり取りの時系列は以下の通りです。

2021年11月21日
進捗状況の報告が途切れていたため、Hidenoriより状況をお伺い

2021年11月22日
業務が立て込んでおり、ヘッドの設計が完了していないとの返答

2021年11月23日
当初、年内の完成を目指す計画だったため、このままでは厳しいのではないかと確認した所、年内は厳しいとの返答

2021年11月25日
こまめに進捗状況を報告いただくよう、Hidenoriよりお願い

2022年1月5日
進捗状況の報告が途切れていたため、Hidenoriより状況をお伺い

2022年1月6日
今週中に設計データを完成させ、発注するとの返答

2022年1月7~15日
設計データの画像をやり取りし、形や色等の仕様を再確認

2022年2月5日
進捗状況の報告が途切れていたため、Hidenoriより状況をお伺い

2022年2月6日
ネックの設計にもう少し時間がかかるとの返答

2022年3月16日
進捗状況の報告が途切れていたため、Hidenoriより状況をお伺い
併せて期限の決定を提案するが返答がなかったため、決定には至らず

2022年3月17日
今週中にネックを完成させ、木工を発注するとの返答

2022年3月21日
設計が完了した旨の報告をいただき、高橋様から外部業者への発注となる

以降、進捗状況の報告をいただけず

Hidenoriから連絡する事でしか進捗報告が聞けなかった事や、度重なる計画の後ろ倒しによって不信感が募っていた矢先、EXEM GUITARS様(メタル高橋/高橋 恵介様)がギター製作に関するネガティブなツイートを投稿されていた事が発覚し、本契約を納品まで継続するHidenoriの意思が完全に途絶える事となりました。

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2022年5月21日の投稿において、「全額受け取ってる分はもちろん完成まで何とか漕ぎ着けますが」とありますが、Hidenoriは前述の通り代金の一部を先行してお支払いしていた状態であったため、自身は全額を支払っておらず、この対象から外れているのではないかとさらに不安を覚えるに至りました。

オーダーから一年以上経過後も納品の目途が見えない中、弊社としてEXEM GUITARS様(メタル高橋/高橋 恵介様)に連絡を取り、2022年8月2日に契約解除の意思を表明いたしました。

EXEM GUITARS
高橋 恵介 様

お世話になっております。

田村 英規(ギタリストHidenori)が代表を務める
株式会社オシエルにて営業を担当しております
(省略)と申します。

昨年、5月頃に弊社田村よりEXEM GUITARS様に
ギターの発注をさせていただいたかと存じます。

再三に渡り進捗の確認をさせていただいておりましたが、
今年の3月21日以降、ご報告をいただいていないようです。

誠に申し上げにくいのですが、高橋様の対応や
「割に合わない要求との戦いで、製作意欲がもうなくなってます」
といったツイート等に田村は不信感を持っており、
納品まで契約を継続させる意思を失っております。

また、弊社法務担当に確認した所、民法第542に
該当する可能性が高いため、契約の解除は可能であるとの
見解を得ました。

つきましては、昨年5月24日に先行してお支払いした
内金8万円を返金いただいた上で、本契約を解除させて
いただきたいと存じます。

最後になりましたが、万一、この度の連絡にご不満が
あった場合であっても、SNSやその他のいかなる場所、方法でも、
社名や個人名を名指しして誹謗中傷が行われた場合は、
民事及び刑事での法的措置を取る事となります。

予めご認識いただければ幸いです。

同日、高橋様より以下のような返信をいただきました。

この度はご迷惑をおかけしており大変申し訳ございません。
ご報告並びに制作が遅れている点についてお詫び申し上げます。

念の為ことの経緯を書かせていただきます。

去年発注いただいた当初は非常に高いモチベーションで
制作を進めておりました。

しかしながら事業を進めていく過程で、
他のお客様との対応含め、
モチベーションが低下することが重なり、
突然のスケール変更を機に一気に失速してしまいました。

催促をいただきながら、それを行動源にし、
なんとか設計を完了し、業者に委託したのちに、
木工作業の9割は完了できました。

現状について、写真を添付しましたので、
ご確認をお願いいたします。

切削中の動画
(URL省略)

6月2日に手元に届き、
報告をしようと思っておりましたが
先延ばしにしているうちに2ヶ月経過してしまいました。

今現在、工具に触れることすら嫌になり、
外注業者に連絡をすることすら手が動かせない精神状態になっております。

(プライバシーを含む内容のため省略)

常に頭の中では毎日、連絡や制作を進めないといけないと思っていたのですが、
どうしても手が動かず、催促がきたら返事をしようという考えに至ってしまいました。

ご連絡が遅れ、このような状況になってしまい
大変申し訳なく思っております。

そして、契約について一度ご相談させていただきたいです。

現状、9割の木工が完了しているギターがあり、
これを廃棄するのは非常に勿体無いと思っております。

そこで誠に勝手な提案なのですが、
制作途中のギターと仕入れ済みのパーツ類を
着手金で買い取っていただくことは可能でしょうか。

木工作業や木材代金で●万円ほどで、
すでに仕入済みのパーツ類で●万円ほどになります。
※業務上知り得た内部事情のため金額は省略

これらを別業者に投げていただければ、
総額30万円以内で完成まで持っていけるはずです。

あらゆる手段で完成させる意思はございますので、
その点は表明させていただきます。

■仕入済みのパーツ
(省略)

■未購入パーツ
(省略)

お預かりしているギターの返却と合わせて、
作成途中品とパーツ類をお送りさせていただきますので、
ご検討をお願いいたします。

またSNSへの投稿に関して、
こちらから特に言及することはございませんが、
現状HIdenori様の方が複数メディアでの総フォロワー数が多いため
発言の影響力は大きいかと思います。

その点、今後この内容に言及されるのか、
ご予定をお伺いしたい次第です。

大変長文となってしまい申し訳ございませんが、
一度上記の内容でご検討いただき、
ご返信いただければ幸いです。

高橋

弊社としては、本契約はギターの「納品」をもって債務の履行であると認識しております。どのような精神状態であるにせよ、ギターの納品まで全うする意思がないという宣言であると解釈するしかありませんでした。

また、提案いただいた内容は、弊社としては到底応じる事の出来ない要求であったため、同日、契約解除について弊社顧問弁護士に相談した所、下記の見解を得ました。

無催告解除の根拠としましては、民法542条1項3号よりも、同5号が妥当です。
また、8万円は、代金の一部前払いと考えられますので、
解除により返還を求めることができます。

参考として、民法第542条の条文を掲載いたします。

民法第542条
1.次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができる。
(省略)
五 前各号に掲げる場合のほか、債務者がその債務の履行をせず、債権者が前条の催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかであるとき。

上記を踏まえ、2022年8月3日、パーツ買取拒否及び契約解除か継続かの選択肢をご提示する連絡をいたしました。

EXEM GUITARS
高橋 恵介 様

お世話になっております。
株式会社オシエルの(省略)です。

ご相談いただいた内容につきまして結論から申し上げますと、
ご要望には添いかねます。あしからずご了承ください。

ご返信いただいた内容をもって弊社顧問弁護士に
確認したところ、民法542条1項5号に該当するとの
見解を得ましたので、直ちに契約を解除させていただきます。

「あらゆる手段で完成させる意思はございます」との事ですが、
その一方で「外注業者に連絡をすることすら手が
動かせない精神状態」と仰る点に矛盾を感じます。

弊社としては、一貫して債務が履行される見込みがない事は
客観的に見ても明らかであると考えております。

近日中に、下記口座まで8万円をお振込みいただけますでしょうか。
(省略)

しかしながら、もし既にお支払いしている8万円で
一ヵ月以内にギターを納品いただけるという事であれば、
例外的に契約を継続いたします。

なお、田村(Hidenori)のアカウントでのSNS投稿につきましては、
下記いずれかであれば、本件について言及するつもりはございません。
・契約解除となり8万円を返金頂く
・お支払い済みの8万円で一ヵ月以内に納品

上記のいずれでもないご対応が継続される場合、
弊社としては不本意ではありますが、田村本人の意思による
事実に基づいた発言を止める事が困難になります。

以上、よろしくお願いいたします。

これに対し、2022年8月4日、高橋様より以下のような返信をいただきました。

ご返信いただきありがとうございます。

現状出来ている分の等価交換は
非常に合理的なアイデアだと思ったのですが、
残念です。

契約が履行される見込みがないということですが、

・納期について指定がなかった点
・催促について全て返信をしている点
・現に制作が進んでいる点

を加味して、完全に見込みがないとは言い切れないと思います。

SNSでの発言についても、
制作をやめるとは言っておりませんし、
お金を貰っている方は何とか解決する旨の発言をしております。

特に納期の指定が元々されてない点と
どのメーカーでもオーダーから1年以上制作に時間がかかるのは、
不思議なことではないです。

大手メーカーのオーダーも
中間報告が個別にこず、1年以上待つこともあるので、
常識の範囲内ではあると思います。

また、契約を解除しない条件は
あまりに過剰な要求と思います。

今の状態から1ヶ月で納品するのは、
どんな工房でも物理的に不可能です。

塗装の乾燥の期間もありますので、
1ヶ月で納品というのは、あまりに過剰な要求だと思います。

また、8万円で納品というのも、
あまりに過剰です。

本来は塗装に入る前に、
残りの全額をいただいてから進みます。

なので、8万円でフルオーダーを1ヶ月という条件に加え、
それがない場合は返金orSNSでの言及というのは、
脅しのように思えます。

着手金は製作側にとって中途キャンセルのリスクを抑えると同時に、
お客様側の支払いリスクを最小限に抑える制度です。

なので、現状出来ている部分との等価交換が
一番フェアだと思います。

ここまで制作で膨大な手間と時間を割いていますので、
金銭的に等価交換でもこちらはマイナスです。

さらに返金となると
こちらが一方的に損をしてしまいますので、
等価交換をお願いします。

また、返金となる場合は、
こちらで別の買い手を募集し、
入金がされた後、そちらを返金に回すことになります。

よろしくお願いいたします。

「返金をすると一方的に損をする」との事ですが、弊社は解約ではなく解除の意思表示をしております。契約の「解除」とは、その効力が最初から存在しなかったのと同じ状態にする事を指す旨が民法第545条で規定されており、民法542条1項5号によって今回のケースがそれに該当する事は前述の通りです。

そのため、お支払い済の8万円を元の状態に戻していただく事は、何ら無理難題を強いる行為ではないと認識しております。

しかしながら、それを踏まえHidenori含め弊社内で検討した結果、同日、下記のご連絡をする事となりました。

EXEM GUITARS
高橋 恵介 様

お世話になっております。
株式会社オシエルの(省略)です。

先般のメールにてご提案した
・契約解除となり8万円を返金頂く
・お支払い済みの8万円で一ヵ月以内に納品
のいずれもご対応を拒否されるとの事ですので、
本メールをもって契約を解除させていただきます。

既に製作されているパーツや在庫につきましては、
お手数ですが、御社にて処分いただけますでしょうか。

また、既にお支払いしている8万円につきましても、
今後、弊社からご請求いたしません。

本件、及び別件であっても、ご連絡はお控えいただきますよう
よろしくお願い申し上げます。

以上、よろしくお願いいたします。

これに対し、同日、以下の返答をいただいたため、弊社住所をお伝えし、ギターの返却をご依頼いたしました。

あまりに一方的なご連絡で非常に驚いております。

お預かりしている青いギターはどうされますか?
返却を希望の場合、送り先の住所をお教えいただければ幸いです。

なお、上記のご連絡を差し上げた翌日、製作途中の部材を販売する旨のツイートが投稿されていますが、弊社としては、販売を禁じる旨の通知はしていなかった事を踏まえ、下記について撤回を請求する等の措置を講じる予定はございません。

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以上、オリジナルギターの完成を楽しみにしていただいていたファンの方々、及び関係者各位に向けた経緯説明とさせていただきます。


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