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集めよう!DCマルチバース

 最近のフィギュアにおいてアツいものはなにか、と訊かれたらそれはもうDCマルチバースだよねとしか答えられない。

 DCマルチバースというのはマクファーレントイズから販売されているDCコミックのアクションフィギュアのこと。要するにバットマンやスーパーマンのフィギュアですね。

 マクファーレントイズと聞いてハッとなる人もいると思うが、それもそのはずスポーンのトッド・マクファーレンその人の会社である。

 90年代、スポーンフィギュアで一世を風靡したマクファーレントイズがそのノウハウを存分に振るっているのがこのDCマルチバースというわけ。(ちなみに、スポーンフィギュアもしっかり展開してますよ!)

 実はマテルがDCの版権を手放す際にそのブランドを引き継いだという経緯があるのだが、マクファーレン版マルチバースはかなり造形に力が入れられており、マテル版よりも大人向けのコレクターズフィギュアという側面がガキンガキンに強調されている。

 DCマルチバース最大の魅力はなんといっても圧倒的コスパだろう。

 DCマルチバースの基本的な値段は1体3000円程度。

 マルチバースを初めて手に取った時、「これ本当に3000円で良いの!?」と驚愕した。

 アメトイのチープさはあまりなく、しっかりとした塗装と造形を楽しめる上に、サイズはフィギュアーツやfigmaよりひとまわりかふたまわり大きいので存在感がある。

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 マーベルレジェンドのキャップと比較してみると、その大きさが伺えるだろうか。大きさを活かし、マーベルレジェンドにはあまりないつま先可動が標準装備なのもポイント。

 可動はピン方式で、外からガッツリピン孔が見えたりそもそも腰回りの色々なディテールが邪魔したりして可動性能はあまり良くない方に入るが、「まあそんなものだし……」と価格帯のせいでそんなことはあまり気にならない。

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 マクファーレン本人が「一体だけではあまりクールではない」と言うように、安さとコスパの良さからついつい買っていつの間にか増えてるのがDCマルチバースの恐ろしいところだ。

 キャラセレクトはやはりバットマン系列が多めで、派生系含め大量にバットマンがある。また、ジャスティスリーグやガンスクなどの映画版キャラもラインナップされているが、今のところDCEUおよびザ・バットマンのみのようで「ダークナイト」や「ジョーカー」からは商品化されていない。

 滅多に日本製可動フィギュアが出ないメタル系バットマンやレッドフード、ダミアンあたりが出ているのが嬉しい。

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 そして果てにはマクファーレンアレンジのDCヒーローなんかも出ている。好みはわかれるかもしれないが、流石マクファーレンといった感じで正直カッコいいぞ!

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 これはマクファーレンアレンジによるバットマン。どうでしょうかこの過剰なまでのトゲトゲしさは。

 ラインナップは「バットマンマルチバース」と揶揄されるほどにバットマン系以外は正直言って発展途上だが、それでもアクアマンやビザロ、シュリークなんかも出ている。ザターナやアーセナルもお願いします!

 アメトイなので、買うときには主に日本代理店であるホットトイズの直営店・トイサピエンスなどの通販や専門ショップを頼ることになる。

 通販はヨドバシなどでも取り扱っており、稀に良く投げ売られているのでおすすめ。……だが、ビッグサイズのメガフィグといった人気商品は真骨彫並みの熾烈な争奪戦が繰り広げられることもあるので、欲しいものがあれば日常的に動向を観測しておくのが良いだろう。

(ヨドバシで「マクファーレン」とか「DCマルチバース」とか検索すると出てくる)

 さて、マクファーレンといえばバリアント(バージョン違い)商法だが、これはDCマルチバースでもバリバリやってます。

  DCマルチバースにおけるバリアントは主に「ゴールドレーベル」という(一応)ショップ限定品と「プラチナムエディション」というレギュラー商品に紛れ込むバージョン違いの2種類が存在する。

 ゴールドレーベルに関しては、ショップ限定とはいえど日本にも結構入ってくる場合があるので、買うことは比較的楽だろう。

 マスクオフ系やコスチュームの色変えとかがそれである。

 問題はプラチナムエディションで、要するに「同じ商品なのにパーツの色が違う!」とか「同じ商品なのにパーツの形が微妙に違う!」とかのスポーンで散々やってたアレである。

 外箱から見えるとはいえ、封入率はかなりエグく、ネット通販だと届くまで判らないガチャ状態なので本当に心臓に悪い。

 しかも最近は「アーティストプルーフ」と名乗って原型そのままのカラー(彩色工程の手抜きとも言う)のものを混入させるようになっている。

 レアアイテム扱いなので滅多に当たらないのが幸いだが……もし不幸にも当たってしまったら……ご愁傷様です……。

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 ......と、悪口になってしまいそうだが、実は何気におよそ1/10スケールのぷちサンプルシリーズとの相性が抜群なので、好きなDCキャラに食べたり飲ませたりできるぞ。

 アメトイと聞くとチープで大味な印象から尻込みしてしまう人も多いが、DCマルチバースはそんな偏見を一気に吹き飛ばしてくれるシリーズであることは間違いない。

 日本でなかなか商品化されない推しを持っておきたい人や、最近のフィギュアは欲しいけど高くて......という人にはかなりおすすめできるので是非一度手に取ってみてはいかがだろうか。

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