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怪文書まとめ1

怪文書です。多分そのうち黒歴史になってます。でも結構いい感じのをセレクトしてます。没はまた……ね。

怪文書2

私はもう、希望も絶望も何も感じなくなってしまった。
だって私にはもう何もない。何もないの。
それなら、私がこの世界に存在する意味なんてないじゃない?
だからもういいの。なんでもいい、なんでもいいから、早く私を殺してよ。
殺して。そうして、それで、そうしたら、そうしたなら――
また、私のこと、愛してくれる?

怪文書3

ゆっくり、ゆっくりと狂っていくのか。
あるときを境目に狂うのか。
正反対のようで、結局は同じような末路を辿るふたり。
どうしてそんなに狂っているの?
どうしてそんなに狂えるの?
結局、狂うってどういうことなの?
普通じゃないってことなの?
普通を逸脱し過ぎてるってことなの?
もしそうだとするなら。
あなたと、わたし。
本当に狂っているのは――いったいどっちなんだろうね?

怪文書4

走って、走って、走り続けたから、止まって荒くなっていた息を整える。
ごぷ、と音を立てたのは、私の声か、今吐いた血の塊か。
反射的に口に手を当てれば、一瞬でそれは赤く染まる。
腹を裂かれているのだ、当然か――
なんて、こんな状況で笑えるなんて、我ながらどうかしている。
迫る死の予感さえ、私は悦びととして感じていた。

怪文書5

ものによるけどさ、戦争って大体「違い」から始まるんだよね。
認識の違い、約束との違い、人間としての違い。
違うものを受け入れようとしないけれど、それじゃあ生きていけないじゃない? だから受け入れる違いを決めて、許容を広げてその人らと生活してる。
でも、それでも嫌いな人は出てくるでしょ?
仲良くしたい人とは違うから、排除しようとするでしょ?
だから戦は始まる。戦争は始まる。
違うことは許されない、赦されちゃいけない――なんて。
そんな、人間なら誰しもが無意識に持っているだろう思いが無くなんなきゃ、戦争なんて終わりっこないよ。
そしてそれが無くなる日ってのは、人間全員が誰かに洗脳でもされた日なんじゃないかなぁ?


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