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【在宅酸素療法(HOT)闘病記】 EP.0 罹患・入院・退院まで

有料記事を読む為にnoteのアカウントを作ったものの、他に使い道がなかったのでNPG Prince Siteで書いた記事のリンクを貼っていました。
そのままでも良かったのですが、2024年7月にコロナ肺炎を罹患してしまい、長期治療を余儀なくされる状況になったので、自分の記録の為にも闘病記を書いていこうと思います。

最初に書いておきますが、この闘病記はあくまで”私の身に起きた事”を記録するものであって「コロナ」や「ワクチン」に関してなにかメッセージを発するつもりは毛頭ありません。


発熱から診察・入院まで

2024年7月6日頃から微熱が続く、風邪薬を飲みながら生活するも一向に治る気配もないまま7月11日を迎える。
知り合いの会社でもコロナに罹患した方がいたので”ヤバい”と思い、プリンスを通じで知り合った松本孝嗣先生が院長を務める熊本県熊本市中央区新市街にある「松本外科内科医院」に連絡し診察を受ける事にしました。(事前に恐らくコロナの可能性がありますと報告)

7月11日:緊急入院

診断の結果、コロナウィルス陽性。

悪いことにウイルス性によって肺炎になってるとの事で松本先生の迅速な対応のお陰で熊本市田井島にある「熊本中央病院」に入院する事が決定。
一旦自宅に帰り、入院に必要な最低限の手荷物をもって病院へ移動。

他の患者さんと接触を避けるため奥さん(以降Manaさんと記載)とはここでお別れ…(これが辛かった)

病院に到着すると看護師さんが待機してくださり車椅子でレッドゾーン(コロナ陽性患者が入院している病室:4人部屋)へ移動。
血液検査・CT・レントゲンと次々に検査。
頭がぼーっとしてる状態で看護師さんから入院の説明を受けながら、主治医の診察。
肺の状態がかなり悪く、自力での呼吸では無理が生じるためカニューレを使って呼吸補助。

カニューレ

食欲はあったので夕飯を食べたましたが、40度近く熱が出てたので解熱剤投与でこの日は就寝。

レッドゾーンから一般病室移動まで

PCR検査がパスするまでの一週間はレッドゾーンは病室から一歩も出ることが出来ず、当然外部との接触もNG。必要なものはManaさんにLINEして病院の外で看護師さんが受取ってくれるという流れ。

レッドゾーンでの生活は、朝食→点滴→昼食→夕食→就寝のループ。

相部屋なので電話も出来ず、ストレスが溜まりそうでしたがManaさんとLINEでなんとかバランス取れました。
それでも結婚依頼3日以上会わない日は一度もなく、ましてや声を聞かないなんてことも無かったので何度か泣きそうになりましたけどね…

7月18日:一般病棟へ移動

PCR検査陰性。
まだまだ呼吸が安定しないので酸素ボンベで空気を吸いながら車椅子で一般病棟へ。
幸い私の仕事はパソコンさえあれば99%出来る(残り1%は訪問)ので、ノートパソコンのを持ち込み、メールで仕事先にでお世話になってる方達にメールで入院の報告しつつ無理のない範囲で仕事をこなす事も出来ました。
また定期訪問していた会社も理解がある所だったのも幸いしご迷惑を最小限に留める事ができました。

…とは言え正直なところ一般病棟に移り数日様子をみて退院出来ると思っていましたが、現実は甘くありませんでした。

コロナによる肺のダメージは相当酷く”肺線維症”といって肺の壁が厚く硬くなって(線維化)、血液中に酸素が取り込まれにくくなる病気だそうです。

例えば、10m位しか歩いていないにも関わらず血中酸素濃度が一気に低下し何キロもマラソンしたような息切れを起こしてしまいます。
歩行だけでなく、ちょっとした動作(お風呂に入ったり)でも呼吸が乱れるので酸素を吸いながら行動する事になります。

病院でお借りした酸素ボンベ

酸素ボンベと同じくらい大事なのが血中酸素濃度計(オキシメーター)。
90台(普通の人なら96位)をキープ出来る行動範囲を確認したり、下がった際にどうやって数値を上げるか呼吸法を考える事が毎日の課題。
また胸郭拡張運動などのリハビリをして呼吸がしやすくなるようにするのも並行でおこないます。

血中酸素濃縮計

肺の治療に関してはステロイド治療で対応。

ステロイドの投薬する事で歩行も楽になりますが効果が出るまでの時間、酸素濃度と心拍数の上下値と正常値まで戻る感覚を知るために日々数値をGoogleスプレッドシートで作成。
スマホで入力すればノートでも見れるしManaさんに共有する事で回復具合も判ってもらえる。一石三鳥ですね☺️
(これを担当医とリハビリの先生に見せたら驚いてました)

8月1日の計測

同じ距離(80m)を投薬前・投薬後・夕方の3回で計測しつつ少しづつ感覚を掴んでいきました。

治療の効果が出てきたら少しづつステロイドの量を減らし、点滴から投薬に変更。点滴ほど効果が出ないので再度効果時間などを再計測。身体に覚えさせていきます。

心強いリハビリのアドバイス

病院では投薬と胸郭拡張(胸部の運動を促進し肺の活動をよりやりやすい状態にする)リハビリをおこなって頂いたのですが、自分でももっと色んな方法はないかと、格闘技ドクターで『可能性にアクセスするパフォーマンス医学』の著者。なによりプリンスを通じて長年親交のある 二重作拓也先生にメッセで相談。

親身になって聞いて頂きスグに理学療法士の勝井洋先生を紹介。
勝井先生からはイラストや動画まで撮ってアドバイスを頂けました。
お二人共ありがとうございました!

酸素濃縮器の選択(連続or同調)

投薬で治すと並行して在宅酸素療法へシフトするには酸素濃縮装置が必須。
私が危険に陥った際、何リットルの酸素量が必要かで設置する装置が変わります。

最初の健康状態のまま在宅する場合、連続7Lの流量がでる装置を自宅に常設し、外出の際は携帯用(といっても十分重い)酸素ボンベをキャリーで引いていいくという提案を受けましたが…体調はよくなりつつある現状でそれは少しやり過ぎ感が…

https://medical.teijin-pharma.co.jp/product/zaitaku/hi-i7.html

ただ、その際提案された酸素ボンベについているのが流量設定が可能な器具がついたもの。

https://medical.teijin-pharma.co.jp/product/zaitaku/saver5.html

一つは今まで病院で借りていたのと同じく、止めるまで連続で出る(連続)に加え、吸気のタイミングで酸素が出る(同調)の2つを選択出来るという装置。同調を使う事で連続よりも長時間持つというものなんですが、これが運命の出会いでした!
連続だと、息を吐きたいのに酸素が勝手に鼻に入るので”溺れる”感覚に陥って上手く呼吸ができない事が何度もあったんですが、同調は自分のリズムで一定数吸えるので、酸素濃度を安定したまま今までよりも長く歩行する事が用意になりました。
これにはリハビリの先生も驚かれていて「同調が合う方は珍しい」と言われました。
リズムを掴むと必要流量も下がっていき、最終的に同調3Lで健常時より少し歩行速度が落ちますが歩くことが可能な状態までに。
こうなると装置もどんどん小さくなり、最終的には↓のサイズで落ち着きました。

上はキャリーに乗せてますが、ショルダーや背負う事も可能。
(背負うとキツイので、暫くはキャリーで)

在宅酸素療法(HOT)へのプレゼン

ここまで環境が揃うと一刻も早く帰りたい!!
仕事の内容を細かく説明し在宅で無理をしない事、上記のグラフに加え、スマートウォッチ(HUAWEI Band 9)を購入し、睡眠管理・心拍・酸素濃度(これは使い物にならなかった)で自己管理が出来る事、Manaさんのサポート、(加えて4人部屋でのストレス)などあの手この手で在宅酸素療法をする事をプレゼンするも、回復に時間がかかり”あと数日後の再検査次第”という診断。月曜日に”来週の月曜日の結果次第”と言われた日は流石に堪えました…

8月5日:退院日決定

迎えた8月5日、肺に極力負担をかけず計測の運動を控え、投薬とリハビリに専念。
8月5日の血液検査とレントゲンをパスし、6日に退院が決定!

あぁ長かった!


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