円盤を手にするってやっぱりなんかひと味違う。

IMP.のCDが出るぞ!
その一報を聞いた日からずっと心待ちにしていたその日を、今日ようやく迎えることができた。

いつもはほとんど作らないお弁当を作って、エビフライなんか揚げちゃったりもして。
そんな変な張り切り方をしつつ、CDの取り込み先であるウォークマンを充電して準備を整えた昨日。
その興奮を引きずったまま、ウォークマンに入っている曲たちを聴いて出勤したCD発売日の朝は、本当に清々しくて、私の気持ちとシンクロするかのような快晴の空も、少し肌寒い秋の風も、全部を味方につけたみたいな気持ちだった。

使用歴ほぼ10年。そんな使い古しのウォークマンには、ほとんど私の青春そのものみたいな曲が何十曲と入っている。
高校生の時には毎日聴いていたはずの曲も、大学生、社会人とライフステージが上がっていくにつれ、いつからか聴かなくなった。
それでも、1年ぶりくらいに充電をし、眠りから覚めた機器から流れる曲たちは、今でも当時を鮮明に思い出させてくれる。
まさに「音楽は時の旅人」ってやつだ。
そんななかで、ふと気づく。
そっか、ここにこれからIMP.の曲が入るんだ。
そう考えた時、今まで以上に「デビュー」というものが現実味を伴って私に迫ってきた。

デジタルシングルデビューはもちろん嬉しかった。
念願のデビューがようやく叶ったんだね、おめでとう、ありがとうって思ったその気持ちは、たしかに本当だった。
でもやっぱり、CDを手にする文化が強く根付いた世界で生きてきた私は、円盤を手にするのが好きで。円盤を抱きしめて、デビューを噛みしめるのが大好きで。
正直、この約3ヵ月間は嬉しいけれど喜びきれない、なんとなく心に穴があいたような気持ちがしていた。
それはデビュー曲をCDという形で手元に残すことができていなかったからだったんだということに、今日、ようやく気づくことができた。


とはいえ、CDは、今までみたいなデジタル形式のものと比べれば手軽じゃないし、多くの人に届くものでもない。だけど、その分思いを込めて大切に語り継ぐことができるものだと私は思っている。
だからこそ、伝播力と手軽さを持ったデジタルリリースを経てからの円盤化は、なんとなく血が通っていて好きだ。
外へ向かって漕ぎ出すようなデビュー曲「CRUISIN'」と彼らの想いを示した2曲目「IMP.」、人間の内面と外面そのものみたいな、表裏一体な2つを抱き合わせての円盤化もすごくいい。 

この円盤化がデビューの時から決まっていたことなのか、本当に後から決まったことなのかなんて分からない。
だけど、確実に言えることは、あの時、彼らもファンも叶わないんだと諦めかけたことを、今こうして最高の形で叶えているIMP.がいるということだ。

IMP.、初めてのCD発売おめでとう。

これだからIMP.のオタクはやめられないんだ。
これから彼らがどんな夢を叶えていくのか、どんな景色を見ていくのか、ますます楽しみになってしまった。
デビューしてからたった3ヶ月、それなのにもう何度もそういう瞬間に出くわしている。
「ここからが愉しいから」
それをこんなにも全力で体現してくれるIMP.からは、私は一生、離れられそうにない。


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