四畳半の部屋と、小さなヤモリとの暮らし

もう人間30年になる。

転職もそこそこして、いい人達といい仕事に今のところ恵まれている。

お給料が少なすぎてできなかった貯金もやっとできるようになり、一人暮らしに向けて準備をしている。

そんな中、とても可愛い生き物に出会い、小さな四畳半の部屋で一緒に暮らしている。ルームシェアってやつです。

どうやら薄暗い部屋とあったかいところが好きらしく、電気をつけて、ただいまと声をかけるとそそくさと巣穴へ戻っていく。

たまに部屋を散歩させると、段差をどんな風に降りようか考えたり、空中を見つめて物思いにふけっていたりする。

このとても思慮深く、愛らしい生き物に出会ってから物事の考え方、人への接し方をよくよく考えるようになった。

この黄色くて小さな相棒と、お気に入りの物について気が向いた時にしたためて行こうと思う。

豊かになった生活の事を、同居ヤモリに感謝しつつ。