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怪文書まとめ3

怪文書です。ネタが切れているかもしれない。やっぱりそんなことはないかもしれない。
物語を考えているときに終盤らへんだけ考えてて、序盤は何も考えてないからすぐ挫折する癖みたいなの、治したい。
そう思う今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

怪文書10

嬉しかった。
君と話すことが出来て。
君と笑うことが出来て。
それでも、君は良い子だからと、一線を引こうとする。
僕を遠ざけようとする。
僕は良い子なんかじゃない……っていうのは、君と近づくための口実かもしれない。
たとえ良い子だとしても、僕はそうして欲しくはなかった。
悲しくなってしまうから。
寂しくなってしまうから。
多分、それが叶わないであろうことは知っているけれど。

怪文書11

私は世界から見放されている。
目の前にいる彼女も、私と同じような存在だ。
だけど、彼女は違う――彼女は、愛されている。
愛されているから、見放すことで特別とし、そしてずっと愛せるように。
変わることを許さず。
消えることを許さず。
ずっと神の寵愛を受け続けるような、そんな存在。
その逃れられない愛から、必死に逃れようともがく姿が。
あまりにも醜くて、見ていられなかった。

怪文書12

嘘とは、事実とは異なることである。
嘘とは、あり得ないことである。
嘘とは、存在しない事柄である。
それなら、嘘が本当になったとしたら?
そんなことがあったら、それこそきっと魔法だ。
非現実で、あり得なくて、存在するはずがない事象。
概念で、あまりに不安定で、少し触れたらぱっと消えてしまうそれは、固定するための憑代が必要だった。
「嘘」そのものが形となったようなそんな存在を、何と表現する?
誰かはこう言った。——「嘘憑き」、と。


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