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【感想】スーパー(の)プリンセス【17歳の不良少女が大分県のスーパーで働く話】

2023年7月6日に発売されたヤングアダルト向けの本、スーパー(の)プリンセス を読んだので感想を書きます。
(※タイトルの(の)は出版社 (静山社) 公式サイトの表記に則っています。)

これから読む人向けに、重大なネタバレは避けるつもりですが、事前知識ゼロで読みたい人はブラウザバックをお願いします。



表紙・裏表紙

表紙:
バイクにまたがる不良少女、大沢まこと
裏表紙:
本作のキーパーソン、一柳

あらすじ

母子家庭で育った主人公・大沢まこと (17歳) は、高校を自主退学してからは仕事も勉強もせず、夜遊び三昧の生活を送っていた。
ある日、唯一の肉親である母親が不整脈で倒れてしまう。
手術で一命は取り留めたが、すっかり弱気になってしまった母の様子を見、いつまでも親に甘えっぱなしの生活を送っていられないと自覚したまことは、働く事を決める。
最終学歴が中卒のまことはなかなか仕事にありつけないが、バイク仲間である熊井直斗のコネで、直斗の父親が経営するスーパーマーケット、スーパーマルクマの総菜部で働けることになった。
だが、態度が悪く、仕事も出来ないまことは、職場で孤立してしまう。
しかもスーパーは経営状況が逼迫しており、閉店の危機に陥っていた。
ここ以外に働ける場所のないまことは、スーパーを閉店の危機から救うことが出来るのだろうか。


感想

面白かったです。
序盤は職場でのいじめの話が出てきたりして、なかなか読んでいてしんどいものがありましたが、本作のキーパーソンである一柳が出てきてから話の流れが変わるので、そこからはなかなか熱い展開で面白かったです。
また、まことも社会経験を積むことで精神的にも成長していくので、そこも読みごたえがありました。具体的に言うと154~155ページは「まこと、成長したな‥‥」と、まことの親の気分になりました。
児童書では出せないワードも出てくるので、中学生以上が読むものだと思いました。出版社のサイトでもヤングアダルトと書いてあるので、そういうものなんでしょう。
あと舞台が大分なので、訛りが結構出てきます。特にめちゃくちゃキツい訛りは出てきませんが、気になる人は気になるかもしれません。私は関西の人間なので、特に違和感なく読めました。

良い作品に出会えたと思います。
オススメです。


余談

本作の挿絵担当のO仮名だモ氏は現在 (2024年3月時点)、まんがタイムきららMAXにてへるしーへありーすけありーという作品を連載中です。
本作とは毛色がかなり異なる内容ですが、こちらもオススメです。

お読みいただきありがとうございました。

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