【資料】マスクの歴史
マスクの歴史についてまとめました。というのも、反ワクチンならびに反マスク陰謀論者を話題を取り上げている以上、避けては通れないことだと思います。
マスクの起源
一説によるとマスクの起源は紀元前1世紀までさかのぼり、古代ローマの鉱山に働く人が粉塵から守るためにヤギの膀胱をかぶったのが始まりとみられます。
17世紀にヨーロッパでペストが猛威をふるった際、ペスト医師が鳥のくちばしのような形をした仮面を着用して治療にあたっていました。当時は瘴気がペストの原因であると考えられており、くちばしの中に大量の香料を詰め込むことで瘴気から身を守ったのではないかとみられます。
その後、1894年に北里柴三郎らがペスト菌を発見したことで瘴気説は否定されたものの、フィルターとして香料を使っていたことからマスクのルーツと言えるとかと思います。
日本での普及
日本衛生材料工業連合会(JHPIA)によると日本においてはマスクが登場したのは明治初期だと言われています。当時のマスクは真鍮の金網を芯に布地をフィルターとして取り付けたもので主に粉塵除けとして使われていたみたいです。
このマスクが、1918年にスペイン風邪が大流行したのをきっかけに予防用として注目を集めるようになります。その後、マスクは徐々に普及し、1923年に内山武商店が発売された「壽マスク」が登録商標第一号に認定。マスクの改良も徐々に進み、金網をセルロイドに変えたものやフィルター部分にベッチン(パイル織物の一種)や皮革が使われたものが現れます。
昭和に入り、インフルエンザが再び猛威を振るった1934年に、マスクが大ヒットします。その後、インフルエンザが流行し出すたびにマスクの出荷量も爆発的に増加。枠のない布地だけのものや1950年に日本初のガーゼマスクが布に代わるマスクとして誕生し、マスクは次第にその形を変えていき、1973年に不織布製プリーツ型の原型が日本での生産・販売されるようになったというわけです。
1980年代ごろから花粉症患者が増えるにつれて、これまでのインフルエンザなどの感染症予防に加えて、花粉症対策としてもマスクが用いられるようになり、一般家庭におけるマスクの普及に拍車をかけたといえます。
感染症の流行とともに
以上のようにマスクはインフルエンザなどの感染症の流行に伴って普及し、進化したといえます。現在では立体マスクやのどを潤すマスクなどといった付加価値をつけたものなど多種多少なマスクが登場しており、現在では感染症対策や花粉症対策として欠かせないアイテムになっているのではないかと思います。
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