気胸あれこれ2

総合病院の救急外来は平日で空いていたこともあって30分位でお呼びがかかりました。ほぼ初めて行く病院だから勝手が違う可能性はあるけど普通はとりあえず診察室に通されるとか検査に連れて行かれるのだ。

なぜいきなりベッドに通されてパジャマに着替えろと言われるのか。急変の可能性を考慮して?検査着代わり?長くかかりそうだから休めと?

色々自分に都合のいいことを考えたけどわかっていた。私の自覚より医者の認識はかなり悪い病状でこのまま入院になることは確定だと。機械に色々繋がれたりバイタル測りながらやっと現状をはっきり理解しました。

先生、胸に穴開けて空気を抜く管を通しますってそんな事も無げに言わないで。局所麻酔痛いのも想像つくから、わかってるから言わないで。

穴をあける処置のとき麻酔が足りなかったみたいでだいぶ苦しみました。3回くらい麻酔足してました。筋膜?骨?に引っかかってゴリゴリ痛くて一番辛かった。

この処置で肺の膨らみが良くて空気漏れが止まればいいけど、駄目なら手術の可能性もあるってお話でした。胸腔ドレーンをガラゴロ散歩させる生活は初日が一番胸が痛かった。その後はだんだんと慣れて痛みは少なくなっていきました。

入院2日目のレントゲンで「肺の膨らみが悪い。発症から一週間近く経っているのに空気漏れも続いている。自然治癒は再発のリスクも高いから手術した方がいい。」とのお達し。治癒力に任せ1週間か2週間かわからない入院期間を過ごすより、手術の方が早く確実に治るので早速翌日に手術の予定を入れてもらうことに。展開のスピード感がすごい。

手術前日でも緊張は無く、相席食堂見てゆっくり寝ました。ただ千鳥が面白すぎて笑いすぎたようで血混じりの胸水が50mlくらい出てビビり散らかした。ドレーンが入っているときに笑いすぎてはいけない。

手術当日。寝起きで点滴を刺される。いい血管が見つからなかったみたいで手の甲に刺された。邪魔。午前9時頃の手術だけど朝7時まで水分可だし下剤飲まなくて良かったのでルンルン気分で手術を待つ。

手術室には歩いて向かい、手術台で麻酔の点滴を打たれました。ちなみに末梢からの点滴のみです。体がお風呂に浸かった時みたいにジンジンしてきたと思ったら意識が落ちた。

目が覚めたら呼吸の管をずるんと抜かれた。痛みも苦しさもなくキレイに抜けてちょっと感動した。
そしてそのままHCU入り。ここからが真の戦いの始まり。手術前にフォーレだけは勘弁してくれと医者に話してオッケー貰いましたので管無しなのです。しかしベッドの上で仰向けのままでは上手くできなかったので一回目だけ導尿しました。2回目は上手に出来ました。3回目の頃には自力歩行でトイレに行く許可が出たのでドレーンと点滴ガラゴロしてトイレに行ってました。
テレビもねぇ!周りの会話も聞こえねぇ!寝て起きても時間が経たねぇ!そもそも酸素マスクから雫が垂れてきて寝てられねぇ!というか普通に息苦しい!ドレーンが邪魔で横向けねぇ!って感じで地獄だった。
途中から酸素マスクをカニューレに変えてもらってからはだいぶ楽になりました。

手術翌日。昼前には元の病室に戻れることになりお昼ご飯も食べていいとのお達し。点滴とドレーンはまだ付いてるけど自由に動き回れるようになりました。夕方頃には点滴も抜けて晴れてドレーンのみに。だいぶ動きやすくなったので無駄にフロアをぶらついてました。

晩と翌朝のご飯は粥食だったのでおやつ用のチューブねり梅をかけて食べてました。

手術から2日目。朝ご飯の後レントゲンを撮影した結果抜いて大丈夫との事でドレーンを遂に抜くことに。局所麻酔をして引っこ抜いたあと、ここつまんでてねと言われ肉をつまんでいたらステープラーで傷口を塞がれました。麻酔で痛くはなかったけど音が怖い!
明日のレントゲンで問題なければ退院許可を出すとのお話でした。手術したらやっぱりすぐ退院できるんだなあ。

手術から3日目。レントゲンを撮り無事問題無し!
退院許可を出して翌日に退院かと思ってたら本日の退院との事でプチびっくり。でも自家用車で病院来たし家族が来る必要性も特に無かったので、さっさと荷物をまとめ昼前に退院。


久々の娑婆の空気は美味かった。車は暴風雪のせいで現代アートになっていたが。


結論 気胸だと思ったらすぐに病院に行け
気胸じゃなくても体調変化を感じたら病院に行け
本当にやばくなる直前まで身体は辛くならない事もある。
片肺萎みきっててもバイタル正常値なこともある。
みんなはご自愛くださいね!

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