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転籍で消したい履歴2

さてさて、転籍でどんな履歴を消したいのでしょうか?または、何を思って履歴を消そうと思うのでしょうか?

転籍届と同時に出される届出で多いのは、婚姻届があります。同時に出されなくても婚姻届を出す前に転籍届を出す方も中にはいらっしゃいます。
この場合の婚姻はその方にとって2回目以降の婚姻です。消したい履歴というのは、過去の婚姻歴、つまり離婚歴です。

転籍をすることで、事実としての過去の婚姻歴(離婚歴)は消えなくても、転籍後の戸籍の身分事項欄から「離婚」の文字を消すことが出来るのです。

転籍前の戸籍に
「出生」「婚姻」「離婚」または
「出生」「離婚」のように載っていたら「婚姻」と「離婚」が消えます。

気をつけて頂きたいのが、現在の本籍を置いている市区町村以外の場所に転籍をしないと消したいものは消えないということ。 同じ市区町村の中で転籍をしても離婚歴は消せません。

具体的に何を消せるかは戸籍法施行規則で定められています。
・終わった婚姻歴、縁組歴
・成人に達した人の親権事項
・認知を「した」側の認知歴
・養親側の縁組歴 などはきえるものの代表です。

転籍をした「今」、重要では無い身分事項や関係が終わっているものは新しい戸籍に転記しないと決められているのです。そう、何でもかんでも消せる訳ではなく必ず載り続ける身分事項もあります。
例えば

・養子側の現在も続いている(離縁されていない)養子縁組事項
・成人していない子の親権事項 などが必ず転記されるものの代表です。

ひとつ心に留めておいて頂きたいのが、転籍により最新の戸籍から離婚などの履歴が消えたとしても、以前の戸籍には離婚歴が載っているため、相続等で出生時点に作られた戸籍から死亡時点の戸籍を遡って取ると過去に婚姻して離婚していたことが分かります。

また、お子さんがいらっしゃる場合、お子さんの父欄・母欄を消すことは出来ないので、子どもの戸籍の父母欄に前夫や前妻の名前は、父・母として載り続けます。


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