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え?小臼歯を4本同時に抜歯? できらぁ!!


歯列矯正 キッカケ


2024年。24歳、男。歯列矯正を始めた。正確にはまだ始まっていない。ワイヤーを付けるのは来週から。今日は小臼歯の抜歯をした。

そもそも矯正の動機が口ゴボを治す為であり、歯並び自体はそんなに気にして無かった。むしろ正面からなら良い方だった。ただし横顔は違う。カワハギというか、チー牛のイラストというか、典型的な口ゴボであった。
そんなんだから非抜歯の矯正は考えて無かったし、上下左右4本、4番を抜きましょうね〜はい〜という感じで抜歯に対する抵抗は無かった。

グッバイ小臼歯 フォーエバー小臼歯

抜歯当日。

え?よくよく考えたらどこで噛むの?前歯?奥歯??飯、無理ゲーでは???

一気に4本抜くことに対しての不安が襲いかかってきた。もう後戻りは出来ない。まな板の上の鯉だ。されるがままに麻酔を打たれていく。口腔内の感覚が無くなりつつある中で、次は左いきますね〜とか言われるので、えっ?もう抜いてる??と錯覚したが当然そんなことは無い。先に全部に麻酔してるだけ。焦らすな。

麻酔が終わり、十分効くまでの放置時間。noteやTwitterで「小臼歯 抜歯」と検索しレポを読み漁り、そんなに痛くない!すぐ終わった!余裕だった!等の意見を目にして少し安堵した。こちとら大学病院での親知らず抜歯を2度経験している者だ、面構えが違う。

ただ探せど探せど片側2本ずつとか、1本ずつとかばかり。中々同じ境遇の同志には出会えない。素数を数えて落ち着くんだ。

そんなことを考えているうちに抜歯が始まる。まずは右上から。

抜歯30分 体感3時間


院長が私の頭を完全ホールドする。あ、そういう感じなのね。これ女医さんとかなら力足りるのかな、なんて思っていると院長からの

「んー…っふぅ…えぇ…あー…よいしょ…」

えぇめちゃくちゃ難航してるじゃん。超不安なんだけど。10回くらい左右にぐりぐりしたら抜けたとか言ってる人いたけどそんなことはとうにやってる。(多分)ペンチのような物でぐりぐり捻り出そうとしてるのに全然終わらない。顎が疲れてきた。

しばらく格闘していると、根の部分に鈍い痛みが走った。「んっ」とうめき声が漏れると、院長が痛いか確認する。痛いですと答えると麻酔を追加してくれ、一旦麻酔が聞くまで左上を先に抜くようシフトしたらしい。焦らすな。

左上も同じように難航する。頭をガッチリ抑えられる。ここまでされてるのに痛みどころか一切の感覚を感じない麻酔に感激している。現代医療すごい。

そんなこんなで左上が抜けた。まずは1本。え、これあと3セット?ひぃん。

どうやら歯根が二股に分かれていたことに加え、骨にくっついていたらしい。オマケに骨が硬かった。無理に変な方向に力を加えると歯根が折れてしまうから難航した。と。的な説明されたけどそれどころじゃない心境だったから詳細は覚えていない。骨から引きはがしたとか絶対麻酔切れたら痛いやつじゃん…と今後の生活を憂いた。

お次は下の歯に挑戦。こちらは歯根が1本だったので比較的スムーズに抜けた。それでも結構苦労していたように感じた。先生、本当にお疲れ様です。

左下、右下と抜き、最後は遂に難航していた右上に。
序盤の負けイベに出てきた敵がラスボスとなって再戦する展開みたいだね。そんなことないね。

さすがに麻酔バカ盛りしているので痛みはない。ただ何かしらの器具で私の歯をぐりぐりしているな、という感覚だけが口腔内から伝わってくる。

最初の1本を抜き始めてから30分ほど経った頃だろうか、ようやく右上も抜くことができた。長い戦いだった…。

抜歯からの解放 最高にハイってやつですね

やっと終わったことに安堵していると、衛生士さんから「抜いた歯は持って帰りますか??」と聞かれ、勝手に捨てられる前に持って帰りたいと要望しようと思っていたところだったので「ひひんでふか!?(いいんですか!?)」と、麻酔でろくに回らない舌を動かし食い気味に答えた。嬉しい。
しばらく待っていると、裏で歯を洗ってくれている衛生士さんとその場面に遭遇したであろう院長との「何してるの?」『歯持って帰るらしいですよ』という会話が聞こえた。もしかして少数派なの?生の歯、欲しくない…??

無事歯を受け取り、来たるワイヤー装着の日に向けて青ゴムを装着する。以前一度入れていた場所だったので、今回はスペースに余裕がある。なんの問題もなく装着することができた。

上下左右対称に赤黒い歯茎がむき出しになり、奥歯には青い何かが見え隠れしている不格好さに思わず笑ってしまった。1年ないしは2年後、ここから綺麗な口元になるのが楽しみだね。抜歯を終え肩の荷が下りた状況で躁状態だったので、まだ余裕を持っていられる数少ない時間だった。

帰宅 その後

帰りの電車、徐々に麻酔が切れてくる。完全に塞がっていない傷口から血が滲んで嫌な味がしてくる。口腔内の感覚を取り戻してくると共に、青ゴムによる歯茎の痒みも知覚するようになってくる。ギュッと噛み締めて歯茎を痒みを和らげたいけど、歯茎に穴が空いてる以上そうはできないもどかしさ。
これから青ゴムによる歯の痛みも出てくると思うと、今後の生活に絶望の兆しを抱きつつ、とりあえず処方されたロキソニンを飲んだ。

抜歯から3時間ほど経過し完全に麻酔が切れた。唇の感覚を取り戻した。
途中痛みが強まったけど、服薬間隔2時間程度の用法用量ガン無視ロキソニンのお陰で何とかなってる。歯茎の痒みの方が気になる。ロキソニン、痒みも管轄してくれませんか??

そんなこんなで小臼歯4本抜歯を無事終えることができた。ドライソケットも怖いので、ヨーグルトと100円程度のジェネリックウィダーを買い占めて今後数日間の食事に備えた。
流動食でお腹を壊すのが先か、固形物を食べられるようになるのが先か。

デュエルスタンバイ!
(続く。かもしれない。)

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