ICMポストフロップ :導入
はじめに
本記事では、ICMプレッシャー下でのポストフロップについて解説します。
先日のGTO wizardの大幅アップデートにより、ICMを考慮したポストフロップの解析が可能になりました。
さっそくこの機能を使った座学の仕方を少しだけ皆さんにご紹介いたします。
シチュエーションはFTを想定した上で、チップをカバーしている場合とカバーされている場合の2つのパターンを見ていきましょう。
※今回の内容の詳細は、数量限定で販売している「チート級、トーナメント戦略」でもアップデートして掲載する予定です。
ICMとは?こちら↓
まず、前提としてICMプレッシャー下でのポストフロップは以下の現象が起きると言われています。
これらを踏まえた上でファイナルテーブルを見てみましょう。
Final Table
1,000人トーナメントのFTにおいて、上図のようなスタック状況だったとします。
チップをカバーしている場合のICMポストフロップ
cEVヒューリスティック:UTG vs BB SRP(ES30bb)
この時のcEVでのヒューリスティックを計算してみましょう。ただし、プリフロップはICMプリフロップを使っています。
(※今回使用するフロップは184通りのフロップを使用しています。)
一般的に、UTG vs BBでUTG-49bbであるため、ポストフロップはチップの圧力をかけていきたいシーンです。そのため、全体としてベット頻度の増加が考えられます。
cEVポストフロップ:Aハイ in 184subset集合分析
上図は、AハイにおけるcEV-SolverのPostFlop集合分析です。UTG vs BB SRPということもあり、CB頻度が比較的高めです。特にBET55%の頻度がAハイ全体における29.8%を占めており、非常に高頻度といえます。
次に、ICMポストフロップの集合分析を見てみましょう。
ICMポストフロップ:Aハイ in 184subset集合分析
こちらの図は、ICMポストフロップでAハイin 184sub-setの集合分析です。
先ほどの、cEVポストフロップと比較するとチェック頻度が減少しています。では、2つを横並びにして比較してみましょう。
「cEV」と「ICM」ポストフロップの比較
下図は、左:cEV、右:ICMでのAハイにおけるUTGのそれぞれのアクション頻度の集合分析です
ICMポストフロップでは、チェック頻度の減少から、チップを持っているUTGは積極的にプレッシャーをかけていることがわかります。
特に、BET20%とBET33%の増加とBET55%の減少を見ると、小さいベットサイズによってプレッシャーをかけ、ハーフポットでのベット頻度はやや減少するようです。
この集合分析をスート・コネクト性・ペア有無を指標として分類してみます。
Aハイ(スート・コネクト性・ペア有無)
スート、コネクト性、ペア有無を縦軸、頻度を横軸にしました。
これを見るとBET20%とBET33%の頻度が、ICMポストフロップの方が明らかに増加し、チェック頻度が低下していることが確認できます。
よって、AハイのICMポストフロップにおいて、チップをリードしている場合、チェック頻度が低下し、BET20-33%頻度が増加するということが分かりました。
では、チップをカバーされている場合はどうなるのでしょうか?
これこそ、ダウンワード・ドリフトが生じると考えられます。
チップをカバーされている場合ICMポストフロップ
以下のようなFTを想定し、チップがカバーされている場合を見ていきましょう。
条件は前述の場合とほとんど同じですが、アベレージスタックが35bbになっています。
ここで、UTG(33bb)がオープンし、BBがコールしたとしましょう。
UTGはスタックをBBにカバーされているため、ダウンワード・ドリフトが生じると考えられます。
さて、今回はここまでです。
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