ChatGPT Plugins、その影響について

本日より、ChatGPTがプラグイン機能を提供するようになり、ブラウザ検索やPythonコードの実行、さらにはサードパーティーとの連携が可能になりました。これにより、ユーザーはChatGPTを使って様々な情報やサービスにアクセスできるようになります。

※まだ限定公開中で、ChatGPT Plusの人から順次公開予定とのこと

プラグイン機能

これは何がすごいかというと、色々ありすぎるんですが、2点に絞ります。
一つはWeb上の情報を取得して、それをもとに答えるようになるので、2021年8月までのデータしか学習していなかったという問題が突破されることになります。最新情報にも答えられるようになります(精度は分かりませんが)。


ただそれは本命ではなく、本質はChatGPTのプラグインがサードパーティに対応するということ。これにより、ユーザーはプラグイン連携されているサービスに、訪れることなく、サービスの情報やアクションをChatGPT上で利用できるようになります。

shopifyの対応例 https://twitter.com/akinoriosamura/status/1639143449210548225?s=20

他にも分かりやすいところで言えば、例えば、Notionのデータを読み取ったり、書き込んだりすることが、“ChatGPT上で“できるようになるはずです。これにより、検索エンジンやサービスページを介さずに、直接サービスの情報にアクセスすることが可能になってきます。


ビジネスへの影響

このプラグイン機能の登場により、ビジネスにも大きな影響が出てくると考えています。ここからは私の妄想も入っていますが、おそらく世界的にサービスへの流入経路がOpenAI経由に大きく変わり、そこに対応できないと、ユーザーとのタッチポイントが限られてくるのではないかと考えています。これについて順を追って考えていきます。

  1. ChatGPTがWebページを参照できるようになったことで、ChatGPTで情報を調べることが一般化する。これによりGoogle検索ボリュームが減り、ChatGPTの利用率が高まる

  2. またプラグインが現在は限定公開だが、これが全ユーザーに解放されていく。これによりChatGPTでの検索(普段使い)がさらに高まってくる

  3. Google検索ボリュームが少なくなることで広告やSEOでの集客が難しくなる。

  4. 一方でOpenAIのプラグインは全世界のユーザー(1億人以上)にアプローチできるので、企業がプラグイン連携するモチベーションは強い。ChatGPTプラグイン連携サービス数が加速的に増加する

  5. プラグインが乱立することでユーザーは不便となり、それらを取りまとめる中間プラグインが出来上がる。このプラグインがどのサービスを選ぶかが、次世代のSEOになる。

  6. ChatGPTがスーパーアプリとなり、また音声認識でも操作可能なので、デバイスがiPhoneでなくても良くなる。現在はARグラスやHumaneというスタートアップが開発している服につけるデバイスが確度高め。

  7. こうなってくるとモバイルアプリの利用率も下がり、ブラウザ・モバイルアプリ・SNSでのユーザーとのタッチポイントが無くなっていく。

個人的な肌感としては、1, 2は今年。 3, 4, 5が直近1~5年。6, 7が3~10年後といった感じなのかなと思っています。プラグイン連携は今年中に検討を進めていかないと割とまずい気が、個人的にはしています。

またプラグインは、なんと自然言語(日本語や英語など)で開発できるようです。詳しくは試してみないとなんとも言えないですが、個人開発での導入ハードルはかなり低く、また企業の導入ハードルは情報の取り扱いの観点がボトルネックになりそうな感じです。

次世代のプラットフォーム。ひとまず僕はドキュメントを読み込んで、利用できるようになったら使い倒そうと思います!

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