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効果はあるかわからないがリスクはほぼなさそうなもの

世間一般では健康や, それ以外に関して効果があるとする商品がたくさんあります. 例えば「●●を食べれば, ●●が良くなる」や, 「○○をすれば, ○○がアップする」といったような内容です.
何かが良くなったり, あるいはなにかを得られるようになれれば, と思うことは自然なことだと思います. しかもそれがなるべく気軽にできるようになるなら尚更よいと思うのも自然なことだと思います.

しかし本当に効果は確認されていないものも少なくありません. そういったものには, もしかしたら効果があるかもしれない, といったものが多いでしょう.
その一方で, 安全性の点からみれば, 大きな問題が起こるリスクはおそらくないだろうというものも多いでしょう.

合わせると「たぶんやっても安全そうだし, 効くかもしれない」からやってみてもいいんじゃないか, と思うかもしれません. そういったものに関して少し考えてみたいと思います.

食品が代表例

「たぶんやっても安全そうだし, 効くかもしれない」というのはいろいろな種類のものが該当すると思います.
代表的な例としては食品と健康を結びつける内容が挙げられると思います.

食品は身近な存在であり, また購入も簡単であることから, 手軽に始めることができます.
ただ, 食品と何らかの健康への効果への関係性を確かめることは思っている以上に難しく, 実際には効果が「期待できる」ものはいろいろ存在するかもしれませんが, 効果が確認されていないと言えるものも多いです.
逆に言えば, 効果がないということも確認されていないとも言えますので, 「効くかもしれないが, 効果があるかどうかはわからない」というのが近いのではないでしょうか.

効果: 効果が「期待できる」ものは多いかもしれないが

上述のとおり, 食品に関しては「効くかもしれないが, 効果があるかどうかはわからない」というものが多いと思います. 例えばテレビ番組などでは食品と健康についてを結び付けた内容が多く紹介されていますが, 実際にはこれに該当するものが多いではないかと, 個人的には思います.

それ以外では, 例えば健康に関係する商品などは, 許可を得て販売しているのだから, 効果は確認されているのでは?と思われることは少なくないかと思います.
ただ, 実際には効果が十分に確かめられているとは限りません. 十分に確かめられていないものに関しては, ある程度のデータから効果があることが「期待される」という状態が近いかもしれません.
ちなみに, 表現は似ているようですが, 「効果がある」と「効果が期待される」は意味は違ってきます. そういった表現の違いには注意したほうがよいかもしれません.

安全性: 確かにリスクはまずないだろう, というのは確かだろう

次は安全性についてです.
リスクはほぼないだろうというのは, 何となく推測はできると思います. 確かにリスクはほぼないだろうと思われるものは多いでしょう.

ここでは, また食品を例に挙げて考えてみます.
食品は一般的に広く使用されているものがほとんどです. 従ってよほど特殊なものでない限りは, その食品は安全だと言えると思います.
また使用方法(食べ方)に関しても, よほど偏りが生じる方法を取らない限りは, 摂取方法により問題が起こる可能性は極めて低いだろうと推測されます.
これらは「非常に幅広く多くの経験から推測されるもの」です.

それ以外のものに関しては, 経験的な点から安全性は確保されているだろうと推測しているのでしょうが, それぞれで経験には幅があると思いますので, ある程度はその経験の度合いに依存するでしょう. 

時間: 何かをやるには, 必ず時間を消費している

「たぶんやっても安全そうだし, 効くかもしれない」というものを試す場合, それにも時間とコストをかけている, というのは意識する必要があります.

食品を例に挙げれば, 時間というのは購入, あるいは調理や食べる際に時間を消費しています. ただし, この場合には通常の生活サイクルの中でも消費されるので, 特別に時間を消費しているとは言えないでしょう.
それ以外だと, 特別な成分が入ったサプリメントの場合ではどうでしょうか. この場合には通常の生活サイクルでは消費しない時間を使うことになります. 従って, 効果がない場合にはただ時間を消費してしまった状態となり, 結果的に損をしていると言えます.

コスト: 何かをやるには, コストを消費していることが多い

時間と同じように, 多くの場合にかかっているのはコストです.
これも時間と同じように, 食品であればあまりコスト的な影響もないかもしれません. ただし, コストの場合には食品の種類や食べ方によってはコストの負担が増えている可能性もあります.
また, 時間のときと同じように, 通常の生活サイクルでは必要とされないような, 特別な成分が入ったサプリメントなどのものでは, 明らかにコストがかかっています.

4つのポイントから考える: 具体例を1つ挙げて

他にも考えるポイントはいくつかありますが, 今回はシンプルに4つに絞って具体例を挙げて考えてみることにます.

具体例:「温活で免疫力がアップするのか」
<効果>
「温活」そのものが曖昧なもので, 様々な方法が取り上げられています. ただし体温を上げる方法が効果的か, 体温を上げることによる効果があるのかといったことが不明です.
また免疫力という単語も非常に曖昧な単語です. 明確な定義もありません. 従って, 何をもって免疫力をあげていると評価するかが難しいです. 少なくとも免疫力が●倍とか○%アップとかで評価できるものではありませんので, こういった表現がなされているものはまず間違いなく信頼できない情報と言えます.
若干脱線しましたが, まとめると「(そもそも温活・免疫力といった言葉に問題点があるのは別にしても)効果があるかどうかはよくわからない」というところでしょうか.

<安全性>
温活には食事を使った方法や外部から温める方法が一般的と思われます. 外部から過度に温めると熱中症が引き起こされるリスクがあるかもしれませんが, 基本的には何か大きな問題が起こる可能性は低いと推測されます.

<時間>
温活をやる時間は消費しています(3食の中でのみ取り入れている場合には, 余計な消費をしていない可能性はあります).
<コスト>
温活をやるコストは消費しています(3食の中でのみ取り入れている場合には, 余計な消費をしていない可能性はあります).

以上から, 時間・コストを消費している可能性が高いが, 実際の効果は不明で何の確証もない, というところでしょうか.

最後に

「たぶんやっても安全そうだし, 効くかもしれない」というものには結局どう扱うかは, そのものによって結論が変わります. 従ってここで一つの結論を出すことはできません.
例えば, 必要度にも幅があると思いますので, それによって多少は影響を受けると思います. 一か八かやってみる必要が本当にあるのか, と考えた時に, その必要度によって結論は変わってくるかもしれません.
そういったことや, また時間やコストをかけてもいいのか, などということから, 考え直してみてもよいかもしれません.

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