衝動買い【11】銃弾
前略、俺の衝動買いを見ろ。
日本国内最後の内戦である西南戦争。西郷隆盛とかのあれだ。歴史にあんまり詳しくないのでその程度の知識しかないけど、それだ。
その西南戦争の激戦地、田原坂という所が熊本にある。心霊スポットとしても有名だ。先日その田原坂に行ってきた。なんとなく、暇だったので。
田原坂には西南戦争の慰霊碑や西南戦争の資料館がある。この資料館の展示がすごい。めちゃめちゃ見応えがあった。西南戦争当時の書類、銃弾、両軍の服などの装備、銃弾、大砲、砲弾、銃弾、銃弾、銃、銃弾、銃弾、銃弾……。やたら銃弾が展示してある。もちろん当時の物だ。
当時の田原坂での戦いがとんでもなく激しかったので田原坂ではいまでもその辺から当時の銃弾が出土するのだという。「この辺では山菜がよく採れるんですよ〜」みたいなノリでゴロゴロ銃弾が出てくる、それが田原坂だ。
そんな資料館で唯一売っていたお土産がこれだ。
当然、銃弾だ。
買った。
さすがに当時の品ではないが、当時使われていた製造機で作られたものだという。当時はいくら撃っても弾が足りないので落ちていた銃弾を拾ってその場で溶かして(鉛なので簡単に溶ける)また銃弾を作っていたそうだ。なんて物騒なリサイクルなんだ。
箱。西南戦争140周年記念品らしい。「140周年記念に当時の製法で銃弾を作りましょう!」という会議があったのだろうか。楽しそうだ。
銃弾だ。
買う時に当時の実物を触らせてもらうことができたが、思ったよりもデカいし重い。そのまま投げつけられるだけでもめちゃめちゃ痛そうなのにこんなものを火薬の勢いで撃ち込まれたら死ぬに決まっている。まじまじと眺めていると「なるほど」という気分になってくる。おすすめだ。
熊本の田原坂にお立ち寄りの際はぜひ銃弾をお買い求めいただきだい。