「高専女子」と呼び、呼ばれている子たちへ

入学してからしばらくすると、高専に入学した私たちは、同じく高専に所属する男の子から「高専女子」または「KJ」と呼ばれるようになった。
彼らにとって「高専女子」は、普通高校に通う女の子、通称「JK」ならぬ「女子高生」よりも、かわいくなくて、おじさんのような中身で、キラキラしてない存在らしい。そして当時の私も、私の周りも、自身を卑下するときによく「高専女子だから〜…」と付け加えていた。
4、5年生になるとそういう呼ばれ方もあまりされなくなり、自分の中では「高専女子」という言葉が死語となりつつあった。

しかしここ最近、後輩の口から「まあ高専女子だから〜…」「高専女子は女子ではない」などの言葉を聞いた時、普通にやばい価値観では?と気がついたし、年下の子がまだそういう呼ばれ方をすることに青ざめてしまった。渦中の中では全く気づかなかったけど…

もしかしたら上に書いたことは全部、私の偏見や自意識過剰かもしれない。でも、もし、まだ高専に所属している女の子のことを「高専女子」と言って馬鹿にする人や、自分のことを「高専女子」と卑下する子がいるなら、ぜひもう一度考え直して欲しい。
「高専女子」という呼び方はそもそも「高専に所属する女の子」という括りを示しているだけだ。高専に所属する女の子が、一概に普通高校に所属する女の子より見た目や中身やキラキラ度合いが劣っているわけではない。そして、高専に所属する女の子だからというだけで、それらが比較され、馬鹿にされてもいい理由にはならない。

高専にいる女の子たちは、「キラキラ高専ガール」という言葉に気負いを感じる必要も、「高専女子」を偏見で語る人たちを気にする必要もない。

高専にいる女の子たちが、歪んだ女性観に負けず、1人の人間として高専生活を有意義に過ごせることを願います。

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