非日常と青春を感じた日の話

つい先日、学校行事(芸術鑑賞会)として、ハリー・ポッターの舞台を見に行きました。その時のお話を日記ついでに書いてみました。

一人称は僕ですが、実際は女子2人。
現地集合だったので地元で待ち合わせて、電車に揺られて赤坂まで…
学校行事とは思えないくらい仲良くお出掛けしてきました。もはやデートでしたね()

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もう散り始めてるけど綺麗だった

新学期、平日の朝9時
この日だけは学校じゃなくて、少しだけ遠くへ向かう

かつて通っていた小学校の前で友達と待ち合わせ
小学4年生の頃から高校3年になった今までずっと仲良くしてくれてる、素敵なお友達
2人だと遅刻しがちで、この日も待ち合わせ時間より少し遅れて登場した
駆け寄ってくる姿が可愛いから許してしまう

忘れ物がないかどうか確認しながら駅に向かう
バスを使ってもいいけど、歩く
何も無いけど、この時間がすごく好き

彼女は急に、お腹空いた
……だと思った
なんとなくそんなこと言う気がしてた
という訳で、駅に向かう途中にある公園で朝ごはんのために寄り道をする

風に吹かれた桜の花びらだけが雪みたいに降っているだけ
朝9時半、誰もいない
彼女は真っ先にブランコに座る
僕が持ってきたセブンの菓子パンを美味しそうに食べてる
平日の朝、本当なら授業を受けている時間
でもこの日だけは特別だから、高校の制服のままブランコで遊ぶ
中身の無い会話と一緒に、少しの優越感と幸福感のある時間を2人で共有する

電車の時間を確認して公園を後にする
駅に着くまでの間に何を話したかなんて忘れたけど、空っぽな会話が純粋に楽しくて落ち着ける

駅のホーム
彼女が最近ハマっているアニメを見せてくれた
電車の中でも好きなキャラについて教えてくれるから退屈なんてしなかった

赤坂、初めての見慣れない駅
いつもと同じように、意味もないけど手を繋いで歩く
ハリー・ポッターの世界観に合わせた建物が多くて綺麗な場所だった
彼女はハリー・ポッターが好きらしい
はしゃいで写真を撮ってる
その間も手を離さない
邪魔じゃないか、と何度も確認してるのに

売店では棚と棚を行き来しながら唸っていた
キーホルダーやローブ、杖
その他多くの雑貨
どれを見ても目を輝かせている
その中でも特に、タイムターナーのネックレスが欲しいらしい
たくさん悩んだ末、また今度来て買い物するとのこと

お店を出ると雨が降っていた
通り雨かな、と彼女は折り畳み傘を取り出す
傘持つよ
僕より少し小さい彼女
傘を持っていない僕に貸してくれるんだし、とお礼の気持ちも込めて傘を持つ係に立候補する

舞台会場の周りには、僕たちと同じ制服を着た人がたくさん集まっていた
入場までもう少し時間があるようで、雨宿りしているらしい
彼らを横目に、目的もなく歩いていく
なんとなく階段を登り、なんとなく桜の木の下で止まる
彼女はスマホでチェスをして遊んでいる
彼女が雨で濡れないように後ろからくっついてスマホを覗き込む
ずっとチェックメイトなんだ、と教えてくれた

会場に入る
学校出配られたチケット通りに座らなければいけないので、彼女とは一旦わかれることになった

(学校行事の芸術鑑賞会でハリー・ポッターと呪いの子 舞台見に行きました。ばり楽しかったです。ここでその話をすると長くなるので、舞台に関しては割愛します……)

会場を出て彼女と再開
すると彼女はいつものように手を掴んできた
手を繋いで感想を語り合いながら家を目指す
楽しかったね、凄かったね
あの時感じたわくわくを、語りたいのに語りきれないような少しもどかしい会話が続いた
帰りの電車も、あっという間だった

いつもの見慣れた駅
バスを使ってもいいけど、やっぱり歩いて帰る
少し時間はかかるけど、こっちの方が僕たちには合ってるから

少し歩くと彼女が気に入っているパン屋さんがある
そこのメロンパンが特にお気に入りなんだとか
半分こしようよ、とチョコチップメロンパンを注文する
そして朝と同じ公園へ

朝とは違う
遊具で遊ぶ子、縄跳びをしたり鬼ごっこをしたり、たくさんの小さい子で賑やかになっていた
2人でベンチに座る
小学生の頃を振り返りながら、半分になったメロンパンを食べる
もう夕方の5時
夜ご飯食べられるかな、なんて話しながら食べたそれは、サクサクしていて美味しかった
美味しかったね、ありがとう、と言って立ち上がる

あとはただ歩くだけ
他に寄りたいような場所もなく、ただ帰るだけ
何か特別な会話もないまま、別れを告げる
「また明日ね」

少しだけ非日常な日常で楽しかった

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漫画のように何かオチがある訳でもなければ、特別なことが起こる訳でもないけど、このただの日常がどこかエモくて青春的だな……なんて思ったので日記ついでに書いてみました。
自分とあの子だからこうやって思えたのかな、って。

創作をしている方へ
今回の話を丸々ご自身の創作に持ち込むことは、控えていただきたいです。純粋な日記として読んでもらえることが1番嬉しいです。

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