大喜利のコツ?
これは前前回くらいのBB大喜利でにゃんこロボが投稿した回答である。
この回答のツッコミどころは、寿司屋要素を「経緯」を無視してむりやり入れているところである。「見習いが何年も、先輩の後ろにつく」というのは寿司屋要素として問題ないが、「経緯」を考えてみれば「店内が全く見えないならそもそも10年間先輩の後ろにつかないだろ」というツッコミどころがあるのである。
こういうパターンの回答はよくある。「経緯」にツッコミどころがある回答である。例えば「クラスの雰囲気が一変した理由」というお題に「電飾を体に巻いて光り輝いてる転校生が来た」と答えるのはこのパターンである。「なんでそもそもその転校生は電飾巻いてんだよ」という「経緯」に関するツッコミどころがあるのである。
しかしこの電飾回答はあんまり面白くない。同じく「経緯」にツッコミどころがある回答であっても、面白いか面白くないかを分けるのはきっと、そのツッコミどころにどれくらいツッコみ甲斐があるかである。
電飾回答では「電飾を体に巻いて光り輝いてる転校生」というツッコミどころが回答文のうちにむき出しになっている。こういう回答は回答者がツッコミ待ちをしてる感じがあって(いわゆる「狙ってる」「あざとい」感じ)、ツッコみ甲斐が無い。
その点、最初の「10年間 先輩の後ろについてた見習いが、全然成長してない」の回答では、「見習いが何年も、先輩の後ろにつく」が「寿司屋あるある」であることによって、「店内が全く見えないなら、見て習うというのがそもそも成立しない」というツッコミどころがいくらかカモフラージュされている。だからそれを暴く楽しみがある。そういう意味でツッコみ甲斐があるのである。(自画自賛)
結局のところ、ツッコみ甲斐のある面白い回答を作るには、そのツッコミどころがむき出しでないことが大切である。かといって難解過ぎても読み手がパッと理解できない。この「絶妙な距離感」が大事なのである。これが大喜利のコツである。
しかし回答を作るうえで、お題に対して「絶妙な距離感」を持って答えるのが大事だというのは、大喜利好きなら誰でも知ってることである。
大喜利理論を考えるのは楽しいが、実際これが大喜利が上手くなることに繋がっているのかはよくわからない。当たり前のことを言い直してるだけのような感じもする。
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