![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/76748530/rectangle_large_type_2_3643a73b9922d1652de0ad7f90a7acad.png?width=800)
気ままに作曲からネタ作曲まで自作を語る記事 (1)
自分の活動について、ほとんどツイッター限定で動いていたが、もう少し広く展開したいなと思ってYoutubeを始めた。殆どの場合Twitterで投稿した作品は後先考えずに「気ままに」書いたものばかりだが、時期を置いて自ら再分析することでなにか発見があるかもしれない、という期待を込めてしたためる。また、これまでほとんど語ることのなかったネタ作品なども解説していきたい。
左手の"変異"が止まらない人のための練習曲
2019年11月4日投稿。
元ネタのひとつは、ホラーゲームであるバイオハザード2のウィリアム・バーキン博士。感染すると周辺の細胞を驚異的な速度で変異を繰り返して怪物に成り果てるGウイルスに自ら感染した彼は、左手が人間とは違うなにかに変わっていくことを食い止めることができなかった。
練習曲のモチーフはチェルニー練習曲40番の第34番である。左手の動きはほぼトレースしている。
ゴミ新曲:
— ぬじゃ / NUJ.👽作曲家 (石川潤) (@NUJAWAKISI) November 4, 2019
「左手の"変異"が止まらない人のための練習曲」 pic.twitter.com/qEcR5g0dxl
ギリギリまでデタラメな和声というのを考えてみたら結構脳がトロけそうな響きになった。
2020年1月21日投稿。バズるとは思ってなかったがバズった曲。
基本的に自分は「調性であれば何でもわかりやすい」「無調はわかりにくい」という切り分けには異を唱えたい考えである。なぜならば人間の認知はそもそも安易であり、詳細に分析するとそんなに単純な問題ではないからである。
その主張を裏付ける試みとして、この作品を試作した。この曲は、おそらく大雑把に聴いた感想だと「なんだか不思議な曲」だろうが、その中身は徹底的に「デタラメ」であるように作られている。
例えば2小節目はドミソの和音の上に「ファソラファ」とポップスでも禁則と呼ばれるアボイドノートの「ファ」を堂々とメロディで弾いている。また、和声も全音ないし半音でふわふわと移り変わるように構成され、前後にほぼ理論的な関連性がない。そのうえメロディと伴奏の調も一致していない。
それでもなぜ曲として成立するのかというと、そこに音楽の本質があると自分は思っている。すなわち、リズムとノリなのである。
ギリギリまでデタラメな和声というのを考えてみたら結構脳がトロけそうな響きになった。
— ぬじゃ / NUJ.👽作曲家 (石川潤) (@NUJAWAKISI) January 20, 2020
(電子ピアノ) pic.twitter.com/voomDAVFfr
弦楽四重奏「濃厚接触」
2020年3月17日投稿。
当然ながらコロナ禍を皮肉ったようなコンセプトではある。
この曲は動画が分析しやすいように記載している。コンセプトしては「音程が濃厚接触する曲」であり、各楽器がうねりながら半音ないし全音で音がぶつかりあって、ぎしぎしときしんだ響きを表現している。
また、現代音楽の技法にクラスターというものがある。これは例えばピアノをコブシや肘で弾くようなイメージで考えればわかりやすいが、一定の半音階を全部一斉に弾くことでノイジーな響きを生み出すものである。
この曲も音程が濃厚接触を繰り返すことでクラスター産み出している。そしてクラスターが出現したことで、次々と各パートが自粛せざるを得ない結果を生む。そして全てが静かになるのである。
意味深ですね。
濃厚接触
— ぬじゃ / NUJ.👽作曲家 (石川潤) (@NUJAWAKISI) March 17, 2020
〜弦楽四重奏のための〜 pic.twitter.com/ASWveLXAH4
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?