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新卒看護師の皆さんに教える生き残り方

全国の看護師試験に合格した元看護学生の皆さん、本当にお疲れ様でした。なにはともあれ受かってしまった時点で皆さんは40年近く続く長い長い煉獄の階段へ一歩を踏み出してしまったわけですが、心の準備は出来ていますか?

皆さんのうちの大多数は2ヶ月弱後には病棟で働くことになりますが、結構な数の看護師が最初の数ヶ月で折れて元看護師として曖昧に過ごすことになり、たった数ヶ月の就業体験のために4年間を勉強漬けで過ごした人間という絶望的な括りに入れられることになります。

また、皆さんご存知の通り看護学生には病院からの奨学金という概念があり、これを借りていて就業するも即辞めてしまい、もう看護師は続けたくないとなった場合、数百万の借金を背負った上、専門性が生かせない無職の人というそこそこ詰んでる経歴の人間が爆誕してしまうわけですね。

このnoteでは研修〜入って数ヶ月の新人看護師の方に向けて少しでも長く生き残る方法をつらつらと書き連ねていくつもりですので少しお付き合いください


入職前にしておくべきこと


3月も下旬のこの時期になると「仕事始まる前にやるべきことはありますか?」「この時期なにをしてましたか?」など様々な質問をされます。

看護師の中には「この時期こそ遊ぶべき」とか言われてる方もいますが、
私のアドバイスとして今するべきことは朝はちゃんと起きて夜は早めに寝ることです

学生の頃に寝坊の経験のない人だと「誰向けのアドバイス始めてんだこのおっさん」と感じると思いますが、

夜更かしだらけの生活からの慣れない通勤&フルタイムの研修のコンボで破滅する人は毎年一人はいます。私のように朝弱い人は今のうちに体内時計をリセットしておきましょう

2.
みなさんは上記のアドバイスを元に研修を遅刻せずに終えられ、無事配属先の病棟も決まりました

あなたは「最初はなんでも経験だから」と急性期病棟を選びました。希望を抱いて入ったものの周囲は常に殺気立ち、“分からないことが分からない”と悩んでいるうちに日々は過ぎていきます
そうしてある日重症患者の急変に当たってしまい、対応の拙さを医師に罵られたあなたは次の日から仕事に通えなくなってしまい、今は心療内科に通いながら過ごしています。

あなたの看護師人生はこのように終わります

あなたは「忙しいところは合わないから」と最初から療養病棟を選びました。配属された介護療養病棟では重篤な認知症の患者が多く、その割に看護師配置人数が少ないため新人ではありますがフル回転で働かされました。
半年ほど経ったある日、弄便した老人にオムツを顔に投げつけられ、泣きながら家に帰ったあなたは翌日辞表を提出しました。

あなたの看護師人生はこのように終わります

あなたは「じっくり患者と向き合いたいから」と精神科病棟を選びました
ある日緊急入院してきたアルコール中毒の患者の配薬に向かうと、離脱症状で激昂した患者に殴られ顔に一生残る傷跡が出来てしまいました。その日から鏡を見るたびに涙が止まらなくなり二度と出勤することが出来ませんでした。

あなたの看護師人生はこのように終わります

あなたは特に希望を出さず、ある病棟に配属されますが
同期と比べ知識がなく、コミュニケーション能力も不足していたため何かにつけて比較され貶されることになります。
「やる気あるの」「学校でなに勉強してきたの」「この仕事向いてないんじゃない」様々な罵声を聞きながらもあなたは耐え続けます
ですがある日を境に、あなたは急に眠れなくなり、仕事に集中できず更に怒られるという負のループに突入し、半年持たずに仕事を辞めることになります。

あなたの看護師人生はこのように終わります


いかがでしたか?

ここまで読んで「この話は極端な例」と感じたのではないでしょうか。実際その通りでここまで酷い例は少ないです。
ただ新人看護師の過酷さと、その対処法がいかに存在しないかについては知ることが出来ました。


そういうわけで2点目のアドバイスとしては外れを引いた場合下手に耐えず、病む前に辞めることです。最初の数ヶ月で折れる新人看護師は一定数存在しており、どこの病院でも夏頃になぜか転職してくる曖昧な新人が存在します。

黒い病院であればあるほど“数ヶ月で辞めると次の仕事が見つからない”という大嘘を使い止めようとしてきますが、若手の看護師免許持ちが仕事が見つからないことはしばらくはなさそうなのでサクッと次に行きましょう。

「でも転職活動ダルいし奨学金あるし辛いけど今すぐ辞めるほどじゃないんですよ」
中にはこう考える人もいるかもしれません。
私も安易に辞めることは勧めません。ただ“これ以上辛くなったり理不尽なことがあればいつでも辞めてやる”という意識を持つことは重要です。
これは経験則ですが、心に風邪を引くと本当に後に響くので、自分の人生についてはあくまで自分本意で考え、行動するようにしましょう。





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