「スペースシャトルRenaissanceからの脱出」に参加していない話

GW2日目。本当なら今頃USJいるはずなんだけど・・・。すいとんです。

各地のリアル謎解きイベントが中止・延期になって数週間が経って、いわゆるリモート公演が活発に行われるようになってきましたね。正直情報を追い切れていなかったので、あまりこうしたリモート公演には参加していなかったんですが、先日、知り合いの謎作家・ブルテリアさんのチームに誘われたので「スペースシャトルRenaissanceからの脱出」に参加してきました。

公演名:スペースシャトルRenaissanceからの脱出
団体:南斗大学謎解き制作団体サラダボウル
形式:リモート(Zoom使用)

サラダボウルは九州の謎解き団体で、初参加なのはもちろん名前も初めて聞きました。どうやら去年の9月に設立した団体だそうで、今まで対外向けに行ったものは文化祭公演の「トキメキ☆お茶汲み大作戦からの脱出」だけだそうです。こういう遠くの新規団体の公演に気楽に参加できるようにしてくれた現代技術に感謝。

さて、公演受付(のZoomの部屋)に入ると早速予想していなかった出来事が。この公演、チーム戦かと思いきやなんと個人戦だったのです。どうやらチケット購入上限が6になっていたのでブルテリアさんが勘違いした模様。(購入上限6になっていたのは設定ミスらしい。ぇぇぇ・・・)

正直初めてのリモート公演で個人戦はしんどい。
だってリモート公演って知らない金髪美女のスタッフさんと会話しなきゃいけない場面あるんでしょ?オフラインならともかくカメラ越しは逆になんか恥ずかしいなあ。

そう思っていたものの、受付からプレイ用の部屋に転送された瞬間に恥ずかしさなんてどうでもよくなりました。

なんだこれは??

プレイ用の部屋には、自分以外に5人のZoomアカウントがいました。いや、5人というより単に5つといった方が適切でしょう。
「窓ー左」「窓ー斜め前左」「窓ー正面」「窓ー斜め前右」「窓ー右」
そう名付けられた各アカウントに人の姿は一切無く、ただ無数の星々が映し出されていました。そう、コックピットの中です。ブルテリアさんも金髪美女もいない、完全な宇宙ひとりぼっち。Zoom、こんな使い方できたんだな。

しばらく待って公演開始時間になったら、突然「窓ー正面」の前から「F」と書かれた隕石が迫ってきました。

いやいやどないすんねん。「F」一文字って最初の謎なんか?
どう解釈すればええんや。ていうかゲーム説明なんも聞いてないぞ。
うわっだいぶ迫って来た。なんか警報なってる。
ああああああ無理ぃぃぃぃぃぃぃ死ぬぅぅぅぅぅぅぅぅ

ゲーマー本能でしょうか、死の直前に僕はキーボードをでたらめに叩き始めました。その瞬間、全ての窓の映像がグワンと左に―すなわち、僕の宇宙船勢いよく左に動いたのです。

助かった!?
そう思うのも束の間、次は「J」の隕石が飛んできました。

でも、今ならもうわかります。
僕は落ち着いて「J」のキーを押しました。

世界が今度は大きく右に動き、隕石は「窓ー左」を何事もなかったかのように駆け抜けていきました。すごい臨場感です。

そして今度は「宇宙」とかかれた大量の隕石が現れました。数が多すぎて左右に避けることは不可能です。しかし瞬時に意味を読み取った僕は右手の親指で軽やかにSPACEキーを弾きました。正面に向かって飛んで行くミサイル。破裂する隕石。進路はオールグリーン、最高の宇宙飛行。テンションのあがった僕は星獣戦隊ギンガマンのOPテーマを口ずさみ始めました。

サビに差し掛かったところで、明らかに今までの隕石とは空気の違う何かが目の前を埋め尽くしました。

大量のエイリアンです。

ざっとみて50体ほどでしょうか、きれいに長方形に整列しています。どうやらこれを撃破せねばならないようです。エイリアンたちはゆっくりと左右に動きながらも、徐々にこちらに迫って来ており、なおかつ時々ミサイルを飛放ってきました。
僕は慎重にミサイルとミサイルの間を縫って、こちらもミサイルで応戦しました。数は多いけれど移動は規則的だし、敵の攻撃さえ確実に避けていれば倒しきれる。そう思って一体一体確実に仕留めていきます。事件は残り6匹となったところで起きました。

画面酔いです。

「街へいこうよ どうぶつの森」で酔うことのできる母のもとに生まれた僕はかなり3D酔いしやすい体質です。胃の中から新たなエイリアンの攻撃を感じ取った僕は、即座にRenaissance号から自宅へ緊急次元脱出し、トイレへと駆け込みました。

5分後。

口をゆすいで戻って来た僕の正面には、目前までエイリアンが迫ってきました。間に合ってくれ・・・!大慌てでミサイルを発射しましたがダメでした。

画面が切り替わり、金髪美女が現れました。
「800円でコンティニュー可能ですが、いかがですか?」

「やりません」僕は即答しました。

「本日は南斗大学謎解き制作団体サラダボウルの公演、スペースシャトルRenaissanceからの脱出にお越しいただきありがとうございました。
あ、そうそう、ギンガマンっていい曲ですよね」

恥ずかしくなった僕はもう一度トイレに逃げました。


総評:普通にクソ公演だと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?