拙作「モスティマさんといっしょ!!!」後書き、雑記・表

おはようございます、こんにちは、こんばんは。

きっとこの記事を読んでいるということは、あなたはハーメルンから飛んできてくださった人なのでしょう。感謝感謝。

あとがきを書いてみます。お付き合いください。

・書いた感想など

自分でも予想外の方向へ飛んでいった話でした。

モスティマさんが出ないしかわいいからから書き始めたのですが、反響が大きく、初めて感想などを頂いたので相当感想に影響された節があります。みなさん本当にありがとうございました。

アルクという主人公は、何一つとして設定を決めないまま生み出されてしまった青年です。トランスポーターというのは便利な設定だったので使いましたし、サルカズというのもなんかそれっぽいからそうした、というだけです。この設定がモスティマさん編でかなり活きてきたのは予想外でした。

意外にも、アルクという男は私自身も知らないことが多く、こいつこういうやつなのか……と思ったことが多くありました。後日談ではヤンデレに殺されますが、それ以外だと基本シリアスですし。

アルクが基本酷い目に合うのは、実はアルク自身のせいである場合が大抵です。アルクが自分がこうするべきだ、という行動信念に従った結果大体ロクなことになりませんが、救われる人が一定、死ぬ人が一定になるのは……まあそういう運命の元を歩いているのでしょう。なので大体が自業自得だったり。

思いの外愛着が湧いた主人公でした。いいやつではありませんが、薄汚い「人間」な青年です。後日談ではヤンデレから逃げ続けていますが、別にヤンデレでなくとも逃げていたと思います。

こういうことを作者が言うのはちょっとアレではあるんですが、アルクは自らの幸せや救いから逃げている節があります。意外かもしれませんが、自分が殺した人々への罪悪感が消えていません。本編だとさらっとしか触れてませんが、先生を何もできずに失ったことが強いダメージとして残っていたり。本当にさらっとしか触れていませんが……。

そのため、結局誰も選ぶことができない優秀普段なラノベ主人公みたいになってしまったのでしょう。これはまあ、誰かを選ぶとその時点でルートが確定してしまう、という書き手側である私の都合も含まれています。無常。

誰かを選んでいたらおそらくロドスへ来ることはありません。どっかでヒロインと一緒に野垂れ死ぬなり、殺しあったりして死にます。無常。でもそれは一つの救いであることは確かなのかもしれませんが。

アークナイツやっていると忘れがちになるんですが、鉱石病ってかなりシリアスな病気なんですよね。具体的な年数は分かりませんが、多分かかってから十年以内には死ぬ想定で書いてます。ラップランドとかだとあと五年も生きられないんじゃないですかね。アルクくんは24歳くらいの想定なんですが、30歳になることはありません。必ずそれまでには死にます。

・ヒロインについて

メインヒロインはモスティマさんです。確定ですね。ついぞアルクくんは選択することはできませんでしたが。クズ野郎が……。

モスティマさんは飄々としていて、基本的に一人でいるイメージなんですが、私の作品においてはアルクくんに対して強い感情を抱いています。恋愛感情もあるんでしょうけども、彼女にとってはアルクくんはたった一つの道標であるというか、諸行無常の世の中でただ一つ見える光なんですよね。月明かりみたいな。なくても生きてはいけるけど、それがない世界は生きるには辛い。そんな感じです。

ただ一つ、モスティマさんはアルクくんに強い恨みも抱いていて、そこがかなり複雑な心境を生み出しています。

本編では恨んでないよ、みたいなこと言ってましたが嘘です。きっとトランスポーター業務において、ふとした瞬間にノエルのことを思い出して悲しい気持ちになることが何度もあると思います。アルクがいなければ、と一度は考えたことがあるんでしょうね。そんなことを考えたって仕方がないと本人も理解しているんですが。

そのため、モスティマさんはアルクくんを許さない意味も込めてヤンデレになりました。難しいね。一生一緒に生きていくことが、アルクくんのできるモスティマさんへの唯一の償いであるとモスティマさんは考えていて、実際大体その通りだったりします。無常。

アルクくんがいなくてもノエルは死んでいましたが、もう少し救いのある死に方をしていたと思われます。それでもモスティマさんもエクシアさんも前を向いて歩いていける死に方にはなったとは思いますが……アルクくんがぐちゃぐちゃにしてしまいましたからね。それはノエルの望みでもありました。無常……。

よってモスティマさんはアルクくんを決して逃さないウーマンへ変貌した、ってことですね。皮肉にもそれはモスティマさんにとっての救いであったのかもしれません。きっとアルクくんが死ぬときに正解かどうかが分かります。

──あとがき・裏へ続く。


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