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量子ビット

皆さんこんにちは、若者に色々役に立つ情報をたまに呟いているおじさんです。

IBMが東大と協力して、127量子ビットの量子コンピュータを稼働させるというニュースを見て、量子ビットが気になって調べてみました。
最近量子コンピュータが話題ですが、そのコンピュータの性能を表すのに「量子ビット」という単位が使われます。1量子ビットとはなんでしょう。暇で、昔物理学と数学が好きだったおじさんがネットで検索した結果、なんとなく分かりかけてきたので、noteに書いてみました。

1ビット

私たちが普段計算に使っているものは、1つの事象を表す数字は1つしかありません。コンピュータの世界にビットという考え方があります。ビットは、情報量の基礎単位を表していて、辞書によると、1ビットは、確率の等しい二つの事柄の一方が実現した時に得られる情報量。もしくは、二進法に用いる数字・符号。 とあります。既に難しいですよね。ポイントは、1つの値は1つの事象を表していると言うことです、確率により2つのうちの1つを表す場合でも、必ずどちらか片方を表しています。

では、4人がコインを手に持っています。その4人がコイントスをして全員が表になるまで、コイントスを繰り返します。それでは、その回数は理論的には何回でしょう?
最近は、ChatGPTがこの手の質問に答えてくれます。

ということで、17.3回以上の試行を繰り返す必要があります。ん?違いますね。1/2 x 1/2 x 1/2 x 1/2なので16分の1になります。だから最低の試行回数は16回です。たまにそれっぽい間違いがあるのでChatGPTには気をつけましょう。そうです、現代の確率計算においてはこの4人のコイントスの場合は最低16回試行しなければなりません。

1量子ビット

次に、量子の世界は、同時に複数の状態を表すことができます。コインの表もしくは裏もしくはその両方の状態が1量子ビットで表すことができます。
では、先ほどと同じように4人がコイントスを行って全員が表を出す場合、量子ビットで試行する回数は、1量子ビットなら4回試行、4量子ビットなら1回の試行すれば確率計算ができると言うことになります。

全然分からないんだけど

はい、僕もよく分かりません、結局量子の世界は波の要素を持っているため、条件によってふらふらと変化する状態です。だから僕たちのいる空間では、ある座標を指定したら1カ所に決まるのですが、量子の世界はある特定の場所でもあり、それとは異なる位相の別の座標も同時に表すことができます。うーん、説明すればするほどよく分かりませんね。で、僕の中での現段階の分かりやすい落とし所は、

4人がコイントスをするパターンはこの16通り
○○○○
○○○×
○○×○
○×○○
×○○○
○○××
○××○
××○○
○×○×
×○×○
×○○×
○×××
×○××
××○×
×××○
××××
4ビットの世界で表現すると
0000
0001
0010
0100
.
.
1111
の16通りになりますね。
これを量子ビットの世界で表現すると、この全ての組み合わせを1つの値として持つことができます。
4量子ビットの世界では僕たちの世界における16の組み合わせデータを1つの値として取り扱うことができる状態です。なんとなく見えてきませんか?
量子コンピュータが組み合わせの計算に強いのは、1つの値で複数の組み合わせの全ての場合を表すことができ、しかもその値を用いて計算すれば全ての組み合わせにおけるそれぞれの値で計算した場合の答えが同時に得られると言うことになります。僕たちの世界で1たす1は2ですが、1が1と0を表している2量子ビットの世界では、1たす1は、2もしくは1もしくは0と言う答えになります。1回の計算で3つ(重複があるので正確には4つ)の答えを導き出せるのは、単純計算で計算試行回数が3倍(4倍)になっていることになります。

4ビットの世界の試行回数は16回
1量子ビットの世界では試行回数は4回
4量子ビットの世界では試行回数は1回
となり、試行回数がどんどん少なくなります。量子コンピュータが一般化してしまうと、現在のSSL暗号技術が簡単に破られてしまうと言われています。これは、暗号に使う鍵の長さが2048ビット617桁の値があるので、正解を計算する前に次の鍵で暗号化をし直せば、破られることは無いという前提だが、量子コンピュータはこの手の617桁の組み合わせを1つの値として同時計算ができてしまうので、鍵を破られてしまう可能性があると言うことです。(現在のコンピュータ技術では、2048ビットの鍵長を解読するには、14億年ほどかかると言われています)まあこの頃になると、量子コンピュータでも14億年かかる鍵を作る技術ができるのでしょうけど。

改めて分かった気がしてnoteにまとめてみたのですが、やっぱり人に説明できるほどには理解できていなかったようです。高橋陽一さんもYoutube動画で量子コンピュータについて説明したいけど、簡単には説明できないっておっしゃっていましたが、日本有数の天才の脳みそでもやはり簡単に説明できないんですね。

(追記)
127量子ビットの127は
127=64+32+16+8+4+2+1
127=2^6+2^5+2^4+2^3+2^2+2^1+2^0
127を2進数で表すと1111111
だから何ということなのですが、メモとして残しておきます。

また、検索していると、このようなべき乗を用いた計算方法に、バイナリ法という計算方法があるようで、ひょっとすると量子ビットの説明に役に立つかもしれないと言うところで、おじさんの脳みそが停止しました。

次回また、「猿でも分かる量子コンピュータ」のネタが集まりましたら、リベンジさせてください。

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