【12月13日】あの名作ゲームをプレイしよう

この記事は某Discordサーバーのアドベントカレンダーの為に執筆されたものである。
また筆者は文章を書いた経験がなく、稚拙なものになっていることをご容赦願いたい。

皆さんは、あの名作ゲームをプレイしたことはあるだろうか。

2017年12月7日、あるゲームが発売された。

それは日本でも実況動画・配信を中心として大きなブームを引き起こした。
圧倒的な難易度に立ち尽くす者、また操作に慣れずフラストレーションを溜める者や、積み上げた物が一瞬にして壊されマウスを投げる者もいた。
しかし、それを乗り越えクリアした者にはかつて味わったことの無い達成感や感動が与えられた。
今回は、そんな“苦行”のようなゲームのおすすめポイントについて解説させていただこう。
そのゲームの名は…



Getting Over It with Bennett Foddy

筆者のプロフィール

Getting Over It(以下「壺」と呼ぶ)を初めてプレイしたのは2020年4月、そしてプラットフォームはiOS版という稀有な人間であり、執筆時点(2021/12/01)でiPhoneで59回、iPadで11回、PCで36回の登頂を果たしている。最短登頂時間は4分42秒1で、speedrun.comによるとこの記録は世界1200位なんだとか。RTA人口が多すぎる。
苦行ゲーのプレイ経験も載せておく。


  • Cart Racer
     プレイ時間 46分、未クリア。自分で購入。

  • Jump King
     プレイ時間 8時間、未クリア。自分で購入。
     どうにも性に合わずクリアを断念。

  • Neptunian Donut(サメド)
     プレイ時間 67分(バグによりほぼ記録されなかった)、クリア済み。なんと無料

  • Pogostuck: Rage With Your Friends
     プレイ時間 21.2時間、未クリア(65%)。欲しいって言ったら貰えた。ありがとう千手観音様。

ゲーム概要

特定の人に向けて、
誕生した、ゲーム。

特定の人を、傷つけるために。

steamストアページより引用

「壺」は、あのブラウザゲーム「QWOP」などを製作したBennett Foddy氏によって製作・発売された。
「下半身が壺に覆われた半裸のおじさんが長い柄のハンマーを持っている」というよく分からない状況から始まる。
そしてこのゲームの目的はただ一つ、登ることだけ。

はじまり。

余談
この壺おじさんにはディオゲネスという名前があり、古代ギリシャの哲学者と同じ名前である。無欲、自足を信条とし家の代わりに大樽の中に住んでいたと言われている。

おすすめポイント① 難易度

ここからちゃんと解説を始めていきたい。

「壺」がクソゲーと呼ばれる所以は高い難易度にある。だが、その難易度が人々を惹きつける。

難易度の高さには複合的な要因があるが、大きく二つに分けられるだろう。

 Ⅰ:操作

マウスを動かすとハンマーが動く。以上。WASDの移動なんてもってのほかだ。ハンマーを地面にひっかけ、壺を引きずりながら上へ上へと進んでいくしか道はない。
ハンマーを振り回すだけというシンプルな操作に対してできることは多い。壁を叩いて登ったり、出っ張りにハンマーをひっかけ高く飛んだり、その場でジャンプも。
ステージを進むにつれ、要求されるこれらのテクニックは幅広く難易度も苛烈を極めていく。ちなみに上位者は壺が着地する前に地面を叩くことで浮きながら高速移動したりする。
経験を積めば積むほどハンマーの扱いが上手くなっていくのを実感することができるし、RTA走者の人間を超越した操作を見るのも面白いポイントである。


マウス感度は本当に大事なので初プレイ時にある程度調整することをおすすめする。自分は低めに設定し、プレイしている。

筆者のマウス設定は800dpi

 Ⅱ:ステージの構造

上に登っていくという性質上一度落ちると一気に下まで突き進むことになり、ゲームの終盤には開始地点まで落とされる場所なんてのもある。ようやく安全な場所に登れたと思っていたら変なところにハンマーをぶつけて戻されることは日常茶飯事。
だが、この悪意に満ちたステージをプレイすればするほど決して雑に作られたわけではなく、計算されて作られていることに気づかされる。
難しいが、決して進めないわけではない。少しづつ、確実に進むことができる。一度乗り越え理解した後、再び登るのは容易い。こんなバランスだからこそ落ちることがあってもまた登ることができる。
このゲームはショートカットはできるものの一本道であるため進む道が分かりやすいものとなっている。ゲーム初心者でも安心。


これらの要素により、このゲームは純粋なプレイの上手さにより構成されている。自暴自棄なプレイで進むことは難しく、運が絡むことはほとんどない。この硬派なスタイルに惹きつけられる。

おすすめポイント② ナレーション

「壺」には、ゲーム内に作者によるナレーションがついている。ステージを進めたり、落下したりするとこのゲームの成り立ちや偉人の言葉を話し、励ましてくれる。…落下したときに聞くと煽られているように感じるかもしれないが。
ちなみにナレーションは終わるまで次の再生が始まらないので、「ここでこのナレーションが流れてるってことは良いタイムだな…」みたいな感じでタイムの目安になったりする。

ゲームをプレイして実際に聞いてほしいが、少しだけ載せることとしよう。

「 やり直すのは、始めるよりも難しい。もし心の準備ができていなければ——もうさんざんな一日を送った後だとしたら——、これから君がするこの山登りはたえがたいことかもしれない。気軽に中断して、また戻ってきてかまわない。私はここで待っているから。」
「架空の山は、それを登ろうとする努力によって作り上げられる。頂上に到達しようという何度も繰り返される試みこそが、これらの山を何か真に迫ったリアルなものにする。」
「オレンジの苦い皮を剥くと、あまくジューシーな果実が入っている。私がチャレンジだと思うのはそんなレベルじゃない。コーヒー、グレープフルーツ、リコリスみたいな、苦味だけがほしいんだ。」

https://yujianthro.org/2018/01/28/post-73/より

おすすめポイント③ 中毒性

実はこのゲーム、クソゲーと言われつつもSteamのレビューでは36573件のうち83%の人間が好評しており「非常に好評」となっている。
そしてクリア実績を解除している人は7.2%だけである。
だが、驚くべきは二回の登頂による実績の解除率。なんとクリア者の72%が二回目のクリアを、17%が五十回のクリアを達成している。
この数値により、壺というゲームがただの一回やったら終わりのクソゲーではないことがおかわりいただけるだろう。

「壺」の全実績は3つ。上から1回登頂、2回登頂、そして50回登頂。

私も特典が何もないのに50回以上登頂している。それはこのゲームがただ楽しく、実力だけによって構成されているゲームであるからだ。プレイしていけばある程度までは確実に上達するし、タイムも短縮されていく。そういったことが中毒性につながっていると思う。

最後に

私はこのゲームを疑う余地もない名作だと思っている。

最初はすべてにつまづき、イライラするかもしれない。進捗が一瞬に崩れ去り、駄目だと思うかもしれない。そんなときは時間を空けて再度プレイするのをおすすめする。不屈の心は大事だが根を詰めすぎるのは良くないし、たまにプレイしてはクソって言いながらやめるのもそれはそれで楽しい。
全てを乗り越えクリアした人は、もう一度だけプレイしてみることをおすすめする。以前苦しんだ場所が軽々と超えられ、驚くほど短いタイムで登頂できることだろう。

ここまで読んでくれたあなたは、もう壺がやりたくて仕方がなくなってしまっていることだろう。一応steamでは12月22日あたりからウィンターセールが行われるが、定価で800円だ。耐えられないなら今すぐ買ってやってしまうのも良い。ここにストアページを貼っておこう。



と、Getting Over Itをプレイしてほしいというだけの文章でした。こんな冗長クソ文章を読んでくれてありがとうございました。

最近クソゲーだ~~~~~~~~~って言いながらpogoをやってるので心の中で応援してください。


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