気付き


 前々から薄々気付いていた事が、最近やっと事実らしいということを知った。自分の中の理想に基づいて凡その行動を決めるのは勝手だが、そうした拘りをなるべく早いうちに捨て去った方が幸せを多く享受できるということだ。今まではずっと一つの信念というか、心に道のある人間の方が最後には得をすると信じて生きてきたが、どうやら間違いだったようだ。だからといってこれから先そうした理想に生きることは多分やめられないし、最後には縋るものがその自分を散々苦しめていた理想になるかも知れないという気さえある。自分で考えていて既に可笑しいから、周りから、特にそうした己の規範のない人から見たらとんでもない馬鹿だと思われるだろうな。それでもやめられないんだろうな。
 自分なりの美は必ずしも万人にとっての美ではないということ。


理想に生きるのをやめられるほど強くなれたらな。


季節が変わると、その季節特有の香りから最も楽しかった頃のその時期を思い出すのはすごく良いと思う。


俺はもう直ぐ二十歳になる。

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