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な鬱142

 病院の日だった。

「採血するので朝飯を抜いてきてね」と言われていたので朝からお湯1杯しか飲んでない状態で病院に行った。
 病院ではよくあることだが、予定の時間が遅れに遅れて採血する頃には俺はお腹が減り果てていた。しかしそのおかげで「あ、俺ちゃんと飢えを感じている〜! 食欲がすっかり戻ってるぜ〜! 嬉しい〜!」と気がつくことができた。

 そんな感じで最近は調子が良い気がするし、雇用保険も貰わなきゃ行けないので、とりあえずハロワに提出するための「こいつはもう働けないこともないですよ」みたいな意見書をお医者さんに書いてもらうことにした。

「とりあえず週5で1日9時間くらい働いてもべつにいいとしておきましょうかね」みたいなことを言われて反射的に「あ、はい」と言ってしまった。つい。
 だが本音を言えば死ぬほど働きたくない。無理だろ。週5で1日9時間なんて絶対に嫌だ。世の中のほとんどの人がそれ以上に働いているのは知っているが、俺はマジで耐えられない。
 でも「あ、はい」って言っちゃったしな。まあ、そうとでも言っておかないと雇用保険が貰えないのでな。とりあえずそういうことにしておくしかないのだ。それに医者の意見書であって俺の意見とはまた別だからな。そう思っておくことにしよう。

 少し前に保険が切り替わった時のゴタゴタで一旦実費で払っていた分の医療費がドサっと数千円返ってきた。薬局のおっさんが「保険ってすごいですね」と言っていた。俺もそう思う。ありがとう保険の制度。

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