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「歌が上手い」ということ


 人の歌を聞いた時、歌が上手いと感じるポイントは人それぞれだ。もちろん好みもあるが、その時に置かれている状況によって感じ方が変わると思う。
 例えば、子供の頃に聞いて、当時は特に何とも思わなかったが、大人になって聞いたらとても良い曲だった、という経験をお持ちではないだろうか。
  
 このように、状況によって変わるのであれば、「歌が上手い」という明確な定義は存在しないという事になる。「その時の聞き手にとって、上手く聞こえている」だけなのかもしれない。

 自分は、過去のXやnoteの投稿で、リストラーズさんの歌唱力について「歌が上手い」という話をした事がある。それは「歌が上手い人」(歌が上手くなるために必要なこと)について、自分なりの定義を持っているからだ。過去の投稿で、さわりの部分は既に話をしてしまっているのだが、今回、改めて詳しく説明してみようと思う。

 これから書く内容は、あくまで自分の感覚を基に作り出した、個人的な定義である。本来、歌のプロの方々は、様々な歌唱テクニックを駆使して歌われているはずだが、自分は音楽に関しては全くの素人なので、テクニックについて学んだ事もないし、わからない。そういった内容は全く加味していないことをご承知おきいただきたい。

 いつも通り、ここから先は根拠のない持論にお付き合いいただける方のみお進みいただきたい。


「歌が上手い人」の定義(歌が上手くなるために必要なこと) 

※注:個人的意見です‼

①音を聞き分ける耳を持っている
 いきなり何やら難しそうだが、ここでいう音の聞き分けとは、自分が出したい音程を聞きながら、自分が同じ音を出すことができ、それらが一致しているかどうかが聞き取れる、ということである。音程が取れない人は、恐らく、耳で聞いている音と、自分が発している音が一致しているかどうかがわからないのだ。音が正しく聞き取れていれば、練習を積めば音程を取ることができるようになるはずである。

②声に強弱をつけて歌うことができる
 歌声に強弱を付けることができると、より上手く聞こえる。同じ音を出しながら、クレッシェンド(だんだん強く)、デクレッシェンド(だんだん弱く)ができれば、声に強弱を付ける事はできている。しかし、歌いながらの強弱、アクセントを付けるのは非常に難しい。ひたすら練習あるのみである。

③リズム感がある(あればなお良し)
 必ず必要という訳ではないが、リズム感があればより歌が上手く聞こえるし、歌える曲の選択肢が増える。リズム感のあるなしは、ダンスができるかどうかで判断が可能だ。ダンスが上手な人はリズム感があると言える。

④音程が7~8割取れる ※但し⑤の条件付き
 「音程が取れる」とは、最近流行りの「カラオケでバーが当たる・バーに当てる」という表現の方が解りやすいかもしれない。歌が上手く聞こえるには音程が取れていることが必須だが、次で紹介する⑤があれば、音程は大体7~8割取れれば十分上手いと感じると思う。仮に100%に近いくらい音程が取れたとしても、⑤がない場合は、聞き手に歌が上手いと感じさせるのは難しいのではないだろうか。

⑤声に「感情」を乗せる(入れる)ことができる
 聞き手に歌が上手いと感じさせる上で、最も重要かつ不可欠なのが「感情」であると思っている。これが非常に難しく、誰にでもできない事だからこそ、歌の上手い人とそうでない人が存在するのだと思う。
 ①~④は、練習すればある程度のレベルまでは上達することが期待できる。但し、⑤だけは残念ながら練習すれば上達するというものではない。それでは、どうすれば声に感情を乗せる事ができるようになるのか?……正解は分からない。自分の考えでは、その人の性格や、元々持っている感情表現の豊かさ、人生で積み重ねた経験なども影響すると思っている。

 
 以上が、自分が考える「歌が上手い人」の定義である。しかし、歌を聞く時に、定義に当てはまるかどうか考えながら聞く人はいないし、自分もそうしているわけではない。定義を頭の中で考えなくても、簡単に上手いかどうか判断できる方法がある。
 それは、その人の歌を何曲か聞いて、同じような歌に聞こえるか否かだ。
 声に感情が乗らない人は、どの曲を歌っても不思議と同じ歌、若しくは似たような曲に聞こえる。逆に、声に感情が乗っている人の歌声は、歌によって異なる感情が入るので、聞き手の心に響く歌声となり、それぞれの曲がしっかりと別の歌に聞こえるはずだ。同一人物の歌声に聞こえない、という点を判断基準に加えても、わかりやすいかもしれない。


リストラーズさんの歌声について 


 いよいよ、ここからが本題である。
 リストラーズさんの歌声は?というと、もちろん、①~⑤が全て揃った「歌が上手い」方々であり、しかも6人全員に当てはまる。
 界隈ではよく使われる表現で申し訳ないが、この6人が出会い、同じグループで活動されているという事が、まさに「奇跡」であるとしか言いようがない。

 ここからは、いちファンが彼らの歌声を聴き、率直に感じ取った事やオススメの曲・推しポイントなどを書こうと思う。今回はあくまでも声についてのみ。(こう宣言しておかないと、脱線してしまう・・・)
 なお、前述の①~⑤の定義に関しては、メンバー全員当てはまっていることを前提に書いているので、感想の中では割愛させていただく。
(※表現の都合上、敬称を省略させていただく部分があります)

< 草野さん >
 伸びやかで、迫力のある歌声が特徴。特徴を生かしたダイナミックな曲がとても似合う。「君は薔薇より美しい」では、高音部分を地声で(もしくは地声のような声で)歌わないと、曲の持つ良さが半減してしまう。草野さんの歌声を聴いたとき、布施明さん以外の方で、同じように歌える人がいる事に驚いた。いや、むしろ布施明さんしか歌えないと思っていた。「星空のディスタンス」「あずさ2号」でも同じく迫力のあるダイナミックな歌声が堪能できる。
 一方「街角トワイライト」では、声を張る部分は少なく、低音を渋く響かせ、非常に味のある歌声を聴かせてくれる。
 「君だけに」では、美しいラブソングにピッタリ合った優しく透明感のある歌声で、草野さんの歌声にはこんな一面もあったのだと教えてくれた。「MARIONETTE」では、透明感のある高音は同じだが、爽やかなカッコよさを感じさせる歌声だ。「プレイバックPart2」は、山口百恵さんの持つカッコイイ女性像のイメージが強いが、草野さんの歌声からは、カッコよさの中にどことなく可愛らしさも感じる。

 草野さんは音程を外す事が本当に少なく、彼の歌声を聞いたら、ほぼ全員「上手い」と感じることは間違いない。

< 野村さん >
 いわゆる「通る声(響く声)」の持ち主。コーラス時、リードを歌われる時よりも小さい声で歌っているにも関わらず、野村さんの声だと聞き取る事ができるのは「通る声」だからなのだろう。

 リード曲では「ここに野村あり!」と存在を主張しているような、真っ直ぐな歌声に心を射抜かれ、魅了される。「セーラー服と機関銃」「待つわ」「青春の影」などは、そんな野村ワールドを味わうのにオススメの曲だ。

 野村さんの代名詞といえば、女性アイドル(曲)は外せない。ファンの間で神格化している「バレンタインキッス」は、抜群の可愛さを惜しげもなく披露され、かろうじて自分が持っていた女性としての自信は地の底に落ちた。「夏のお嬢さん」も可愛くて仕方がない。「恋人がサンタクロース」では、女性アイドルとは異なる、少し大人の女性を見事に表現されている。「フレンズ」では、女性とのツインリードだが、同じキーで歌われる野村さんの声に、違和感を感じる事はない。

 野村さんは声質が特徴的で、自分は少しハスキーな声だと思っている。通る声にハスキーが混ざり、耳に入り込みやすく非常に良い声質になっていると感じる。高音だとわかりにくいが、「Romanticが止まらない」「メモリーグラス」「DESIRE」や、「チャンピオン」のサビのハモリなどでは、この特徴的な声質を感じていただけると思う。女性曲・高音曲を担当されることが多いが、自分はこの特徴的な声質が非常に好きなので、野村さんの低音曲を待ち望んでいる。

< 加藤さん >
 加藤さんの声の特徴といえば「甘さ」に尽きる。曲によって強弱はあるが、全ての曲、全ての歌声が甘い。男性の甘い歌声に魅力を感じる人は、間違いなく加藤さんの歌声のファンになってしまうのではないだろうか。
 一見、甘くなさそうな「星空のディスタンス」では力強い男声の「パーパーパラララ」を歌われているが、これですらほのかに甘さを感じる。「バトルフィーバーJ」の「ダー(Da!)」も甘い。堪らない。

 加藤さんのリード曲の歌声は、自分的にはメンバーの中で、同一人物と思えない声No.1だ。「初恋」「時代」はしっとりと心に響く、聴かせる歌声。「お嫁サンバ」では、プレイボーイを思わせるキザな歌声?かと思えば、ちょっとおねだりするような甘えの入った歌声にも聴こえる。「仮面舞踏会」「ギンギラギンにさりげなく」では、若々しい雰囲気で、元気ハツラツ!男性アイドル!のような歌声が、聞き手を虜にする。「待つわ」「聖母たちのララバイ」では、本当に女性の声なのでないかと思わせる程、他とは全く異なった声色を披露されている。

 少々脱線するが、自分は加藤さんの話し声もとても好きだ。歌声より甘さは抑え目になるが、その代わり優しい雰囲気が全開になる。話し声は少し鼻にかかった声に聞こえるので、余計に柔らかく感じるのかもしれない。

< 澤田さん >
 いわゆるイケボ、イイ声の持ち主。感情が声に乗るので、声優もイケるのではないかと思うし、「君といつまでも」の間奏部分のセリフなどは、まるでドラマの一部分を見ているようで、俳優もイケそうだと思うのは、決して自分だけではないはず。

 澤田さんの声も、基本的な要素として甘さが強い。「勝手にしやがれ」「ブーメランストリート」「君だけに愛を」「また逢う日まで」では高音の甘さ、「荒野の果てに」「チャンピオン」では低音の甘さ、それぞれ別々の甘さを感じることができる。また、ハモリやコーラスでも甘さを感じ取れる曲が沢山ある。「初恋」「あずさ2号」「MARIONETTE」のサビのハモリの甘さは、ファンの間でも定評がある。
 澤田さんは、ユーモア溢れる曲も得意だ。「赤鬼と青鬼のタンゴ」「鉄人28号」など。こんなに楽しそうに歌える方は、そうそういないのではないだろうか。「恋人がサンタ・・・」おっと間違い。これは声ではなかった。大変失礼しました。 

 イケボで甘いという特徴のある声なので、声質としては目立ちそうなのだが、コーラスの時は、カメレオンのように他の方の声に隠れてしまい、全く聞き取れない事が多々ある。確かに他の方とは別の音階を歌っているのだが・・・。もしかしたら、リードの時とコーラスの時では、声色を変えているのかもしれない。何と器用な方なのだろうか。

< 大西さん >
 最近耳が慣れたのか、音に馴染みすぎていて今まで聞き取れなかった大西さんのベースが、やっと聞き取れるようになってきた。とはいえ、比較できるほどベースを聞きこんでいないので、多くは語れないのだが。
 今一番好きなのは「初恋」のベースだ。「君を探してた~」の後が特にお気に入り。言葉でお伝えするのは非常に難しいので、是非動画で確かめていただきたい。

 リード曲「バトルフィーバーJ」は、体の芯にビリビリ響くような低音が心地良い。同じく「バトルフィーバーJ」「仮面ライダーBLACK」の高音部分では、低音の響きからは想像できない、真っ直ぐで澄んだ歌声を聴かせてくれる。
 「さそり座の女」では、女性目線の感情が乗った歌声が素晴らしい。この動画は、再生回数の伸びが他と比べてとても早い。普段、リードを歌う事がレアな大西さんのリード曲を皆が待ち望んでいた事、その歌声のギャップに魅了されているという事が証明されたのではないだろうか。

< 上村さん >
 上村さんのボイパに関して、書きたい気持ちはあるのだが、ボイパはスピードが速く、かつ同時に鳴る音が多すぎて、現時点で語れる程聞き取れていない。
 そこで、今回はリード曲の歌声について書かせていただこうと思ったが、リード曲といってもゴニョゴニョ・・・。諸事情により、具体的に感想が書けないことをお許しいただきたい。リストラーズさんの意向に沿いたいので、どの動画の事を言っているかについても、何卒お察しいただきたい。

 リード曲の歌声を最初に聞いた時、透明感のある高音に驚いた。元々、大好きな曲だったので、他の様々な事に戸惑いながらも、楽しく聴いた思い出の曲だ。
 一番最近のリード曲では、哀愁漂う、非常に感情的な歌声を披露され、歌声を聴いた瞬間に、曲の世界観に自然と引き込まれた。もっと他の曲も聞いてみたい!違う一面をもっと見たい!とファンの心をざわつかせている歌声No.1なのではないだろうか。個人的には、低音のリード曲をもっと聞いてみたいと思っている。


 今回は、推し活の一環として、以前の投稿で反響の大きかった、リストラーズさんの「歌唱力」と「声」について書いてみた。こういった感想は界隈の皆様が既に沢山書かれているので、どなたかと同じ事を書いているかもしれない。あくまでいち個人の感想として、参考程度に受け取っていただきたい。

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