田町さんが羨ましい

社交辞令でご飯の誘いを断られた傷がまだ癒えていない。
昨日は金曜日の夜で、どこかミナミにでも繰り出そうかとも思った。
だけども木曜日に間違えてハイボールを一リットル飲んでしまって肝臓が悲鳴を上げたので断念。
(つらいときに追い打ちをかけるように身体に負担をかけていくあたり、この文章を書いてるのは絶対にドMだ。)


ぼんやりと土曜日を迎えたわけだが、明らかに暇すぎて思いつきで東京に今来ている。
新幹線の中でもずっと社交辞令の悲しみを噛み締めていた。
竹内まりやの「幸せのものさし」を聴きながら。
「気ままなことと寂しさもついてくる」とはまりや大先生はよく言ったもんだ。
気ままに東京に来れるやつはその時点でだいぶ恵まれている。
寂しや孤独の辛酸くらい少し舐めてもお釣りが帰ってくるくらい。

それにしても人生は何が起こるかわからないという言葉はウソじゃないね。
だって昨日の自分に、「明日の夕方あなたは東京にいるよ」なんて言っても絶対信じないだろうからね。
こうやって毎分毎秒予想できない毎日を過ごしてるんだから、ちょっと社交辞令で断られたくらいで悲劇のヒロイン気分になるのはやめよう。
5分後また新しいなにかがはじまってるかもしれないんだから。

今、山手線に乗って駅名を順番に眺めてるが、大都会⭐️東京だというのに田舎くさい名前が多いのはなぜだ。

「本町」や「淀屋橋」など、大阪の御堂筋線の駅名のほうがよっぽど都会っぽいと思う。

「浜松町」なんかまわりにコンビニくらいしかない田んぼ道を想像してしまう。降りたことないから。

「田町」も拍子抜けする響きだ。
田町さんって、もしクラスにいたら存在感がはてしなく空気に近い、顔の薄い女の子だろう。
でもそういう子が男の子に人気だったりするよね。
あぁあの社交辞令で断られた子も、こういう「田町さん」っぽい人が好きやったんかなー。

田町がだんだん憎くなってきた。
まだ友達と会うまで時間があるので田町というところに降りてみることにする。

なんにもない、くだらない街であることを祈る。
でもそういう、こちらから見たらなんにもないように見える子がモテたりするんだよね。。。

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