1クール目はメジャーバンドがOPを歌うべきですか?

マジでホントに、クソな逆張りオタクの戯言だと思って読み流して欲しいのだけれど、最近の2クールアニメの主題歌事情に何か言いたくなる日々が続いている。

きっかけは「ダンジョン飯」だ。

ライオス、この状況でなにわろてんねん

おもしろいよね「ダンジョン飯」

「ダンジョン飯」といえば、ちょうどボクが高校生くらいの頃に「この漫画がすごい」の一位を取得しており、かなり人気漫画という認識だった。ボクもちょくちょくコミックスを揃えていたし、骨格復元のシーンが医学部の解剖実習中に話題になったこともあった。
特に手や足の骨の復元で苦労するシーンには全員が頷いていた。

解剖学で話題になったシーン

まあそれだけよくできた漫画だったのだけれど、レッドドラゴンを倒した後くらいから少しだけ興味が薄れ、段々と難しくなっていくストーリーラインや月刊誌コミックスの発行ペースののんびり感ゆえに、リタイアしてしまっていた時期もあった。
その頃は割と忙しかったし、他にも色々と面白い作品があって興味が引かれてしまっていたというのもあると思う。
要するにボクは、興味が長く続かない、飽きっぽいダメなオタクなのだと思う。

そんな自分の反省はともかくとして、アニメ版の「ダンジョン飯」は本当に面白いと思う。既に読んだシーンでさえ、すごく新鮮で面白い。

アニメ制作はトリガー。

ボクはトリガー作品だと「リトルウィッチアカデミア」が結構好きだ。
ファンタジー世界が深い考察の上に描かれており、そして何よりキャラクターたちの表情や動きがめちゃくちゃに可愛い作品だ。
この「リトルウィッチアカデミア」を作り上げた制作会社が手がける「ダンジョン飯」の完成度が低いわけがない。

キャラの動きがめっちゃ可愛いのでおすすめ

実際、アニメ版の「ダンジョン飯」は期待以上のクォリティになったと思う。

なんせキャラクターの動きが可愛い。

とくにマルシルよマルシル。なによ、あのマルシルとかってエルフ。なんてマルシルなの。

漫画版ではあくまで一人の仲間の域を超えないキャラクター(そーいう関係性そのものは嫌いじゃない)だったマルシルは、アニメ版でめちゃくちゃ表情豊かに動き回ることで、明らかにヒロイン性を獲得・強化していると思う。

マルシルカワヨス


たとえば。
漫画版のマルシルなら、魔力不足になったときにレバーを食べさせようと思うのは仲間として扱った行動に感じる。
それはアニメ版でも動機そのものは同じことなのだろうけれど、なんとなくそのシーンには、可愛い女性を守りたいという気持ちにも見て取れるぐらいの愛着が湧いて見える。
愛着?誰が誰に愛着持ってんの?
ボクやな。ボクがマルシルに愛着持ってんねん。
視聴者としての、仲間を守るための行動と取るか、ヒロインを喜ばせるための行動と取るかの感覚が、キャラクターの表情を可愛く描き切ることで変化しているのだ。

いや、漫画版も可愛いんだぜ?

前置きが長くなり過ぎた気がするけど、とにかく「ダンジョン飯」が良い作品だってことを伝えておきたい。

だってこの先は少しだけの文句なのだから。

オープニングテーマ、逆じゃね?

言いたいことはこのタイトルの通りだ。
「オープニングテーマ、逆じゃね?」

「逆」というのは、1クール目と2クール目のオープニングテーマを流す順番が逆だということだ。

1クール目
2クール目


1クール目のOPは、なんというか不思議で不穏だ。
BUMP OF CHICKENは、ちょくちょくスピリチュアルな表現を多用して独特な世界観を作り上げることに成功しているアーティストだけれど、まさしくそんな感じ。
映像も動きが少なく、静かな景色の前にライオス等が大きく際立った存在として映し出されている。それが不思議な雰囲気を助長している。

2クール目は、楽しげ。
曲も楽しそうだし、たとえば「地球をチェケチェケ」といった歌詞は更に楽しさを際立たせている。
sumikaは個人的にはタイアップ作品としてヲタ恋やキミスイのイメージだけど、青春を感じる良いアーティストだと思う。

でも、なんていうかさ。

1クール目の「楽しい冒険、そしてダンジョン飯」って雰囲気と、2クール目の「軸は変わらないけど黒魔術とか不穏な空気出してますよ」感を考えると。
1クール目と2クール目、逆じゃない?

逆じゃない?


逆じゃない?

で。
これは逆張りオタクの、大衆迎合嫌いムーブとしての考えなんだけども。

やっぱりBUMP OF CHICKENの方が老若男女窓口の広いアーティストだから1クール目に選ばれたのかなー、なんて。
sumikaだって十二分に活躍してるアーティストだけど、メインターゲットはせいぜい10代〜30代くらいじゃないかな。若者向けな雰囲気。

最近は年寄りもアニメ見るし、子どももアニメ見るし、男も女もヲタもライトヲタもみんな見る時代だ。
だから、活動期間が長くて幅広い世代に人気なバンドを1クール目にしたんじゃないかなって。

でもそーいうのって、アニメの作品作りとしてはちょっとなんだかなって感じだ。
作品の雰囲気に合わせてテーマ曲を選んだ方がより良い作品になるんじゃないかと感じるのだ。

全く関係のない話だけど、少し前には「葬送のフリーレン」が放送されていて、YOASOBIのテーマ曲「勇者」が「完成度高すぎ」と話題になっていた。
でも個人的には「晴る」の方が好きだったんだよね。「晴る」も十分話題になったし、結果としてどーこーって感じではないけど、やっぱり1クール目にYOASOBIを選んだのは老若男女って意味合いじゃないかな。YOASOBIはここ数年毎年紅白出てるし。

話は逸れたけれど。
テーマ曲は作品の一部だし、アーティストもかなりチカラを入れて作っている。どれも良い曲だ。
だからこそ、話題性とかマーケティングよりも、その曲の意図や作品の雰囲気を読み取って、採用してほしい。
そんな話でした。

余談

と、上記のように思い、この執筆を開始した。

参考にと思い、テーマ曲をYouTubeで検索し、コメント欄を覗いてみた。
すると、「あえて1クール目にも不穏な空気を出して深みを与え、逆に重い話になりがちな2クール目で元々の作品の持つ楽しさを思い出させてくれる良い選曲」という意見がかなりあった。

己の考えの狭さを反省した。

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