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【ゾロ新型構築】メタゲームってなぁに?【東京第二予選編】


お久しぶりです。今回はワンピースカード第3弾「強大な敵」発売までのインターバルに箸休め的な内容となっております。

筆者の初公式戦参加となった東京CS第二予選でのメタの変化とデッキの選択について長年カードゲームを遊んでいる知識から解説しました。

当の本人の結果としては6-2なので信憑性については訝しいものがありますがよろしければお目通しいただければと思います。

CS1週間前

1週間前どころか12月の時点で2弾環境で握るデッキは2つに絞られていました。

すなわち『ゾロ』と『錦えもん』です。

この二つのデッキには他のデッキには無い圧倒的な利点があります。それは先攻でも後攻でも強いという点です。

1コストが大量に投入されている『ゾロ』は言わずもがな。キャラクターのコストを-1する『錦えもん』も先攻でプレイできるカードが後攻でもプレイできる逆もまた同じということなので先後共に高い出力を期待できます。

『ゾロ』と同じように低コストが多投されることで先後でも勝率を期待できるデッキに『トラファルガー・ロー』も存在しますがエースカードのキャラクター「トラファルガー・ロー」への依存度の高さ、ライフ4というアグロデッキへの耐性の低さから使用候補に挙げることができませんでした。


メタゲームの進行

カードゲームのセオリーの話をします。

新しい弾が発売されて環境というものが進め場進むほど環境は高速化していきます。

考えてみれば当然のことで、環境初期の手探りで構築されたデッキには使ってみればあまり強くないカードや対面によっては使わないカードも採用されています。

そのため対面や試合展開によっては使い道のないカードが手札にもたつき動きが鈍ることで試合展開が低速化してしまいます。

研究が進むことでそういった不要なカードがドンドンと抜けていくことでデッキはどの対面でもスムーズに動くようになりゲームは高速化していきます。

デッキがスムーズに動くようになると他のデッキがドギマギしていた隙をつくことができた低速なデッキたちも環境から消えていき速度のあるデッキしか生き残らなくなります。

高速化についていけなかった分かりやすい例


そうして高速化した環境を生き残ったデッキたちは…高速化します。

振り落としていったデッキたちが帰ってこないようにという意味もありますが、速度で戦う環境となったため更にその一歩先を行ってやろうというイタチゴッコが始まります。

そうした環境には覚えがあると思います。

『錦えもん』には相手を素早く倒すために「ユースタス・キッド」よりも「光月おでん」が 優先して採用されるようになり、

『ゾロ』には「ウタ」や「ニコ・ロビン」といった中型キャラクターよりもより攻撃的なプレイをできるようになる「マグラ」が採用されるようになりました。

東京CS1週間前の時点で筆者が使用候補としていた『ゾロ』と『錦えもん』のリストがこちらです。

『ゾロ』は「マグラ」を4枚採用した今ではよくある構築に、
『錦えもん』はバニラ以下の性能であるにも関わらず「傳ジロー」まで採用して相手より速く動いてやろうという構築となっていました。

リーダー《ワノ国》参照だったらなぁ…



最後の1週間

宮城CSの優勝はまさかの『赤緑ロー』。これを踏まえて最後の調整をしていきます。

ここから考えることは一つ、メタはこれ以上進むのかです。

歴戦のカードゲームプレイヤーたちはメタゲームがどのように進むのか熟知しています。

高速化した環境でデッキの速度が頭打ちとなった時、デッキはシフトダウンし遅くなります。

速度の頭打ちとはどういうことかというと上記『錦えもん』のリストの「傳ジロー」が分かりやすい例です。

相手より優位に立つために採用した1枚ですが、先攻の3→5→7では「お菊」「ヤマト」「光月おでん」さえいればよく、もっぱら後攻の際に相手の”7”の前に置くことで圧をかけることを目的とした採用です。

そのため弱いタイミングがあるカードとなってしまい速度を求め過ぎた採用となってしまいました。

東京CSではこのまま最高速を維持した環境となるのか、それとも速度が一段階落ちるのかを考える段階になりました。

実際はというと東京CSでは「光月おでん」4枚に加え「ユースタス・キッド」を2~3枚採用し相手の先攻「光月おでん」に対しては一度ライフで受けて増えた手札と「ユースタス・キッド」で受けるという一段速度を落とした『錦えもん』が主流の構築となりました。

1弾から存在するルールブレイカー
サンプルリスト


筆者の選択

『ゾロ』と環境を二分する『錦えもん』は確かに強力なデッキなのですがその強力さこそが”無冠の帝王”と呼ばれる所以であると考えました。

それは行動の読みやすさです。

ミッドレンジデッキかつ、リーダー効果を強力に使うために多数採用されたカウンター値0のキャラクターを手札から場へと供給し続ける必要のある『錦えもん』はその行動が読まれやすいという欠点を感じました。

2ドンで「お菊」7ドンで「光月おでん」という120点の動きがある以上他の動きの平均点が高くても霞んでしまいます。

出力も非常に高く安定性も高いデッキですが理解度の高い戦いではネックとなりいまいち勝ちきれないデッキとして収まっていました。


一方『ゾロ』はこの環境2トップ対決において『錦えもん』に対してわずかに不利という問題を抱えていました。

この二つのデッキのマッチアップではどちらのリソースが先に尽きるかという凌ぎ合いが最序盤から行われます。

『錦えもん』が「お菊」「ヤマト」を複数枚引き込み『ゾロ』の猛攻を捌ききれるか、『ゾロ』が「カーリー・ダダン」「ナミ」を複数引き込み捌ききれないほど展開するかという争いになります。

この時『錦えもん』が攻撃するのは相手のキャラクター『ゾロ』が攻撃するのは相手のライフであるため、『錦えもん』の方がカードを探せる枚数が多く『錦えもん』が有利と言われています。



そうした一段階減速した環境で筆者が選択したのは…

一段階どころか二段階減速した『ゾロ』。通称『デブゾロ』でした。

『ゾロ』のメインエンジンである「ナミ」「カーリー・ダダン」とそれでサーチする先以外の枠を可能な限りリーダーよりスタッツの良いカードを詰め込むという調整を施しました。


以下なぜこのような調整を施したのかという説明と採用したことによるプレイの変化の解説になります。

3弾にて登場する新たなバカタレカードにより新たな『ゾロ』の主流となることが予想されるためスタートダッシュを決めたいという方は是非ご参考下さい。

除去にもフィニッシャーにも触れるバカタレ


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