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赤ゾロ解体新書

3弾環境の中心である色、すなわち赤なわけですがそんな赤色のリーダーには1弾環境からその中心で戦い続けている男がいます。

そんな彼について筆者が3弾「強大な敵」環境で研究した結果について余すことなく記させていただきます。

はじめに

この内容で記事を書き始めたのは3月の中頃になります。

その時書いていた結論は

「白ひげの完全劣化だから使うな。」

というものでした。

「ロロノア・ゾロ」というリーダーの強みはリーダー能力により小型キャラクターを全てアタッカーに変換し序盤から相手にプレッシャーを与える点にあります。

しかし「エドワード・ニューゲート」というリーダーは中盤から凄まじいパワーを発揮するため盤面にキャラクターがいない状態からも6000のリーダー攻撃を2000カウンターで守らなければ負けてしまう規格外のプレッシャーを相手に与えていました。

ゾロがどんなに攻めようが最終的な勝ち負けが白ひげ側の「ラディカルビ~ム!!!!」の有無や「マルコ」の枚数に依存するため勝ち負けのイニシアチブを握るのは常に白ひげ側となっていました。

攻める側のデッキであるはずのゾロが勝ち負けの主導権を握れないのであれば使用するメリットは存在しないというのがその時の結論でしたが、

インペルダウン送りとかもっと言い方あったんちゃう?

「モビー・ディック号」が禁止カードとなりました。

これにより白ひげの出力は常識の範囲内に収まり再びゾロはそのリーダー効果によるプレッシャーを与えることができるようになりました。

今のゾロは間違いなくTier1の一角です。

筆者も店舗予選の始まった4月1日初日にフラッグシップバトルBEST8と店舗予選優勝をゾロにて獲得しました。

ゾロというデッキがどういうデッキなのかということをお伝えできればと思います。


ゾロの豆知識


ゾロがTier1である理由

現在ゾロが強いデッキと考えられている理由は何でしょうか?

もちろん3弾「強大な敵」にて”何故か”「頂上決戦」が終わったにも関わらず大量に強力な特徴《白ひげ海賊団》を持つ赤のカードが追加されたからです。

が、本質的な部分は別にあります。

こういった「ナミ」「イゾウ」「バギー」「カーリー・ダダン」5ルックカードを可能な限り投入したゾロが一時期話題になったことを御存知でしょうか?

仮称「よくばりゾロ」

個人的な感想になりますがこのタイプのゾロを店舗予選などのシングル戦で使用することはオススメしません。

というのもこのタイプのゾロが出てきたのは3on3にて『モビー・ディック号入りの白ひげ』の隣で後一勝を勝ち取るデッキとして登場しました。

3on3とシングル戦ではデッキを構築する方針が大きく異なります。

シングル戦の大会で勝利するには言わずもがな全勝する必要があります。

そのため平均勝率が高く、なおかつ安定したデッキを使用することが賢い選択です。

一方3on3は3人のうち2人が勝利すればよいため全勝する必要がありません。

このデッキをオススメしない理由については後述しますがこのアーキタイプの存在こそがゾロがTier1である理由です。

赤の強いカードを全部入れましたとでもいうようなこのアーキタイプの存在により、対戦相手はリーダーの「ロロノア・ゾロ」を見てもデッキに何が入っているのか全く予想が付きません。

「ナミ」が登場したからといって「エドワード・ニューゲート」や「マルコ」「ビスタ」「火拳」といった特徴《白ひげ海賊団》の強力なカードが使用されることを否定できず、

「イゾウ」が登場したからといって「ロロノア・ゾロ」や「ゴムゴムのJET銃」が使用されることも否定できません。

ゲーム開始時点、相手がリーダー「ロロノア・ゾロ」を見た時点で一体どのようなゲーム速度や戦法で来るのか読ませないゾロは現環境においてゲーム開始前の段階から相手にプレッシャーを与える素晴らしい立ち位置にいます。


1ドンで1枚

ゾロといえば殴り方が難しいという話をよく聞きます。

ゾロの殴り方の基本それが『1ドンで1枚』です。

リーダーで相手のリーダーを攻撃すると相手が1000カウンターを使用しなければライフを1枚奪うことができます。

リーダーに1ドンを付与してパワーを6000にすると2000カウンターを使用しなければならなくなります。

1ドンをリーダーに付ければ相手に対する要求が1枚増えるこれがワンピースカードゲームの大原則です。

しかし10ドン付与すれば11000カウンターを使用してくれるかというとそういうわけではなくそのままライフで受けられてしまいます。

そこでリーダーに付与する1ドンをキャラクターに付与して5000にするとキャラクターの5000とリーダーの6000で攻撃することができます。
両方カウンターしようすればリーダーに2ドン付けた7000と変わりまりませんが手札を1枚も使わない選択をした場合与えるダメージが1点増えます。

リーダーにもう1ドン付与することよりもキャラクターに1ドン付与した方が明確に得することが分かります。

他のリーダーではアタッカーに運用できないリソースを確保できるが低パワーのキャラクターをアタッカーとし、『1ドンで1枚』を奪い続けるのがリーダー「ロロノア・ゾロ」の強みであり戦術の基本です。


筆者がよくばり構築をオススメしないと述べた理由はまさにこれです。

パワー3000のキャラクターであれば1ドンを付与することで1枚を迫れますが、2000のキャラクターには当然2枚付与する必要があります。

1ドンで後続を展開したりカウンターイベントを構えられることを加味すると出力は半分どころか三分の一以下になってしまいます。

サーチを多投する欲張り構築は特徴がばらけてしまう都合サーチが外れやすくなっています。
上手くかみ合った時の出力が高いのは間違いないのですが噛み合わなかった時の下限があまりにも低すぎるのです。

そのため一人で全勝しなければならないシングル戦での使用はオススメしません。


速攻ゾロは実質ナミ

ゾロを使うときに覚えておいて欲しいことの二つ目は3コスト速攻ゾロの使い方です。

ゾロデッキの花形、エースカードと言っても過言でもないこのカード。
〈速攻〉という強力な効果を持つため召喚酔いをする他のキャラクターを場に出した後に押し込みで登場させたくなるかもしれませんがそれは間違いです。

「ロロノア・ゾロ」を登場させて攻撃するために必要なドンはいくつでしょうか?

答えは簡単。3ドンですね。

では1ターン目に登場させてその後は特にやることも無く盤面の隅でジッとしているナミでリーダーに攻撃するために必要なドンはいくつでしょうか?

これも3ドンですね?

「ロロノア・ゾロ」を登場させて攻撃するだけであればそれは先ほどオススメしないと述べた1コスト2000にドンを付けて攻撃することと同じです。

「ロロノア・ゾロ」の真価は1ターン生き残って初めて発揮されます。

「ナミ」は次のターンも攻撃するためには再び3ドン必要ですが、「ロロノア・ゾロ」であればドンを使用することなく攻撃できます。

つまり「ロロノア・ゾロ」を効果的に使うには守る算段がある場合でなければなりません。

手札が悪い、もしくは使用するカードばかりだからリーダーを5000で攻撃されたらライフで受けちゃうなぁ…という場合は攻撃できないということです。

そして登場させた「ロロノア・ゾロ」を最も簡単に守る方法があります。
それは攻撃しないという方法です。攻撃しなければ少なくともバトルによる除去に怯える必要はありません。

つまり方針によっては「ロロノア・ゾロ」をデッキに採用することは必須ではないのです。

「ロロノア・ゾロ」の持つ
・登場ターンに5000で攻撃できる。
・次のターン以降も5000以上のパワーで攻撃できる。
という特徴は、
・1コスト2000のキャラクターにドンを付けて攻撃する。
・スタッツの優秀なバニラキャラクターを採用する。
という方法で分割して採用することもできます。

「ロロノア・ゾロ」の優秀な部分はカウンター値を犠牲にこの2つのことを1枚のカードで同時に実行できることにあります。

カウンター値に不安があれば、攻撃的な運用に自信がなければ思い切って抜いてしまうのも一つの手です。


補足

抜いてしまうのも手と述べましたが現状「ロロノア・ゾロ」はかなり強力に運用できる状態にあります。

というのも第3弾で加入した新戦力、

「バギー」の恩恵を多大に受けるからです。

1コスト3000のバニラスタッツを持ち手札の補充もでき、〈斬〉属性とのバトルでKOされない「バギー」はゾロデッキでは非常に強力な1枚です。

そしてこの「バギー」の効果で手札に加えるためカウンターイベントを採用することが一般的です。

カウンターイベントにより「ロロノア・ゾロ」を攻撃された際に防御に使わなければならない手札の枚数を抑えられるためかなり相性の良い組み合わせです。

そしてその場合は「ラディカルビ~ム!!!!!」よりも「毛皮強化」を優先して採用しましょう。

ライフが2以下で4000カウンターになることよりも「ロロノア・ゾロ」を7000で攻撃された時に1枚で確実に守れることの方が活躍する機会が多いです。


実際に組んでみる


以上がゾロを構築する使用するうえで大事なことです。
ここからは実際に組んでみるとどうなるかという話を述べていきます。

そしてこうすれば勝てるという話ではなくこうされると負けるという話をしていきます。

押し付ける側に立ちやすい赤ゾロというデッキは本来の動きをすれば大抵のデッキに押し勝てます。
そのためこういう動きをするという話よりも対策を知ってる相手の動きにどう抗うかという話をして行きます。

ゾロで勝ちたいという方だけでなくゾロに勝ちたいという方も是非ご参考ください。


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