SFC-LTを中断します。返金対応と今後について

「【SFC-LT】学生の3分間を1万円で買い取る奨学金を作ります」に関わってくださった皆様へ

4ヶ月近くの間、ご連絡できず申し訳ありません。
NPO法人湘南藤沢Projects代表の宮元です。
この度、SFC-LTのプロジェクトを一次中断することを決めました。
それにあたりこちらのクラウドファンディングで皆様からお預かりしていた資金を全額返金させていただきます。お手数をおかけしますが、下記のフォームより、ご記入をお願いいたします。

返金フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe7RkKbroDdbKPXi9S76DDLOvy9165oZt7xKP_Pe5Us6_ySTA/viewform

多くの方にご協力頂き、励まされ、支えられて成功したクラファンから、結局のところ何もできず、このような状況に陥ったことを深くお詫び申し上げます。

現状の説明のためにも以下に決断に至った経緯と今後の方針について書かせて頂きます。少々長くなりますが、お読みいただけますと幸いです。

なにより、目論見の甘さや不器用さといった私の弱さが、皆様の繋いでくださった機会を活かせなかったことを申し訳なく思っています。

決断に至った経緯(この4ヶ月の出来事)

貯金が尽きる
まず4月に貯金が尽きました。もともと私は本プロジェクトの遂行にあたり、ある程度まとまった資金を準備しておりました。そのお陰でここ2年ほど自由に動けていたのですが、(そもそも大学生で両親からの支援を受けている身なので誇れた話ではないですが)それが尽きました。

もちろんキャッシュフローから資金が4月で尽きることは目に見えていましたので、クラファン終了後は来年移行のライフラインを確保し、働きながら本プロジェクトの活動を続ける考えでした。

終わらない就活
ライフライン確保のために就職活動を始めます。大学の卒論のスケジュールを考えると7月前半までに就活を終わらせ、今年度を生きるためのバイトか何かを探す必要がありました。今思えば、3ヶ月あれば就活は終わるだろうと考えていた私の目論見はかなり甘かったようです。

結果から書くと受けた企業すべてに落ちました。出だしが遅れたことや自己分析が不十分だったこと、プロジェクトの準備でインターンに参加できなかったこと、極めて自己PRが下手だったことなど、原因は数多くありますが、期間中にそれらを改善し内定まで繋げることができませんでした。

彼女に振られる
就活が泥沼化し、リターンの対応も手がつかず、卒論の時期が迫る中、4年半付き合っていた彼女に別れを告げられました。本当に個人的なことで情けない話ですが、心が折れました。安定志向かベンチャー志向かという根深い価値観のすれ違いもありましたが、何より「好きな気持以外なにも信じられない」と言われたのがショックでした。

メディア型奨学金のモデルは、挑戦者と支援者の信頼関係が全てです。性善説に基づいたこのモデルが今の社会で実現可能であることを示すには、信頼に足る誰かがそのロールモデルになる必要があります。そのためのクラウドファンディングであり、そのための大学生活であり、そのための私でした。

それなのに、蓋を開けてみれば、一番身近な人にさえ信頼されていなかったのが現実です。手一杯になっている自分の存在に気づかされました。

私の現状
上記の通り、現状の私は金もなければ職もなく、自分のライフラインの確保さえできない状態です。それ故、私にプロジェクトの遂行は困難であり、皆様の資金を預かっている資格はないと判断いたしました。

ここまで最善の戦略を選び続けてきた自負があるので、何一つ自分の行動に後悔はありません。覚悟の上なので、私の現状にも納得しています。しかしながら、皆様の支援を次に繋ぐことができなかったことは心底、申し訳なく思っています。私の力不足をお許し下さい。

今後について

ライフラインの確保
今後につきましては、まず、何よりも自分のライフラインの確保を優先します。まだ具体的なところは決まっておりませんが、ソフトウェア・エンジニアとしてしばらく生きていくつもりです。キャッシュフローが安定し次第、SFC-LTを再開します。

モデルの改善
この4ヶ月は完全に無駄だったわけではなく、メディア型奨学金のモデルに関して、いくつかの問題点を見つけることができました。スケールさせていく上で私のような失敗をするケースも起こりうるでしょうし、新型コロナの展開次第ではオフラインイベントの前提も崩れるでしょう。そういった問題に対処するためにもモデルを改善し、より持続可能なカタチを模索していきます。

ペイ・フォワード・チャレンジな社会へ
また、先の出来事で、挑戦することへの世間的な障壁やリスクの高さを再認識しました。私はどうしてもそれを変えたく思います。世間のしがらみや失敗のリスクに悩むのではなく、問題解決の試行錯誤に悩めるべきだと考えるためです。そのためには挑戦と支援が連鎖する流れをつくらねばなりません。

今回のクラファンを通して、その流れはつくれると確信が持てました。だからこそ、私はペイ・フォワード・チャレンジな社会を諦める気はありません。このプロジェクトはいずれ必ず再開させます。

おわりに

この一件で、多くの方からの信用を失うことになるかと思います。
次は、またゼロからのスタートになるでしょう。
その際、「もう一度信じて欲しい」などと厚かましいことは申し上げられません。ただ、今回、皆様が信じてくださった社会は必ず実現させます。

私はそれに向けて着実に一歩づつ進み続けるのみです。
絶望的な状況ではございますが、こんな前向きに考えられているのは、ここまで信じてくださった皆様のお陰です。

ここまで支えていただき、本当にありがとうございました。

NPO法人 湘南藤沢Projects
代表 宮元 眺

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