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ニンジャスレイヤーTRPGソロアドリプレイ【ザ・マッドネス・オブ・デーモン、ザ・サドネス・オブ・ブレスト】

初めに

ドーモ、nyamotomoです。今回は公式ソロアドをプレイしましたのでリプレイを書きました。今回はそこまで邪悪ではないストリートニンジャとなり、タキから依頼を受けて進むシナリオです。

既にプレイは終わり、Twitterに貼り付けたものをまとめた形になります。では初めて行きましょう!

ニンジャ作成

今回はプレロールドニンジャが2人用意されており、彼ら彼女らを使うことも可能です。今回自分は自作することにしました。

上記のツリーの手順に従い完成したのが以下になります。

◆ミガッテオニ (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:0  所属:ストリートニンジャ
カラテ    4  体力   4
ニューロン  4  精神力  4
ワザマエ   3  脚力   2
ジツ     3  万札   0 (借金−12)
攻撃/射撃/機先/電脳  4/5/3/3
回避/精密/側転/発動  4/4/4/7
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『⭐︎ヘンゲヨーカイ・ジツlv3』
◇スキル
『◉知識:スポーツ』
◇サイバネ
『サイバネアイlv1』
◇アイテム
トロ粉末

武道家崩れの用心棒にニンジャソウルが憑依。ドージョーでも落ちこぼれだった痩躯の老け顔の子男だが、筋骨隆々のオニに変貌するヘンゲ使いであり体格差を補う。ドージョーで覚えた心構えをいまだに有しており、非道にはなりきれない。

強さ自体はジツ頼りのサンシタといったところでしょうか?では早速初めて行きましょう!

本編

プロローグ・タキのアジト

重金属汚染雲に遮られた太陽がぼんやりと照らし出すネオサイタマの一角。人通りの少ない寂れた通りを薄汚れた痩せ男が歩いていた。彼の名はミガッテオニ、フリーランスのストリートニンジャである。「タキ=サンのアジトは確かこの辺…この地区はどうも迷いやすくていけねぇや。」

貪婪の都ネオサイタマ。この地に住まう無数のニンジャ達のうち、メジャーな大組織に属さない独立系のニンジャ達のことをストリートニンジャと呼ぶ。彼らの多くは吹けば飛ぶような矮小な存在であり、大組織には相手にもされない。しかしその分権力に溺れない奥ゆかしさを持ったさほど邪悪でない者達も多い。

ミガッテオニはそんなどこにでもいるストリートニンジャだ。無茶な仕事を嫌々やり、目玉を抉られサイバネアイのローンに困る。そんな要領の悪いストリートニンジャによくあるトラブルに巻き込まれていた。「あぁここだ、ここだ」ミガッテオニはとある空き店舗の前で立ち止まり、ノックしてドアを開けた。

「なンだよ、また来たのかよぉ……」中にいたそれまた薄汚れた金髪の男、テンサイ級ハッカーのタキは、頭をかきながら、気怠そうに君を迎え入れる。中は店舗スペースを無理やり改造した住居兼ハッカーアジト。中古のUNIXデッキがいくつも並び、張り巡らされたLANケーブルやジャンクパーツのたぐいで足の踏み場もない。

タキはハイティーンのそこそこ腕の立つハッカーだ。彼のような青年までもこの街では生き残るために犯罪をする。そこまで考えたミガッテオニの心に哀れみがよぎったがそれを即座に振り払う。(タキ=サンは自分の意思でやってるんだ。外野のあっしがとやかくいうことじゃねぇ)

だがタキは態度の良いミッション仲介者とは言えない。しかしミガッテオニに仕事のツテはあまりなくカネを求めるなら相手は選べない。ミガッテオニはそう思っているが、実際のところ無意識に年少のタキを心配して様子を見に来ている。彼はよく言えば同情的で、悪く言えば軟弱なのだ。

「毎度毎度すいやせん、タキ=サンには実際お世話になっておりやす。」ミガッテオニは頭を下げる。幼少より鍛えてきたタキのタイピングは実際中々のもの。ミガッテオニはそんな彼を気にかけつつもハッカーとして尊敬しているのだ。「まぁいいけどよ」タキは手元のキーボードを叩き、一つの電子依頼書を提示した。

「……これなんかどうだ?最近、カチグミ・セレブたちの間で『家出事件』が増えてる。もちろん表沙汰にはなってねえ。『誘拐事件』じゃないってのが、どうもキナ臭いよな。金持ち仲間に誘われて、ドラッグか、カルトにでもハマったか……? 居所を突き止めて連れ戻せば、礼金がたんまり貰えるかもな」

タキは簡単な手がかりのファイルをミガッテオニに渡した。捜索するターゲットは「アタラシイ・ソリューションズ社の部長令嬢、エモコ」だ。「失踪してからまだ日が浅い。説得で連れ帰れる可能性はあるぜ。」

「これはきな臭いですな…もしかしたらニンジャのジツで洗脳されている可能性も…」ミガッテオニの心ははやる。余計なお世話と非難されるような考えだが、見ず知らずとは言え行方不明の令嬢への心配が心を駆け巡った。「まぁな、とりあえず油断するなよオッサン」

依頼の手続きは済ませた。ミガッテオニがタキにアイサツして扉を出ると、入れ替わりで幾人かのニンジャ達が入っていった。ワータヌキめいた獣人少女のイエロータヌキにタコめいたバラクラバが特徴のデストパス、その他名を知らぬ数人。同じくタキと知り合うニンジャ達。軽く会釈を交わしてすれ違う。

デストパスとイエロータヌキはプレロールドキャラクターです。全く出さないのも寂しいので名前だけ登場ですね。

「ザッケンナコラー!?」すれ違ってしばらくいくと後方で怒鳴り声した。だらしないタキがニンジャ達に脅されているのだ。ミガッテオニは心配そうに振り返りしばらく逡巡したが、結局その場を後にし調査に向かった。彼らも顔見知り、特にデストパスやイエロータヌキは穏やかな性格だ。大事にはなるまい。

ここは三つ目の選択肢、・地道に調査するを選択。

「さぁあっしも仕事、仕事だ」ミガッテオニは少し考えた後、目星をつけたカチグミエリア、ネオロポンギへと向かった。そしてサイバネアイを光らせビルを蹴りわたって走り出した。サイバネアイには現地のガイドが付属していた。無理やり取り付けられたものだが怪我の功名。かつてドージョー対抗試合で訪れた記憶も役立った。

【ワザマエ】normal ボーナスダイスがサイバネアイで+1、知識スポーツで+2な
3,3,4,1,3,6、成功 夜に到着だ

……そして数時間後!「ここが…」ミガッテオニは一つのビルの前に立つ。周囲で聞き込みした数々の不穏な噂、犠牲者、目撃情報。間違いないエモコ達はこのビルのカルト組織、通称「ドクノキバ」にいるのだ。震えだした手で彼は「身勝手」の旗竿を背負う。かつてのドージョー仲間やタキに咎が及ばぬように、せめてもの心使い。「…さぁ入りましょうかねぇ…」

ここは選択肢1:裏口ドアの鍵と防犯装置を解除する。を選択。
ワザマエ【hard】5,4,3,3成功

潜入の選択肢はいくつかあるが、力技で行くほどのカラテも、セキリュティを突破するハッキング能力も、客に変装して紛れる器用さも平均的サンシタであるミガッテオニにはない。ならば比較的セキュリティが甘いであろう裏口へと向かいピッキングでこじ開ける方法が一番良い。

ミガッテオニはニンジャ野伏力で身を隠しながら裏口に回った。そして静かにドアノブにツールを差し込み、数分ほど格闘して解除した。サイバネアイに内蔵された的確なガイドに助けられ、義眼への感謝を口にしかけるも苦笑する。そもそもこの死地に来た原因はこの忌まわしくも頼もしい機械のせいだ。そして扉を開けた…。

階段登るとほどなくしてドクノキバの支配する階層へと到着した。元は高級スポーツクラブだったと思しきこのフロアは、邪悪なカラテドージョーに作り替えられていた。 照明は薄暗く、ジャコウめいた甘ったるい香の煙が立ち込めている。ドラッグの知識は乏しいが明らかに普通の薬品ではなさそうだ。  

廊下を渡ると「コブラ」だの「世界征服」だの荒唐無稽なシャドーの数々が壁にかけられている。また時折鋼鉄製の蛇神めいたレリーフが点在している。ミガッテオニに考古学知識はないがそれなりの年代物のようだ。「こちらの方々は本気でこんなものを信じているんで…?」だが奥に進むにつれてアトモスフィアとレリック類は鋭さを増していく。ミガッテオニの額に汗が流れる。もしや彼らは本当にカラテで世界征服を!? 

やがてミガッテオニは防音フスマで仕切られた大部屋らしき空間を発見した。恐る恐るフスマを細く開け覗いてみると…「「「イヤーッ!」」」途端に禍々しいカラテシャウト!部屋の中はジャーウェアを纏った無数の男女で満たされ、一心不乱にカラテしているではないか!

ドージョーの隅では、香炉の煙を吸って半狂乱状態になり、黄金のコブラ像に祈りを捧げる者もいる! その異様な光景は完全にカルト……カラテカルトだ! かつて所属していたドージョーとはにてもにつかぬ禍々しさ!ミガッテオニの震えがさらに強くなる! 

ミガッテオニがその場を一旦離れようとしたその時、壁に埋め込まれていた鋼鉄コブラ型レリーフが突然目を輝かせ、電子音声で警告した!『メイヘムよ!侵入者がいるぞ!』 その直後、前後左右のフスマが同時に開き、ジュー・ウェアを着たモータルのカラテカルティストたちが襲いかかってきた!……ニンジャではない!その目はジツと話術、双方の洗脳の兆候がある!

「イヤーッ!」「あ…ああ…」襲いかかるモータル達を前にしてミガッテオニは……頭を抱え膝をついた。「ううう…」そしてうめき強く震え出した。かれは怖気ついたのか!?否!違う!「GRRRAAAAAA!!

凄まじい吠え声と共にミガッテオニの痩躯の皮膚が弾け飛び、膨れ上がり始めた!みるみるうちに変化が進み、次の瞬間にはミガッテオニは2m近い巨漢となった!その額にはツノ!肌は赤!口には炎!「許さぬ!神聖なドージョーでこのような身勝手!これでは門下生ではなく、生贄だ!」吐かれるは怒りの言葉!

ヘンゲヨーカイ4,6,6,2,5,2 成功! 残り精神力3!

ミガッテオニはタタミがめくれあがる勢いで猛然とタタミを踏み込みカルティストに迫る!「イヤーッ!」チョップカルティストを殴り飛ばす!「イヤーッ!」キックカルティストを蹴り飛ばす!「カァー!」パンチカルティストを気合いで一喝、失禁させる!たちまちのうちにカルティスト全滅!

ナムアミダブツ!ミガッテオニは、弱者への搾取、身勝手な振る舞いに対して常に怒りを抑えられない!自らもそうした側面のある身勝手な存在と知りつつも、うちから心と体を焦がす身勝手な怒りを止められないのだ!!コブラ教団の怪しげな犯行の数々、弱者への洗脳と搾取。先ほどまでの震えは義憤の震え!もはや我慢の限界だったのだ!

「ARRRGG!!」瀕死の信者達を尻目にミガッテオニは吠え声を上げ、燃え盛る眼球で次なる獲物を探す!壁のコブラレリーフ!「ARRRGG!!」ミガッテオニはレリーフごと壁を粉砕し更に奥に!壁とフスマを易々と砕きながら突進を続け、道を塞ぐ信者達を跳ね飛ばす!

進み続けたミガッテオニは、やがてフートンの敷かれたオオクめいた部屋に辿り着いた。そこに眠る少女を発見する。事前に見た資料の少女。「エモコ=サン…!」「エ…アイエエエエ!?ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」飛び起きたエモコは、軽いパニック状態に陥った。だが先ほどのカルティストたちとは異なり、問答無用で襲いかかってくる気配はない。

ミガッテオニは何とか心を落ち着けジツを解除し、もとの矮躯で話しかけた。「ドーモ、エモコ=サン。あっしはミガッテオニ…あなたの救出に来た傭兵です。さぁこんなところから一緒に逃げましょう。」

だがモモコはそれを拒否した。そして「私は望んでここに来た」「メガコーポも親もクソだから」「でもコブラカラテは無敵なの」「私はメイヘム=サンに憧れている」などと、上気した顔で繰り返すのみ。その目には奇妙な光が巣食っていた。

「…参りやしたね…」その言葉全てが嘘でないにしてもジツによって彼女が魅入られているのは明らかだ。ここは殴ってでも連れ帰るべきだが…今の状態では手加減は難しかろう。ならば……選択肢は説得のみ! 

ニューロン【hard】で言いくるめ説得だ。
1,2,6,3成功!

「三度は…三度はいいません…貴方にも決意があるようですから…ただ、もう一度いいます。ここにいても最後には後悔しか…のこらない!間違いない!あっしと一緒に来るんだ!」ミガッテオニは怒りを極力抑えた、それでも怒声を吐き出した!

「アイエッ!?」あまりの迫力に尻餅をついたエモコ!その目が光を取り戻した。ジツが解けたのだ。「アッハイ…わかりました!一緒に帰ります!…どうも友達に誘われたパーティーから記憶が曖昧で……それでその……もう怒らないで…」怯えたエモコの声を聞いたミガッテオニは一度顔を下げまた上げた。その顔から怒りは消えていた。少なくとも表面上は。

ここでカルトの略奪が可能だ。カネは欲しいが…キャラ的にやりそうもないのでここはスルーしよう。

ミガッテオニは少しぎこちなく微笑みかける。「了解しやした、お嬢さん。お送らせていただきやす。少し揺れますがどうかあっしの背中に」背中にエモコを乗せ、手に旗竿を持ち、ミガッテオニは窓からカンバンを蹴り渡って駆けた。その背に恐るべきカラテの圧力を感じたが、幸い土地勘はこちらにあった。その夜、謎めいたメイヘムなるニンジャの追跡はついぞミガッテオニ達を捉えることはなかった。 

万札10GET

エピローグ

エモコを引き渡し終わったミガッテオニはタキの元に戻り祝杯を上げた。タキは未成年だが…まぁとやかくはいうまい。「あっそうだ、これが報酬だ」タキは封筒に包まれた万札を出す。「あぁ、アリガトゴザイマス」 

ミガッテオニは恭しく万札を受け取る。それを見届けたタキはまた酒を煽りながら話し始めた。「オッサンの借金には少し足りないがまぁ略奪分があるだろ?それで足りるはず…」「そうですね…あっ」「あっ?」2人は顔を見合わせ、そして青ざめた。ミガッテオニはおずおずと事情を話した。

……「頭に血ぃ登って金目のモン回収し忘れたぁ!?バカ!前回もそれで目ん玉なくしたんだろうが!!」「申し訳ありやせん…!」ドケザするミガッテオニ、怒りながら端末を弄るタキ!キャバーン!ミガッテオニの端末に電子音!本来ならばミガッテオニはメガコーポ実験室送りだが、タキがとりあえずの借金を支払ってくれたのである。

「クソッ…!話がわかる依頼人が死ぬのは俺も困る。今回は助けてやるが俺もこのカネはふわふわローンで払ったんだ。次の稼ぎできっちり返してもらうからな!」「スミマセン…次は必ず…」縮みこまるミガッテオニを尻目に怒り狂ったタキが不貞寝しようとしたその時、何者かがアジトに入ってきた! 

「ただいま戻りましたー!」「ドクノキバの調査。中々ハードな任務だったゼ、タキ=サン。」ズカズカと店内に足を踏み入れたのはイエロータヌキとデストパス、タキのツテのあるニンジャ達だ。「うるせぇ!今日は帰れ!」「…アレどうしたんですかタキ=サン?まぁそれよりピザ買ってきましたよ!」「他のメンバーも報告に来るらしいからナ、勝手に宴会させてもらうゼ」

「なっ…お前ら何勝手に!」一瞬キレかけたタキだがイエロータヌキにピザを口に突っ込まれると大人しくなる。やがてタキのアジトには続々とニンジャやアウトロー、近所のヨタモノが集まり、隣接道路や室内にどこからか持ってきたテーブルやドラム缶を出した。そしてパーティが始まった。

「「「タキ=サン!会場をアリガトウ!」」」「うるせぇ!」タキはどうしようもないところもあるし、色々とダメな男だ。それでもこのように彼の周りには多くの人間が集まるし、誰もが彼を本気で嫌ってはいない。ミガッテオニはタキとその周りを囲むニンジャ達を見て、自らの怒りが再び意識の底に沈むのを感じた。

「こんなところでも助けられて、本当に申し訳ありやせんね…」ミガッテオニは苦笑した。そしてヘンゲしてタキを高く胴上げし始めたニンジャ達を嗜めるために店内から表通りへと歩き出した。

終わり

リザルト

万札10を得るも借金利息分2を支払って万札8に。
ローンは変わらず残る。

余暇中は成長ができる。
次回返済の保険として万札4を残し万札4でカラテ強化、カラテ4→5へ。

余暇後のステータスはこんな感じだ。

◆ミガッテオニ (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:0  所属:ストリートニンジャ
カラテ    5  体力   5
ニューロン  4  精神力  4
ワザマエ   3  脚力   3
ジツ     3  万札   4 (借金−12)
攻撃/射撃/機先/電脳  5/5/4/4
回避/精密/側転/発動  5/4/4/7
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『⭐︎ヘンゲヨーカイ・ジツlv3』
◇スキル
『◉知識:スポーツ』
◇サイバネ
『サイバネアイlv1』
◇アイテム
トロ粉末

カラテがなんとかニュービーとしては及第点級になりました。借金は変わらずですが次回頑張りましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。また次のリプレイでお会いしましょう!オタッシャデー!!

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